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弁護士コラム 離婚・男女問題SOS

もしかしてモラハラかも…?精神的苦痛を理由に離婚するときの手順書

2017年12月13日
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もしかしてモラハラかも…?精神的苦痛を理由に離婚するときの手順書

夫が帰ってくると思うと、動機や息切れがする。
夫が家にいるときは、緊張して指が震える。
夫からの心ない言動の数々に、疲れ切ってしまった。
離婚したい、でも、自分が悪いせいかもしれないし、夫が怖くて言い出せない……。
このページを開いたあなたも、そんな状況に陥っているのではないでしょうか。
あなたが夫から受けてきたひどい言動は、精神的DVのひとつ、「モラルハラスメント(通称、モラハラ)」に当たる可能性があります。
モラハラは、目に見える傷は残しません。しかし、あなたの心と精神を傷つける「暴力」として定義されます。したがって、もし配偶者に浮気や不倫がなくとも、精神的苦痛があることが認められれば、これを原因として離婚することは可能です。
そこで今回は、精神的苦痛を理由に離婚したいケースにおける、離婚までの手順や慰謝料請求について、弁護士が詳しく解説します。新たな人生を歩むための一助になれば幸いです。

1、離婚が認められる精神的苦痛とは?

離婚が認められる精神的苦痛とは?

先に述べたとおり、精神的苦痛を理由とした離婚は可能です。

しかし、精神的苦痛と言葉でいっても、人によって苦痛を感じる内容やレベルは異なります。どこから精神的苦痛となるのか、その境界はあいまいで、あなた自身が置かれている環境が「精神的苦痛であると認められるかわからない」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

実際に裁判の場でも、「相手の言動が第三者から見ても耐えがたいものである」ことを証明することが求められます。

そこでまずは、離婚が認められる精神的苦痛にはどのようなものがあるのかを知っておきましょう。

  1. (1)夫の浮気・不倫

    配偶者の浮気や不倫は、法律上「不貞」と呼ばれていて、それだけで離婚できる理由となります。

    しかし、不貞をした本人が開き直って、「おまえのせいで不倫をした」と責めなじってきたという方もいるかもしれません。誰よりもあなたが夫から裏切られて苦しんでいるのに、周囲からも「あなたのせいで夫は浮気した」などと責められた結果、離婚を言い出せなくなってしまう方もいるようです。

    しかし、結婚は、法律上では「婚姻」と呼ばれる一種の契約であり、契約内容のひとつとして「貞操義務」が課せられています。たとえ相手がどんな理由を述べようが、契約違反である不貞行為を行ったのは相手です。夫本人や周囲が、どれだけあなたを責めようとも、人間にあるはずの理性を手放す行動をしたのは不倫をした本人なので、あなたのせいではありません。

    もしあなたの夫が不貞をした場合は、たとえ夫や周囲がどんな理由を並べようと、あなたが被害者になります。あなたは一切悪くありません。夫は「有責配偶者」として責任を負う必要があり、あなたが離婚や慰謝料を求めれば認められる可能性が高くなります。

  2. (2)生活費をもらえない

    経済的にひっ迫することは、誰にとっても精神的負担になります。食事を作るために必要なお金がない、必要な日用品を自分の意思で買えないというストレスは、言葉に尽くせないものでしょう。

    先に述べたとおり、婚姻という契約には「生活保持義務」が課されています。もしあなたが働くことができない状況で専業主婦として家事や育児に専念しているのに、「夫が生活費を渡してくれない」ということが認められれば、裁判上でも離婚原因として認められます。

    「生活費をもらえない」のは、相手が不貞しているときと同様、夫側にどんな言い分があろうと、あなたのせいではなく、生活費や離婚を請求できることを覚えておきましょう。ただし、夫もまた同じ状況にあり、家庭そのものが困窮している場合はこの限りではありません。役所の福祉課などで相談してみることをおすすめします。

  3. (3)モラルハラスメント

    モラルハラスメント(モラハラ)とは、言葉などを使った精神的な攻撃による暴力を指します。身体的な攻撃を行うDV(ドメスティックバイオレンス)とは異なり、目に見える傷などがありません。

    具体的に、以下のようなことが頻繁に起きていて、あなた自身が精神的に追い詰められている場合は、夫からモラハラを受けている可能性を疑ってみましょう。

    • 突然怒鳴る、不機嫌になるなど、八つ当たりをされる
    • 気に入らないことがあると執拗に罵声を浴びせたり、嫌味を言ったり、無視をする
    • 病気で動けないときなどに「役立たず」などと罵る
    • 些細なミスを過去の出来事に結びつけ、重大なもののように扱う
    • 出自や家庭環境など、あなた自身ではどうにもできなかったことを貶める
    • 実家や友人との付き合いを制限する
    • どんなに疲れていても眠らせない
    • ものを叩いて威嚇する
    • 自分の死をちらつかせて、言うことを聞かせようとする
    • あなたが大切にしているものを壊す、傷つける
    • 何が起きてもあなたのせいにされる

    これらのことが日常的に起きている場合、あなたに非がないことがほとんどです。日々威圧されていることから精神的に支配されてしまい、あなた自身が被害に遭っているということに気づきにくいというケースも少なくありません。

    夫からの暴言や無視などに苦しんでいるのであれば、まずは一人で抱え込まず、配偶者暴力相談支援センターなどに相談してみましょう。

2、モラハラを理由で離婚するためにすべきこと

モラハラを理由で離婚するためにすべきこと

モラハラの加害者は、他人に対しての人当たりがよいケースが多いものです。そのため、周囲になかなか理解されづらいという側面があります。

互いに話し合うだけで離婚する協議離婚ができれば、問題はないのですが、往々にしてモラハラをするタイプの方は、自らの非を認めることはありません。また、すでに支配しているものと考えていたあなたから離婚を希望した時点で、裏切られたと感じ、激昂してしまい、話し合いすらできなくなるケースも少なくないでしょう。

よって、モラハラによる精神的苦痛を理由にした離婚を希望した場合、離婚調停を行うこととなり、さらには裁判へ至るケースも多々あります。そこでこの項では、離婚裁判も視野に入れ、確実にモラハラによる精神的苦痛を理由にした離婚を認めてもらうために準備しておくべきことをご紹介します。

  1. (1)モラハラを証明する証拠を集める

    調停は、互いの言い分を調停委員が調整し、互いの意見の落としどころを探す場です。しかし、裁判ともなれば、誰が見ても確実といえる証拠が求められます。

    つまり、裁判所をはじめとした第三者から見ても、耐えがたいほどのモラハラを受けていたということを、あなた自身が証明する必要があります。話し合いをする調停の場でも、証拠がなければ、自分を正当化することに長けている相手の有利となるケースさえあります。

    そのため、まずあなたがすべきことは、誰が見てもモラハラであると認めざるを得ないような証拠を集めることです。具体的には、以下のようなものを準備しておくとよいでしょう。

    • 夫に言われたこと、傷ついたことを記した日記
    • 夫の言動の録音や撮影
    • 夫から届いたメールやSNSのメッセージ
    • 警察や公的な相談機関への相談履歴
    • 精神科など医師による診断書、通院履歴

    モラハラは前触れなく行われるケースが多いものです。万が一の際に備え、小型のレコーダーなどを常に用意しておくとよいかもしれません。

  2. (2)医師や弁護士、専門機関へ相談

    日々蔑まれ暴言を受けて続けていると、精神が疲弊していきます。「もしかしたらモラハラを受けているかも……」「ポジティブな考え方ができなくなっているかも……」と感じたら、公的な相談窓口や、精神科、心療内科の病院など、専門機関へ足を運びましょう。

    まずは自分自身が動けるうちに準備しなければ、現状からの脱出はできません。そのためにも、次項の「(3)とにかく自分を守る!」とも重なりますが、あなた自身が考え、行動できるだけの力は残しておかなければなりません。

    また、専門機関への相談履歴や医師による診断書は「(1)モラハラを証明する証拠を集める」でもご説明したとおり、モラハラを受けているという証拠にもなります。あなたが今置かれている状況を冷静に把握するためにも、まずは相談してみるとよいでしょう。

    <モラハラの相談ができる窓口>

    • 婦人相談所
    • 女性センター
    • 配偶者暴力相談支援センター
    • 法テラス
    • (子どもがいる場合は)児童相談所、児童相談センター
  3. (3)とにかく自分を守る!

    前項でもお伝えしたとおり、あなた自身があなたを守らなければ、新しい道を開くことは難しくなります。特に相手が、家庭内では豹変するものの周囲には評判がよいタイプであればなおさら、家庭内の出来事がブラックボックス化し、他者から救いの手を差し伸べられるチャンスが少なくなる傾向があります。だからこそ、まずは自分自身を守る必要があるのです。

    あなた一人ではどうしたらいいのかわからない、夫が恐ろしくて自分一人では対応が難しい場合は、前項でご紹介した相談窓口や、弁護士などに頼ることもひとつの手です。状況によっては、速やかに別居できるよう、母子寮やシェルターを紹介してくれることもあります。

    まずはあなた自身が、自分の心身を守ることを第一に考えて、証拠集めなどの行動を行うべきでしょう。

3、精神的苦痛を理由とした離婚と慰謝料請求の手順

精神的苦痛を理由とした離婚と慰謝料請求の手順

もしあなたが離婚を決意していれば、モラハラによる精神的苦痛を理由とした離婚の請求と同時に、慰謝料も請求することができます。

モラハラによる精神的苦痛を理由に離婚した場合の慰謝料額の相場は、50万円から300万円程度とされています。それぞれの資産などによっても大きく異なりますし、さらに養育費や財産分与も行うことが可能です。

とにかく縁を切ってしまいたい、もう関わりたくないと考え、慰謝料や養育費をあきらめてしまうケースも少なくありません。しかし、あなたが受けた苦痛を償ってもらうと同時に、離婚後、あなた自身が経済的に困窮してしまわないためにも、受け取れるものは受け取っておいたほうがよいものです。

ここでは、冷静な話し合いが成立することが少ない、モラハラによる精神的苦痛を理由にした離婚と慰謝料請求を成功に導くための手順をご紹介します。

  1. (1)離婚したい気持ちを隠して準備をする

    あなたが離婚したがっていることに気づかれてしまうと、夫のモラハラがひどくなり、あきらめるまで攻撃する……というケースは少なくありません。あなたが離婚をあきらめるよう、暴言が激しくなるなど、ときに実質的な暴力を振るうケースもあります。さらに、周囲に根回しして、あなたが孤立するように仕向けることもあるようです。

    そのため、離婚を目指すときは、夫に気づかれないように証拠集めや専門機関への相談などの準備をすすめましょう。話し合いができそうにない相手であれば、最初から調停や裁判を視野に入れた念入りな準備が必要となります。どうしたらよいのかわからない場合は、専門家に相談しながら進めるとよいでしょう。

    また、一般的に離婚するときは、「仕事」、「新しい住居」が必要不可欠になります。お子さんがいらっしゃる場合は、学校や預け先も考えておく必要があります。世知辛い話ですが、お金が必要となる場面は多くなるので、自分の名義の口座にできる限り貯金しておくとよいでしょう。また、もし学資保険などがありましたら、別居したり離婚したりしてしまう前に、名義を変更しておくことをおすすめします。

  2. (2)専門家の力を借りて別居する

    精神的な安定が図れない、生命の危険を感じるときは、可能な限り速やかに別居したほうがよいでしょう。

    あなた自身に貯金があればよいのですが、ない場合は、「2、モラハラを理由で離婚するためにすべきこと」「(2)医師や弁護士、専門機関へ相談」でご紹介した専門機関へ相談するとよいでしょう。生活支援はもちろん、あなた自身の再就職などの支援もしてくれます。

    別居してからの生活費に不安がある場合も、別居後に生活費の請求も可能ですし、別居期間が長くなればなるほど、離婚が認められやすくなります。ただし、モラハラによる精神的苦痛を証明できない場合は、あなたが「勝手に別居をした『有責配偶者』」として判断されてしまうケースもあります。別居に踏み切る前に、必ず専門家への相談などを行い、モラハラされていたという証拠を残しておきましょう。

  3. (3)離婚調停を起こして慰謝料などを請求する

    身の安全が確保できたら、離婚に向けて実際に動き出します。まずは調停を申し立てましょう。調停は、家庭裁判所内の一室で、調停委員を介した話し合いを行う機関です。直接顔を合わせて話し合いすることはありません。安心して利用してください。

    調停の申し立ては、基本的に相手の住所地の家庭裁判所に夫婦関係調整申立書を提出することによって行えます。 申し立てる際には、希望する慰謝料や養育費の金額を申立書に記載しておきましょう。

    調停での話し合いで慰謝料や養育費の額、さらに離婚まで合意できれば、調停証書が発行され、離婚が成立します。調停証書は公的な書類になるため、ここに記載された慰謝料や養育費が支払われない場合、速やかに取り立ての手続きを行えるようになります。大切に保管しておきましょう。

    もし、調停に至らず、話し合いで離婚が決まった場合でも、慰謝料や養育費の取り決めがある場合は特に、口約束で終わらせないよう、注意してください。公証役場へ足を運び、強制執行認諾約款入り公正証書を発行しておくとよいでしょう。

  4. (4)調停で決着がつかなければ裁判へ

    モラハラ加害者の中には、自らの非は一切認めず、家庭裁判所からの呼び出しがある調停にも出廷してこないケースも少なくありません。その場合は、速やかに裁判を起こすこととなります。

    裁判では、訴状を作成するなど、膨大な手間がかかります。証拠の重要性も増し、モラハラによる精神的苦痛を証明する必要もあり、専門知識がない場合は対応が難しくなります。せっかく集めた証拠を活かしきれず、離婚が認められないケースも少なくありません。

    可能であれば、離婚を決意した段階から、費用的に難しければ裁判となることが決まった時点から、モラハラに関連する離婚事件に強い弁護士に頼りましょう。

4、まとめ

まとめ

いかがでしたか?
モラハラを日常的に受けていると、正常な判断が難しくなっていくものです。まずはあなた自身が、自分が被害者であるということに気づかなければ、救いの手を差し伸べることも難しくなります。

もし、相手の言いなりになりそうだという不安や、相手に対する恐怖感があるなど、対策や準備をご自身だけで行うことが難しい場合は、一人で悩まず、ぜひ弁護士にご相談ください。あなたの心に寄り添い、解決を目指します。

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