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人妻との不倫に伴うリスク|慰謝料相場や対処法を弁護士が解説

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更新日:2024年09月04日  公開日:2024年09月04日
人妻との不倫に伴うリスク|慰謝料相場や対処法を弁護士が解説

現在、人妻と不倫をしているという方もいるかもしれません。しかし、万が一、不倫がバレてしまうと不倫相手の夫から慰謝料請求をされたり、現在の仕事やキャリアを失うなど非常に大きなリスクがあります。

そのため、不倫関係は早期に解消すべきだといえますが、不倫がバレてしまってトラブルになってしまったとしても焦って行動するのは禁物です。不倫がバレてしまったときのダメージを最小限に抑えるためにも、どのような対処法があるのかをしっかりと押さえておきましょう。

今回は、人妻との不倫に伴うリスクと不倫がバレてしまったときの対処法について、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。

1、人妻との不倫に伴う4つのリスク

人妻との不倫には、以下のような4つのリスクがあります。

  1. (1)不倫相手の夫から慰謝料を請求されるリスク

    不倫相手の夫に不倫がバレてしまうと、不倫相手の夫から慰謝料を請求されるリスクがあります。人妻から「夫婦仲がよくない」、「離婚を考えている」などと言われていたとしても、それだけでは、不倫相手の夫からの慰謝料請求を免れることはできません。

    不倫により相手の家庭を壊してしまい、離婚に至ったような場合には、高額な慰謝料を請求される可能性もありますので注意が必要です

  2. (2)自分の妻から慰謝料や離婚を請求されるリスク

    不倫は、法定離婚事由のひとつである「不貞行為」にあたりますので、もし自分が既婚者で自分の妻に不倫がバレてしまうと、妻から離婚を請求されるリスクがあります。その際には、不倫により家庭を壊したことを理由に慰謝料を請求されるリスクもあります。

    また、不倫をした側からの離婚請求は、法的には原則として認められません。そのため、不倫相手と再婚したいという理由で妻に離婚を求めた場合、妻の合意が得られなければ、離婚をすることはできません。

  3. (3)子どもに影響を与えるリスク

    子どもが自分の父親が不倫をしていることを知ると、年齢によっては父親に対して嫌悪感や不信感を抱き、親子関係が悪化するリスクがあります。

    また、不倫は子どもにとって非常にショッキングな出来事ですので、子どもの精神状態にも悪影響を与える可能性があります。真面目だった子どもの素行が悪くなったり、不登校になってしまうこともあるでしょう。

  4. (4)職場にバレてしまったときのリスク

    人妻との不倫が職場不倫であった場合、職場に不倫がバレてしまうと、今後の出世にも大きな影響が生じてしまいます。

    不倫は、会社の業務とは直接関係ない事情ですので、不倫を直接の理由として解雇されることはありません。しかし、不倫をしたという事実が職場に広まってしまうと、職場にいづらくなり、退職せざるを得ない状況になることもあります。また、社内での不倫となると、職場環境を乱したことを理由として何らかの処分を受ける可能性もあります。

    このように人妻との不倫には、さまざまなリスクがありますので、早めに関係を終わらせることが大切です。もし不倫がバレてしまった場合には、3章以降で解説する対処法などを参考に行動してみてください。

2、不倫慰謝料の金額は、ケースによって異なる

不倫が原因で慰謝料を請求された場合、その請求金額は以下の要素を考慮して、当事者の話し合いや裁判など法的手続きによって決められます。

  • 不倫の期間や回数
  • 不倫が始まった経緯
  • 不倫相手との子どもの有無
  • 不倫による離婚の有無
  • 当事者の収入や社会的地位


不倫慰謝料の金額は、具体的な事案によって異なりますので、一律の金額を提示することはできません。一般的な相場としては、数十万から300万円程度の金額になることが多いですが、具体的な事情によって金額が異なります。

事案に応じた適切な慰謝料額を判断するには、専門家である弁護士のアドバイスが不可欠です。不倫相手の夫から慰謝料請求をされたときは、早めに弁護士に相談するようにしましょう。

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3、不倫がバレて、トラブルとなったときの対処法とは

不倫がバレて、トラブルに発展してしまったときは、どのように対処すればよいのでしょうか。以下では、具体的なケースごとに対処法を説明します。

  1. (1)不倫相手の夫から慰謝料請求をされた場合

    不倫相手の夫から慰謝料請求をされた場合には、以下のような対処法が考えられます。

    ① 不倫相手の夫からの請求内容を確認する
    不倫の慰謝料請求は、一般的には内容証明郵便を利用して行われます。不倫相手の夫から慰謝料の支払いを求める内容証明が届いたときは、まずは内容をよく確認するようにしましょう。

    不倫が事実であったとしても、相手が認識している事実関係と実際の事実に食い違いがある場合や、相手が相場を上回る慰謝料を請求している場合には、交渉により慰謝料を減額できる可能性があります

    ② 不倫相手の夫と話し合いを行う
    不倫相手の夫から届いた慰謝料請求の内容を確認したら、不倫相手の夫と話し合いをします。

    人妻との不倫が事実であれば、基本的には慰謝料を支払う方向での話し合いになりますので、慰謝料の金額、支払い方法、支払い時期などを決めていきます。
    不倫相手の夫との話し合いで合意に至った場合は、合意内容について認識の齟齬を生じさせないように、また、追加で請求されることを避けるために、口頭での合意だけで終わらせるのではなく、必ず合意書を作成するようにしましょう。

    ③ 不倫トラブルに詳しい弁護士に相談する
    不倫相手の夫からの慰謝料請求に自分だけで対応するのが不安だという方は、不倫トラブルに詳しい弁護士に相談するのがおすすめです。

    弁護士に依頼をすれば弁護士が代わりに相手との交渉を行ってくれますので、精神的な負担が大幅に軽減するでしょうまた、弁護士が適切な条件で合意できるよう交渉をしてくれますので、相場を踏まえた適正な条件で解決できる可能性が高くなります

    以下の「不倫・浮気の慰謝料を請求された方へ」のページでは、より詳しく慰謝料請求に関するポイントや注意点を解説しています。あわせてご一読ください。


  2. 浮気・不倫の慰謝料請求をされた方へ
  3. (2)妻から離婚を求められた場合

    妻から離婚を求められた場合、以下のような対処法が考えられます。

    ① 妻との話し合い
    妻から離婚を求められた場合、まずは妻との話し合いにより離婚をするかどうか、離婚をする場合の条件などを決めていきます。

    不倫をした側は有責配偶者ですので、不利な条件を突きつけられる可能性もあります。どのような条件で離婚するのが適切か判断するためにも、妻との話し合いの前に弁護士に相談してみるとよいでしょう。

    ② 離婚調停
    妻との話し合いがうまくいかず、離婚条件などが合意できない場合、妻から離婚調停の申し立てをされる可能性があります。離婚調停は、調停委員が夫婦の話し合いに関与して、離婚に関する問題を解決に導く手続きです。

    人妻との不倫が事実であれば、妻から起こされた離婚裁判で離婚が認められる可能性が高いため、ここで離婚条件に納得ができるようであれば、離婚調停で離婚に応じるのもひとつの方法です。

    ③ 離婚裁判
    離婚調停が不成立になると、妻から離婚訴訟を提起される可能性があります。
    離婚訴訟では、法定離婚事由の有無により離婚の可否が判断されます。このうち、不貞行為(いわゆる不倫のこと)は法定離婚事由のひとつにあたりますので、不貞行為が立証されれば離婚が認められる可能性が高いです。

    妻が相場を上回る離婚条件に固執しているような場合には、裁判官が適正な条件で判決を下すこともあります。

  4. (3)不倫がバレてしまうと対処できないトラブルもある

    不倫相手の夫からの慰謝料請求や自分の妻からの離婚請求などであれば対処が可能ですが、不倫が職場にバレてしまった場合の仕事や出世への悪影響には、対処法がありません。
    仕事や出世への影響が心配なのであれば、不倫がバレる前に早めに関係を解消するべきでしょう。

4、不倫がバレた際にやってはいけない行為とは

不倫がバレてしまうと焦って行動しがちですが、以下のような行動は絶対にしてはいけません。

  1. (1)相手からの連絡を無視する

    不倫相手の夫から慰謝料請求をされた場合、突然のことで困惑してしまう気持ちも理解できますが、相手からの連絡を無視することはやめましょう。

    慰謝料の支払いを求める文書が届いたときは、期限までにきちんと回答をすることが大切です。相手からの連絡を無視してしまうと、相手は不誠実な対応と捉えてしまいますので、話し合いでの解決が著しく困難な状況になってしまいます。

  2. (2)相手からの示談書にすぐにサインしてしまう

    不倫に関するトラブルを早期に解決したいからといって、相手からの示談書にすぐにサインしてはいけません。

    一般的に不倫の慰謝料請求は、交渉による減額を前提として、当初は相場よりも高い金額となっているケースが多いです。相手からの示談書にすぐにサインをしてしまうと、相場を上回る不利な条件で示談になるリスクがあります。自分で相当な慰謝料金額が判断できないときは、早めに弁護士に相談するのがおすすめです

  3. (3)退職や引っ越しに応じてしまう

    職場不倫だった場合、今後も不倫相手と職場で顔を合わせる機会があります。不倫相手の夫としては、そのような状況は好ましくないと考えますので、あなたに対して退職を強要してくることがあります。

    また、生活圏が近いと、ふとしたきっかけで再開してしまうおそれもあるため、不倫相手の夫から遠方への引っ越しを求められることもあります。
    不倫をした本人としては、自分に落ち度があるからと考え相手の要求に応じてしまうこともあると思いますが、法的にはこれらの要求に応じる義務はありません。相手から無理な要求をされて困っている場合には、自分で判断するのではなく、まずは弁護士に相談することをおすすめします。

5、不倫問題は、弁護士に相談がおすすめ

不倫は社会的にも法的にもリスクのある行為ですので、バレる前にすぐやめたほうがよいでしょう。ただし、万が一バレてしまった場合でも、相手の要求を全部のむ必要はありません。突然のことで焦ってしまう気持ちも理解できますが、まずは冷静になって弁護士に相談をしましょう。

弁護士であれば、代理人として相手との交渉ができますそのため、相場を上回る慰謝料を請求されているのであれば適正な金額に減額できる可能性があります。また、事案に応じた慰謝料相場を判断することもできます。

人妻との不倫がバレてお困りの方は、ベリーベスト法律事務所までお気軽にご相談ください。

この記事の監修
ベリーベスト法律事務所 Verybest Law Offices
所在地
〒106-0032 港区六本木一丁目8番7号 MFPR六本木麻布台ビル11階 (東京オフィス)
設立
2010年12月16日
連絡先
[代表電話]03-6234-1585
[ご相談窓口]0120-663-031
※代表電話からは法律相談の受付は行っておりません。ご相談窓口よりお問い合わせください。
URL
https://www.vbest.jp

※この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています。

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