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離婚協議書とは? 作成方法や公正証書との違いについて解説

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更新日:2021年10月18日  公開日:2021年10月18日
離婚協議書とは? 作成方法や公正証書との違いについて解説

離婚の方法には、協議離婚、調停離婚、裁判離婚の3種類がありますが、離婚する多くの夫婦は、協議離婚によって離婚をしています。

離婚時には、養育費、慰謝料、財産分与などさまざまなことを取り決めることが一般的で、協議離婚によって離婚をする際には、その内容をきちんと書面に残しておくことが重要です。

今回は、離婚時に作成する離婚協議書の作成方法や注意点、公正証書にすることのメリットについてベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。

1、離婚協議書とは

離婚協議書とは、離婚時に親権、養育費、慰謝料、財産分与などについて夫婦間で取り交わした約束を書面にした契約書のことです。

協議離婚をする場合には、離婚届を市区町村役場に提出することによって離婚は成立します。しかし、離婚届には、子どもの親権者を父と母のどちらにするかという欄はありますが、その他の離婚条件を決める欄はありません。
そのため、離婚届を提出しただけでは、離婚をすることと親権者しか決まっておらず、その他の離婚条件は何も決められていないことになります。

離婚協議書は、離婚するための要件というわけではありませんが、将来のトラブルを防止するためにもできる限り作成しておいた方がよいものといえます。

2、離婚協議書の法的効力は?

離婚協議書を作成することによって、どのような法的効力が生じるのでしょうか。

  1. (1)離婚協議書の内容には法的拘束力が生じる

    一般的に、契約は一部のものを除いてお互いの合意のみで成立しますので、書面の作成は必要ありません。それでも契約書の作成が求められているのは、合意した内容を巡って後日トラブルになるのを防止するためです。
    契約書が存在していれば、契約書の内容どおりの合意が成立したことを後日証明することが可能になりますので、契約書は、ただの紙切れではなく証拠として価値を有することになります。

    離婚協議書は、離婚時に取り決めた夫婦の約束事を書面化した契約書です。離婚協議書に養育費、財産分与、慰謝料の金額、支払い方法、支払い時期などを記載した場合には、当事者は、合意した内容に従って、履行する法的義務を負うことになります
    相手が慰謝料の支払いを怠った場合には、裁判を起こして、離婚協議書を証拠として提出することによって、勝訴判決を得たうえで強制執行を行います。

    なお、「自分で作成した離婚協議書でも大丈夫なのか?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃいますが、法的に有効な内容が記載されているのであれば、当事者同士で作成した離婚協議書でも法的拘束力を有しますので安心してください。

    ただし、合意内容に従った法的拘束力が生じるといっても、離婚協議書が法的な強制力を有するというわけではありません。そのため直ちに財産を差し押さえるということはできないのです。
    離婚協議書に法的な強制力を持たせる方法については、次でご説明いたします。

  2. (2)公正証書にすることによって法的な強制力をもつ

    公正証書とは、公証役場において公証人が作成する公文書のことをいいます。離婚協議書は、私人である当事者が作成する私文書ですので、文書の法的性質という点で公正証書と離婚協議書は大きな違いがあります。

    離婚協議書だけでは法的強制力はありませんが、離婚協議書を強制執行認諾文言付きの公正証書にすることによって、裁判手続きを経ることなく、直ちに強制執行の手続きをとることができます
    離婚協議書を公正証書にすることによって、面倒な裁判手続きをスキップして相手の財産を差し押さえることができるだけでなく、差し押さえるべき財産が不明な場合には財産開示手続や第三者からの情報取得手続によって相手の財産を把握することも可能です。

3、離婚協議書を作成するメリット

離婚協議書を作成することによって、以下のようなメリットが得られます。

  1. (1)離婚後のトラブルを防止できる

    夫婦が離婚に合意し、子どもがいる場合には親権者を定めて、離婚届の記載事項さえ満たしていれば、離婚自体はすぐにできてしまいます。しかし、離婚時には、その他にも養育費、慰謝料、財産分与などさまざまな内容を取り決めておくことが一般的であり、適切です。

    口約束だけでこれらの内容を取り決めただけでは、後日「言った、言わない」のトラブルになることが予想されます。裁判になった場合には、慰謝料や養育費などを請求する側で、合意の内容を証明しなければなりませんが、離婚協議書がなければ、合意内容を証明することが非常に難しくなります
    また、離婚後に取り決めればよいと考えていても、離婚後では相手が話し合いに応じてくれないこともありますし、時効によって請求する権利自体がなくなってしまうこともあります。

    そのため、離婚時には、夫婦でしっかりと話し合って離婚条件の取決めを行うようにし、合意した内容については、離婚協議書に残しておくようにしましょう。

  2. (2)短期間かつ費用を抑えて作成が可能

    離婚協議書は、夫婦間で話し合いがまとまりさえすれば、短期間で作成することが可能です。また自分たちで作成する場合には、費用もかかりませんので、費用を抑えられることもメリットのひとつといえます。

    一方で、内容に不備があると、離婚協議書の一部やすべてが無効となってしまう恐れもありますし、気づかないうちにご自身にとって不利な条件を盛り込まれてしまう可能性もあり、注意が必要です。
    不安がある場合には、なるべく弁護士などの専門家に相談されるとよいでしょう。

    参考:ベリーベスト法律事務所へご相談いただいた際の流れ

  3. (3)公正証書にすることで強制執行が可能になる

    離婚協議書を強制執行認諾文言付きの公正証書にすることで、裁判手続きを経ることなく直ちに強制執行が可能になるというメリットがあります。

    養育費や慰謝料の支払いが滞った場合には、相手の財産を差し押さえて強制的に債権の回収を図ることになりますが、このような強制執行を行うためには「債務名義」が必要になります。債務名義とは、債権の存在と範囲を公的に証明した文書のことをいい、調停離婚をした場合の調停調書や裁判離婚をした場合の確定判決などがこれにあたります。
    協議離婚では、離婚協議書自体は債務名義にはなりませんが、離婚協議書を強制執行認諾文言付きの公正証書にしておけば、それも債務名義にあたり、直ちに強制執行が可能になります。

    また、民事執行法改正によって、令和2年4月から、債務者への財産開示請求で刑事罰が適用されたり、第三者(勤務先、金融機関など)からの情報取得手続きの新設によって相手方の財産の把握が容易になりました。これらの手続きにおいても強制執行認諾文言付きの公正証書を利用することができます。
    裁判手続きを行っていると時間と費用がかかってしまい、差押えのタイミングを逃してしまうこともありますので、できる限り離婚協議書は離婚公正証書にしておくようにしましょう。

4、離婚協議書の作成手順・注意点

離婚協議書を作成する場合には、以下のような手順で作成していくことになります。また、離婚協議書作成にあたって気を付けるべきポイントもありますので、以下で説明します。

  1. (1)離婚協議書を作成する時期

    離婚協議書を作成する時期については、法律上の決まりはありませんので、離婚前・離婚後いずれのタイミングでも可能です。
    しかし、離婚後に離婚協議書を作成する場合には、相手が話し合いに応じてくれなかったり、離婚を材料にして有利な離婚条件を引き出すという交渉ができなくなるといったデメリットがありますので、離婚届の提出前に作成するとよいでしょう

  2. (2)離婚協議書の書式について

    離婚協議書は、離婚届のように決まった形式の書面があるわけではありません。そのため、当事者が自由に内容を取り決めることが可能です。離婚協議書の書式は、インターネットや書籍で紹介されているものがありますので、それを参考にして離婚協議書を作成してみるとよいでしょう。
    ただし、インターネットや書籍で紹介されている書式は、一般的なケースを想定した内容ですので、すべてのケースにあてはまるというわけではありません。法的に有効な離婚協議書を作成するためにも、一度弁護士に相談をしてみることをおすすめします。

  3. (3)離婚協議書に記載すべき内容

    離婚協議書に記載すべき内容は、離婚する夫婦によって異なってきます。一般的には、以下のような項目を記載することになります。


    • 離婚に合意をしたこと
    • 親権者の指定(父親と母親のどちらを子どもの親権者にするのか)
    • 養育費の支払い(金額、始期と終期、支払期限、支払い方法など)
    • 慰謝料(金額、支払い方法、支払い時期など)
    • 財産分与(対象財産の特定、金額、支払い方法、支払い時期など)
    • 面会交流(回数、時間、場所、方法など)
    • 年金分割
    • 住宅に関する問題(住宅ローンの返済や方法など)
    • 離婚協議書を2部作成し、お互いに1部ずつ保管する旨
    • 清算条項(合意内容以外に金銭等の請求を行わない約束) など
  4. (4)離婚協議書は2部作成し、お互いに保管する

    離婚協議書の作成が完了したら、同じ内容のものを2部用意して、お互いに1部ずつ保管しておきます。万が一、原本をなくしてしまった場合に備えて、スキャンやコピーなどでさらにもう1部保管しておくとなおよいでしょう。

  5. (5)離婚協議書は後から変更可能?

    離婚協議書には、離婚時に夫婦が話し合いを行い合意した内容を記載しますが、後日、状況が変わって内容を変更したいという場合もあります。
    そのような場合には、変更自体は可能ですが、変更には相手の同意が必要になりますので、相手に不利になるような内容への変更だと相手が同意してくれず変更することは難しいでしょう。

    なお、養育費については、離婚時に予測できなかった事情の変化があった場合には、後日金額を増額または減額することができます。お互いの話し合いで合意できなければ、家庭裁判所に調停を申し立てることで変更が認められる可能性もありますので、検討してみるとよいでしょう。

5、離婚協議書と公正証書どちらで作成すべき?

離婚協議書と公正証書は、「離婚時に話し合った内容を書面に残す」という大きな共通点はありますが、相違点をまとめると以下のとおりです。


● 離婚協議書
  • 個人が作成する「私文書
  • 話し合いさえまとまれば短期間での作成が可能
  • 費用がかからない
  • 当事者間で作成可能
  • 書式などに法的な決まりはない
  • 合意内容に従った法的拘束力はある
  • 強制執行を行うには裁判等を経ることが必要


● 公正証書
  • 公証人が作成する「公文書
  • 作成に時間と費用がかかる
  • 定められた書式や作成方法に則って公証役場で作成する
  • 強制執行認諾文言付きの公正証書であれば、裁判を経ず、直ちに強制執行の申立てが可能


離婚の際に金銭に関する約束がない場合には、公正証書を作成せずにいてもよいケースもあります。
しかし、公正証書は証明力も高く、強制執行認諾文言付きにしておくと法的強制力もあるため、金銭に関する約束がある場合には公正証書にする方が、後々のトラブルを防ぐためにも安全であるといえるでしょう。

いずれにせよ、相手との話し合いのうえ作成することになりますので、まずは相手と冷静に話し合える状況であることが重要です。話し合える状況にない、できれば関わりたくないという場合には、一度弁護士へ相談されることをおすすめします。

6、まとめ

離婚協議書は自分でも作成することができますが、弁護士に依頼することでそれぞれのケースに応じた最適な内容で、離婚協議書を作成することが可能になります。
また相手方との話し合いが難航しており、なかなか離婚協議書を作成できない場合にも、弁護士にご依頼いただくことで、ご本人さまに代わって離婚条件の交渉や書類の作成が可能です。

やや時間と費用はかかりますが、離婚後のトラブルに備えて、法的な強制力を持つ強制執行認諾文言付き公正証書として残しておくのもひとつの手です。公正証書の作成についてもご相談を承ります。
離婚協議書や公正証書の作成をお考えの方は、ベリーベスト法律事務所までお気軽にご相談ください。

参考:離婚協議書と公正証書に関するの基礎知識

 
この記事の監修
ベリーベスト法律事務所 Verybest Law Offices
所在地
〒106-0032 東京都 港区六本木一丁目8番7号 MFPR六本木麻布台ビル11階 (東京オフィス)
設立
2010年12月16日
連絡先
[代表電話]03-6234-1585
[ご相談窓口]0120-666-694
※代表電話からは法律相談の受付は行っておりません。ご相談窓口よりお問い合わせください。
URL
https://www.vbest.jp

※この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています。

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