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マッチングアプリの交際相手が既婚者だった! 慰謝料請求できる?

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更新日:2024年07月19日  公開日:2024年07月17日
マッチングアプリの交際相手が既婚者だった! 慰謝料請求できる?

近年、マッチングアプリを利用して婚活をする方が増えてきています。マッチングアプリは、気軽に異性と出会うことができる便利なツールですが、相手の素性を調べられないため、既婚者であることを容易に隠されてしまうリスクがあります。

マッチングアプリで知り合った相手が既婚者であると知らずに交際をしてしまった場合、相手に対して慰謝料請求することができるのでしょうか。また、相手のパートナーから慰謝料請求された場合、どのように対処すればよいのでしょうか。

今回は、マッチングアプリの交際相手が既婚者だった場合の対処法などについて、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。

1、マッチングアプリの交際相手が既婚者だったときすべきこと

マッチングアプリを通じて交際した相手が既婚者だった場合、まずは以下のような対応を行いましょう。

  1. (1)だまされていた証拠を保存してすぐに別れる

    マッチングアプリで交際していた相手が既婚者であることが判明したら、証拠を確保した上ですぐに別れましょう。交際を継続しても、結婚に至る可能性は低いだけでなく、相手のパートナーから慰謝料請求されるリスクもありますので、しっかりと関係を絶つことが大切です。

    その際には、今後の慰謝料請求に備えて、以下のような証拠を確保しておきましょう。

    • マッチングアプリのプロフィール(独身と嘘をついていたことがわかる画面)
    • 相手とのメッセージのやり取り
    • 独身者であると騙していたことがわかる会話の録音
  2. (2)運営会社へ連絡

    マッチングアプリへの登録にあたって独身証明書の提出が求められるものもあります。そのようなマッチングアプリだと、既婚者であることを偽って登録することは、利用規約違反にあたりますので、マッチングアプリの運営会社に連絡するようにしましょう。

    運営会社に連絡をしたという事実は、だまされていたということを証明する証拠の一つになりますし、今後同様の被害者が生じるのを防ぐことにもつながります。

  3. (3)慰謝料請求を検討する

    マッチングアプリで知り合った人と結婚を前提に交際をしていた場合には、だまされたことで多大な精神的苦痛を被ります。特に、だまされて肉体関係を持っていた場合には、貞操権侵害にあたりますので、相手に慰謝料を請求できる可能性があります。そのため、だましていた相手に対して、慰謝料請求することを検討するとよいでしょう。


    以下の「不倫・浮気の慰謝料を請求したい方へ」のページでは、より詳しく慰謝料請求に関するポイントや注意点を解説しています。あわせてご一読ください。

    浮気・不倫の慰謝料請求をしたい方へ

2、マッチングアプリで婚活を行うリスク

マッチングアプリは気軽に異性と出会うことができる手段ですが、以下のようなリスクもありますので注意が必要です。

  1. (1)登録内容が真実とは限らない

    マッチングアプリでは、年収、学歴、職業などのプロフィールが記載されており、相手のプロフィールを見て婚活相手を探すのが一般的です。しかし、相手のプロフィールに登録された情報は、真実とは限りませんので注意が必要です。

    また、プロフィール欄に「独身」、「未婚」などの記載があったとしても、独身証明書の提出が求められないマッチングアプリでは、本当に独身者であるかどうかはわかりません。独身者であると思っていても実は既婚者だったということもありますので、注意して相手を観察する必要があります。

  2. (2)独身証明があっても内縁関係者や婚約者の存在はわからない

    独身証明書の提出が求められるマッチングアプリであれば、相手が既婚者であるリスクを大幅に軽減することができます。しかし、独身証明書があっても内縁関係や婚約者の存在まではわかりませんので、肉体関係が目的のいわゆる「ヤリモク」の人が潜んでいるリスクもあります。

    以下のような特徴に該当する場合には、真剣な交際ではなくいわゆるヤリモクである可能性がありますので注意が必要です。

    • 相手の自宅に行かせてくれない
    • 連絡がつきにくい時間帯や曜日がある
    • 週末に会うのを断られる
    • スマートフォンの中身を見せてくれない
    • 泊まりで会うことを断られる
    • 友人や知人を交えた約束をしない
  3. (3)相手のパートナーから損害賠償請求される可能性がある

    交際相手が既婚者であった場合、相手のパートナーから慰謝料を請求される可能性があります。既婚者ではなく、内縁関係や婚約者がいる場合も、同様に慰謝料請求されるリスクがあります。
    このようなリスクを回避するためには、交際を始める時点で、相手が独身であることをしっかりと確認しておくことが大切です。上述した特徴に該当する場合には、仮に既婚者であることを知らずに交際していたとしても、相手の配偶者からの慰謝料請求が認められる可能性も高くなりますので、注意が必要です。

3、だましていた相手へ慰謝料を請求する方法

マッチングアプリで知り合った相手が既婚者だった場合、だましていた相手に慰謝料を請求することができるのでしょうか。

  1. (1)そもそも慰謝料請求はできるのか?

    マッチングアプリで知り合った相手が既婚者だった場合、だまされたことで大きなショックを受けることから、相手に対して慰謝料を請求したいと考える方も少なくありません。
    単に「だまされた」というだけでは慰謝料請求は難しいですが、既婚者であることを知らず、結婚を前提に交際をして、肉体関係を持ってしまった場合には、性的行為をするかどうかを自由に決定できる権利、いわゆる「貞操権」が侵害されています。これによって精神的苦痛を受けたとして、慰謝料請求することが可能です
    その際の慰謝料額の相場は、ケース・バイ・ケースですが、以下のような要素を踏まえて金額が決められます。

    • 交際期間
    • 性交渉の回数、頻度
    • 婚約の有無
    • 妊娠の有無
    • 双方の年齢
    • 相手の対応


    どのくらいの金額を請求できるのか知りたい場合には、弁護士に相談するのがおすすめです。

  2. 離婚・不倫慰謝料・婚約破棄などで
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  3. (2)慰謝料請求をする方法

    だましていた相手に対して慰謝料を請求する場合には、以下のような方法で行います。

    ① 相手との話し合い
    だましていた相手と連絡が取れるようであれば、相手との話し合いにより慰謝料の支払いを求めます。相手が任意に支払いに応じてくれるようであれば、「合意書」や「示談書」といった書面を作成し、合意内容を残しておくようにしましょう。

    だまされたことで精神的苦痛を受け、相手と直接話し合うのが難しいという場合には、弁護士に依頼をすれば、弁護士が代わりに交渉を行ってくれます。合意書の作成も弁護士がサポートしてくれますので安心です。

    ② 内容証明郵便の送付
    相手と連絡が取れないような場合には、相手の自宅に慰謝料の支払いを求める書面を送付します。通知の際は、郵便局に書面内容が記録される内容証明郵便を利用するとよいでしょう。自宅に手紙が届けば家族にバレることをおそれて慰謝料の支払いに応じてくれる可能性があります。

    ただし、内容証明郵便を送るには相手の住所を把握している必要があります。相手の住所がわからないという場合には、弁護士に依頼して、電話番号から照会(弁護士紹介制度)を行うことで相手の住所が判明する可能性があります。相手と連絡が取れなくなってしまったという場合には、まずは弁護士に相談することをおすすめします。

    ③ 裁判
    相手との交渉では慰謝料の合意に至らないときは、裁判所に訴訟提起を行います。裁判では、証拠に基づいて事実認定が行われますので、慰謝料を請求する側において、貞操権を侵害された(だまされて肉体関係を持った)という証拠を提出する必要があります。どのような証拠が必要になるかは、事案によってケース・バイ・ケースですので、まずは弁護士に相談して、証拠収集のアドバイスを受けるとよいでしょう。

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4、相手のパートナーから慰謝料請求されたらどうすべきか

相手のパートナーから慰謝料請求をされた場合、どのように対処すればよいのでしょうか。

  1. (1)慰謝料の請求を拒否できるケースにおける対応方法

    相手のパートナーから慰謝料請求をされたとしても、以下のようなケースであれば、慰謝料の支払いを拒否することができます。

    • 肉体関係がない
    • 既婚者であることを知らなかった、気付かなかった
    • 独身者であると騙されていた


    マッチングアプリで出会った男女であれば、お互いの素性をよく知りませんので、既婚者であることを知らずに肉体関係に至ることもあります。相手のパートナーから慰謝料請求をされた場合には、上記のような事情を説明して慰謝料の支払いを拒否することも考えられます。

    慰謝料を拒否する際には、相手のパートナーを納得させるための証拠も一緒に提示するのもよいでしょう。また、相手が感情的になって話し合いができる状況でない場合には、弁護士に依頼して代理人として交渉してもらうことも有効な手段です。

    支払い義務がないと考えているからといって相手のパートナーからの請求を無視していると、裁判を起こされるリスクがありますので、早めに弁護士に相談することをおすすめします。

  2. (2)慰謝料の支払い義務があるケースにおける対応方法

    以下のようなケースでは、相手のパートナーに対する慰謝料の支払いが必要になる可能性があります。

    • 肉体関係があった
    • 相手が既婚者であることを知っていた
    • 相手の言動から既婚者であることに気付くことができた


    慰謝料の支払い義務があるケースであっても、相手の請求額をそのまま支払わなければならないということではありません。相場よりも高額な請求がされている場合には、相手との交渉により減額できる可能性があります。また、慰謝料を一括で支払うことが難しい場合には、分割払いの交渉も行うことができます。

    適切な慰謝料額がわからない、ご自身で交渉するのが難しいという場合には、弁護士に依頼するとよいでしょう。


    以下の「不倫・浮気の慰謝料を請求された方へ」のページでは、より詳しく慰謝料請求に関するポイントや注意点を解説しています。あわせてご一読ください。

    浮気・不倫の慰謝料請求をされた方へ

5、まとめ

マッチングアプリを利用した婚活では、相手の素性がわからないため、知らずに既婚者と交際をしてしまうリスクがあります。だまされて肉体関係を持ってしまったという場合には、相手に対して慰謝料請求ができる可能性がありますが、反対に相手のパートナーから慰謝料請求をされる可能性もあります。

だまされた相手への慰謝料請求をしたい、相手のパートナーから慰謝料を請求されたという場合には、弁護士に交渉や裁判などの対応を任せるのが得策です

ベリーベスト法律事務所では、男女トラブルにおける慰謝料請求等のご相談を受け付けております。まずは、お気軽にご相談ください。

この記事の監修
ベリーベスト法律事務所 Verybest Law Offices
所在地
〒106-0032 港区六本木一丁目8番7号 MFPR六本木麻布台ビル11階 (東京オフィス)
設立
2010年12月16日
連絡先
[代表電話]03-6234-1585
[ご相談窓口]0120-663-031
※代表電話からは法律相談の受付は行っておりません。ご相談窓口よりお問い合わせください。
URL
https://www.vbest.jp
  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています。

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