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弁護士コラム 離婚・男女問題SOS

妻からDV被害を受けている男性が知っておくべき対処方法について

2018年08月01日
  • 離婚
  • DV
妻からDV被害を受けている男性が知っておくべき対処方法について

昔から、女性がDV被害者になる例は多くありますが、近年では男性がDV被害を受けるケースも増えています。しかし、世間的にはまだまだ男性がDVを受け得ることについて広くは認知されておらず、周囲に相談をしても理解されにくいことが多いでしょう。
そもそも、自分がDV被害を受けていることを認識しておられない男性の方や、妻からDVを受けていることを誰かに打ち明けることすらできない方も多くいらっしゃいます。妻からのDVが悪質な場合、離婚することも可能です。
今回は、DV妻の行動パターンや特徴、妻によるDV被害にあったら知っておきたい対処方法や離婚の方法について、専門家である弁護士が解説します。

1、妻から夫に対するDV被害は年々増加している

そもそも、夫が妻からDV被害を受ける例は、どのくらいあるのでしょうか?
妻からDVを受けている方は「嫁からDVを受けているなんて、聞いたことがない」「自分の場合、非常に特殊なのではないか?」と思っていることが多いので、まずはデータを交えてご紹介します。

警視庁(警察)が平成30年3月15日に発表した、ストーカー被害やDV事案に関するデータがあります。

刑事局捜査第一課、生活安全局生活安全企画課
「配偶者からの暴力事案等の被害者・加害者の状況等」
平成 29 年におけるストーカー事案及び配偶者からの暴力事案等への対応状況について(PDF:306KB)

これによると、平成25年から平成29年までの、妻による夫に対するDVの件数の推移は、以下の通りです。

年度 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年 平成29年
件数 3281 5971 7557 10496 12440
年度件数
平成25年3281
平成26年5971
平成27年7557
平成28年10496
平成29年12440

このように、夫がDV被害者となる例は、近年急激に増加しており、この5年間で約4倍程度にまで伸びています。

直近のデータである平成29年において、妻がDV加害者となった件数の割合は、17.2%です。つまり、2割弱のDV事件においては、妻が加害者、夫が被害者となっているのです。

なお、これは、警察が把握している件数ですので、警察沙汰になっていない件を含めると、妻がDV加害者となっている事例はさらに増えると考えられます。

このようなことからすると、「夫がDV被害者になる」ことは、決して他人事ではないことがわかります。嫁からのDVを理由とする離婚も、現実的な問題なのです。

2、妻から夫に対するDV被害でよくあるケースは?

次に、妻から夫に対するDV被害で、どのようなパターンが多いのか、把握しておきましょう。

以下に当てはまる点があれば、あなたも妻からDV被害を受けているのかも知れません。

  • 周囲の家具(椅子や机など)を蹴り飛ばして暴れる
  • 謝罪や土下座を強要する
  • 包丁を持ちだして脅す
  • 誕生日プレゼントやホワイトデーのお返しがなかったと言って暴れる
  • 怒ると、首を絞める
  • 夫が寝ているところに熱湯や水をかける
  • 夫の仕事用のパソコンを壊す
  • 夫の仕事の書類を捨てる、ハサミで切り刻む
  • 夫のスーツにケチャップなどをかけて台無しにする
  • 勤務先の会社に乗り込んでくる
  • 勤務先に対し、夫の悪口を通告してくる
  • 「バカがうつる」「死ね」「臭い」「頭悪い」「給料が低い、甲斐性なし」「ハゲ!」などの暴言を吐く
  • 好意で手伝っても「邪魔」「手際が悪い」と言って、けなしてくる
  • 夫の実家にも暴言を吐く
  • 夫の母親に夫の文句を言う(育て方が悪い、教養がない、など)
  • カウンセリングを勧めても、「病気扱いするな!」と言って怒る
  • 夫の母に暴言を吐く
  • 子どもに夫の悪口を吹き込む
  • 家の中でバットを振り回す


妻がDV加害者となる場合、夫に対する直接の身体的暴力よりも、どちらかというと精神的暴力、言葉の暴力などのいわゆるモラハラが行われるケースが多いです。

また、妻がDV加害者の場合、夫が加害者になるケース以上にエスカレートすることがあります。DV夫が加害者で、妻が被害者の場合、妻が大けがをして耐えられなくなるため、男性が一時的に反省したりします。これに対し、女性が加害者の場合、男性は我慢してしまうことが多いので、妻はDVをとどめるきっかけがないためです。むしろ、「相手が反応しない」ことによりいきり立って、暴力が酷くなってしまう例もあります。

男性は「妻に暴力を振るわれて騒いだり助けを求めたりすると、世間から『おかしい人だ』と思われたり、弱々しい男性と思われたりする」と思い、ひたすら精神的DVや身体的DVに耐え続けてしまいがちです。
しかし、このような対応を長く続けていると、男性側もいずれは耐えられなくなりますし、子供にも悪影響です。
ことが大きくなる前に適切な対応をとるべきで、場合によっては離婚も必要となります。

3、妻からDV被害を受けている夫がまずするべきこと

それでは、男性が妻からDV被害を受けている場合、まずは何から始めたら良いのでしょうか?
以下では、男性DV被害者の方に推奨される行動を、いくつかご紹介します。

  1. (1)妻によるDVの原因を考える

    まずは、妻によるDVの原因を考えてみましょう。
    妻のDVの原因は、ケースによって異なり、それに応じた対処方法があります。

    性格的な問題
    まず、妻の性格的な問題が原因になっているケースがあります。
    この場合、妻に少しずつ変わってもらうしか対処方法はないでしょう。カウンセリングなどを受けることにより、改善できる余地もあります。

    妻の抱えるストレス
    妻の抱える過度なストレスが原因になっているケースもあります。
    たとえば、家事も育児も仕事もすべて妻が抱え込んでいて、飽和状態になっている場合などです。 このようなときには、夫が妻に対し、家事育児のサポートを申し出ることにより、少しずつ改善できることがあります。

    夫が反応しない
    夫が反応しないことが問題になるケースもあります。
    妻が夫に何を言ってもあまりまともに聞いてくれない、妻が暴れても夫が「ぐっとこらえて」我慢して反応しないことが、むしろ妻を追い詰めてしまうことがあるのです。
    夫の方も、妻に対し、しっかりリアクションすることが重要です。殴られたとき、我慢するだけではなく、ときには被害者である夫の方も怒りをあらわにすることも必要となるかもしれません。
    正当な理由があって適正な範囲で夫が怒ったからと言って、夫側のDVになりませんし、離婚原因にもなりません。

    妻の病気が原因
    妻が境界性人格障害や摂食障害などの病気を抱えているためにDVに及んでいるケースがあります。このような場合には、妻も苦しんでいる可能性があるので、まずは夫が妻の病気を理解して、精神科や心療内科に通院するなどして、改善していく必要があります。

  2. (2)妻のDVの程度を考える

    次に、妻のDVの程度も重要です。
    妻の暴力と言っても程度がさまざまであり、程度が軽いなら相談やカウンセリングなどによって改善できることもありますが、程度が酷い場合には、そういった対処方法では対応不可能で、すぐにでも離婚した方が良い場合もあるからです。
    たとえば、妻が暴れて身体的暴力を振るうので、夫の生命や身体に重大な危険が及んでいる場合や、子どもに対して重大な悪影響が及んでいる場合などには、すぐにでも別居したり離婚したりした方が良いケースもあります。

  3. (3)専門機関に相談する

    夫がDV被害を受けている場合、一人で抱え込んでしまうことが多いです。
    しかし、一人で悩んでいても解決にはつながりません。専門機関に相談し、サポートを受けることが大切です。
    以下では、男性のDV被害者が利用できる相談窓口を挙げます。

    配偶者暴力相談支援センター
    配偶者暴力相談支援センターとは、都道府県や市町村が設置している機関です。
    男女問わず、配偶者からの暴力を防止して被害者の保護を図るための措置をはかっています。
    カウンセリングや被害者の一時保護、自立した生活のための情報提供や援助、安心して居住できる施設の紹介、保護命令についての情報提供や援助などの活動をしています。

    都道府県によっていろいろな場所でサービス提供しているので、どこで利用できるか分からない場合、まずは、内閣府男女共同参画局の「DV相談窓口」に問い合わせると良いでしょう。
    電話番号(0570-0-55210)

    電話すると、最寄りの相談機関や受けられる支援について、案内を受けることができます。

    福祉事務所
    福祉事務所には、配偶者暴力相談支援センターに指定されているものがあります。ケースワーカーやソーシャルワーカー、保健師などの職員がDV被害についての相談に乗ってくれることがあるので、一度問い合わせてみると良いでしょう。

    児童相談所
    子供に対してもDVが行われている場合、児童相談所に相談すべきです。
    児童相談所は、都道府県や指定都市において、必ず1つ以上設置されています。問題があると考えられる場合には、指導勧告や保護などの適切な措置をとってもらうこともできます。

    民間のDVシェルター
    民間のDVシェルターは、民間団体が運営しているDV被害者のための施設です。
    DV被害者が家にいると継続的に暴力を受けて危険な場合、一時保護してもらうことができます。
    女性が利用するケースが圧倒的に多いですが、家庭内のDV相談にも対応してもらえるので、困ったときには一度利連絡してみるのも良いでしょう。

    ただし、民間シェルターに場所は非公開になっているので、利用を希望する際には、「内閣府男女共同参画局」に電話して確認したり、警察から紹介を受けたりする必要があります。

    警察
    妻のDVによって直接的な危険が発生しており、ケガをしそうな場合やすでにケガをしてしまった場合、命の危険を感じるケースなどでは、警察に通報すべきです。
    DV被害に遭った場合には、裁判所に申し立てて配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律にもとづく保護命令を出してもらうこともできますが、保護命令を出してもらうためには、事前に配偶者暴力相談支援センター又は警察に相談していることが必要となります。
    「加害者が女性、被害者が男性だから、傷害事件を放置しても良い」ということにはなりません。身に危険を感じたら、恥ずかしがらずに警察に連絡して、被害届を提出しましょう。

    弁護士
    妻のDVが酷く、離婚を検討するのであれば、弁護士に相談しましょう。
    離婚問題の実績豊富な弁護士であれば、DV被害者が利用できるサービスや施設などについてもよく知っていますし、警察や裁判所と連携して被害者の安全を守ることも可能です。
    離婚の際に、父親が子供の親権を獲得する方法も弁護士がアドバイスするので、男性でも子どもを手放さなくて済む可能性が高くなります。
    さらに、DV妻に対し、慰謝料請求できる可能性もあり、正当な慰謝料を獲得するため、弁護士がサポートします。

  4. (4)改善する方法を考える

    妻からDV被害を受けているならば、以上のように、さまざまな相談機関を利用しながら、今の状況を改善できるかどうか、検討しましょう。
    DVの程度が軽く、原因も明らかで改善できるような性質のものならば、一緒に夫婦カウンセリングを受けることなどによって改善できる可能性があります。
    反対に、程度が酷く、改善ができないのであれば、離婚も視野に入れるべきです。

  5. (5)子供への影響について考える

    このまま妻と一緒に暮らすことによる、子どもへの影響も考えましょう。
    母親が子どもに父親の悪口を言い続けたり、母親が父親に暴力を振るっているところを目にし続けたりするのは、子どもにとって決して良い環境とは言えません。
    また、妻が子どもに対しても八つ当たりなどの暴力を振るうケースもあります。
    子どもへの悪影響が心配であれば、離婚を検討すべきかもしれません。

  6. (6)離婚するかどうか考える

    妻によるDVの改善が不可能なケースでは、真剣に離婚を検討しなければなりません。
    ただ、DVの男性被害者が離婚することは簡単ではないので、必ず法律の専門家である弁護士に相談してから、慎重に、さまざまな対応を開始することをおすすめします。

4、DV妻と離婚するときの手順と離婚について知っておくべきこと

妻のDVをどうしても改善する手立てがない場合や、妻のDVの程度が酷く、命の危険を感じる場合などには、離婚も視野にいれて検討しましょう。
離婚に向けて進めるときには、どのようなことをすれば良いのでしょうか?
以下で、離婚に際し、押さえておくべきポイントをご紹介します。

  1. (1)証拠を集める

    DV妻と離婚したいならば、まずは証拠を集めることが重要です。
    妻に対し、「離婚したい」と言っても、妻が離婚に応じない可能性が高いためです。その場合、証拠がなければ、裁判を起こしても離婚できません。
    DVの証拠としては、診断書や妻が暴れているときの音声録音データ、映像データや妻がぐちゃぐちゃにしたスーツや書類、パソコンなどの物やその写真、妻から来たメールなどが考えられます。

  2. (2)離婚を弁護士に相談・依頼する

    DV妻と離婚を進めるのであれば、弁護士に相談をし、対応を依頼しましょう。
    夫が被害配偶者、妻が加害配偶者のパターンの場合、夫が妻に自分で離婚を請求しても、スムーズにいかないことが多いからです。離婚に応じてもらえないか、離婚に応じても子供の親権をとられたり、反対に慰謝料請求されてしまったりすることもありますし、財産分与として全財産をとられてしまったりすることもあります。
    調停を起こしても、調停委員が「妻によるDV」を理解せず、加害者側(妻側)に味方して、夫に対し、離婚を思いとどまるように説得してくるケースも多いです。
    妻も、調停などの席では、おとなしくなって「私が暴れるなんていうことは、ありません……」などと言うこともあり、調停委員がこれを信じてしまうこともあるのです。

    弁護士がついていると、こういったごまかしを暴き、DVの実体を明らかにすることもできるので、有利な条件で離婚を実現できる可能性が高くなります。
    また、妻から婚姻費用(生活費)を請求されたときにも適切に対応できますし、子供の親権や面会交流の問題などについても、きちんと取り決めることができます。

  3. (3)離婚の際、慰謝料請求できる

    妻によるDVを理由として離婚する場合には、妻に対し、慰謝料を請求できます。

    まず、DVやモラハラについての慰謝料が発生しますし、妻が不貞している場合などには、不貞による慰謝料請求も可能となります。

    ただ、DV妻に直接慰謝料を請求しても、拒絶される可能性が高いですし、慰謝料の金額についても合意が難しくなるでしょう。
    男性が慰謝料を獲得するには、弁護士によるサポートが必須とも言えるでしょう。

まとめ

以上のように、妻からDVを受けている場合、程度が酷ければ離婚を真剣に検討しましょう。ただし、男性が被害者の場合、世間による理解を得にくく、離婚を進めるにも慎重になる必要があります。
有利な条件でより確実に離婚をするためには、弁護士が代理人となって妻と交渉したり、調停・訴訟を起こしたりすることが重要です。
妻からのDVでお困りの場合には、一人で悩まずにベリーベスト法律事務所まで、ご相談ください。

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