• ご相談の際はお近くのオフィスへのご来所が必要です。
    受付 平日 9:30~21:00 / 土日祝 9:30~18:00

  • 離婚弁護士にお問い合わせはこちら
  • 離婚弁護士にお問い合わせはこちら
  • 離婚弁護士に無料相談 0120-666-694

弁護士コラム 離婚・男女問題SOS

離婚するとローンは夫婦のどちらが負担するの? 財産分与の方法を弁護士が解説

2018年12月06日
  • その他
  • ローン
  • 財産分与
離婚するとローンは夫婦のどちらが負担するの? 財産分与の方法を弁護士が解説

離婚するとき、夫婦のふたりが婚姻中に築いた財産は財産分与という方法で分けます。しかし、数年前に買ったばかりで多額のローンが残っている住宅やマンション、自動車などのローンは夫婦のどちらが負担するのでしょうか。
注意点なども交えて、弁護士が解説していきます。

1、離婚するとき夫婦のふたりが築いた財産は財産分与する

  1. (1)財産分与とは

    財産分与とは、夫婦が婚姻してから共に築いてきた財産を、離婚の際に分け合うことです。
    結婚は夫婦の共同生活ですから、収入も支出もふたりで共に営んできた夫婦生活の歴史そのものといえます。そこで、婚姻期間中に夫婦それぞれが稼いだ財産は、ふたりの共有財産として扱われます。
    離婚とは、それまでの結婚生活の清算です。別れるときには、それまで築いた共有財産をふたりで分けて終わりにします。
    分ける割合としては、おおむね半々とされています。夫婦の収入に差がある場合でも、共同生活は支え合って営むものですから、半々で分けるのが基本です。
    また、不貞や暴力などの離婚原因を作った側からでも、財産分与の請求は認められます。慰謝料請求とは異なり、財産分与とは、単純なお金の精算に過ぎないのです。

  2. (2)財産分与の対象となるもの、ならないもの

    (2)-1財産分与の対象となる財産
    結婚してから夫婦それぞれが稼いだお金や、それをもとにして取得した財産がこれにあたります。給料を貯金したものや、その貯金を元手にして購入した不動産、株式、自動車なども夫婦共有財産です。
    夫婦のどちらが稼いだものであっても、お互いの協力があるから働いて稼ぐことができたわけですから、その稼ぎで得た財産は共有財産です。
    また、財産の名義がどちらにあっても、やはり結婚中に築いたものならば共有財産となります。
    したがって、たとえばサラリーマンと専業主婦の夫婦で、夫が給与を使って夫名義で自動車を購入した場合にも、自動車は共有財産となるのが原則です。

    (2)-2財産分与の対象とならない財産
    結婚前から夫婦のそれぞれが持っていた財産、たとえば、結婚前にためていた預金や、もともと持っていた株式や自動車は、共有財産にはあたりません。これらは「特有財産」と呼ばれ、離婚の際に相手と分ける必要はありません。
    また、夫婦の生活とは関係なく受け取った財産・・・たとえば、親の死亡で入ってきた遺産も特有財産にあたります。したがって、夫婦で分ける必要はありません。

2、住宅ローンや自動車ローンは夫婦のどちらが負担するのか

預金などプラスの金銭財産は、その残高を分ければよいので比較的シンプルです。しかし、住宅などの不動産や自動車のように2つに分けられず、今後もどちらかが利用する可能性があるものは、どうやって分けるか考える必要があります。
さらに、購入時に組んだローンがまだ残っている場合や、名義が夫婦共有になっている場合、さらには、妻が連帯保証人になっているケースまで考えると、非常に複雑です。
実際、離婚の話し合いで、住宅やローンの処理は争点になりやすいです。
以下には、ローンの残高が不動産などの価値を上回っている場合と、下回っている場合とに分けてご説明します。
なお、ローンや保証などの処理は、法律によって決められた解決方法があるわけではありません。当事者同士の協議が優先されますが、以下は、一般的な解決方法のひとつとして参考にしてください。

  1. (1)住宅や自動車の価値がローンを上回る場合

    ローンを組んだけれども返済を頑張った結果、離婚時点で住宅や自動車の価値がローン残高を上回っているという場合です。この場合は、ローン残高と不動産などの価値を差し引きするとプラスが出ます。そのプラス分をふたりでわけるという考え方が一般的です。
    たとえば、夫名義で不動産をローンで購入し、現時点でのローン残高は2000万円、不動産の価値が3000万円とします。この2つの数字を差し引きすると1000万円のプラスが出ます。この1000万円をふたりで500万ずつ分けるのです。
    なお、実際に不動産を任意売却すると、売却価格である1000万円の現金が売り主である夫の手元に入りますから、夫はそのうちの500万円を妻へ支払います。
    しかし、売却はせずに、そのまま夫が住み続ける場合でも、妻に500万を支払わなければなりません。そうしないと、不動産の価値を夫が独り占めすることになり、不公平になるからです。
    夫が500万円を即金で支払えるなら問題はありませんが、すぐに支払えない場合は支払い方法について別途協議が必要です。たとえば500万円を分割払いにしたり、他の分与財産(たとえば預金)と調整するなど、夫婦の事情に応じた方策を練る必要があります。

  2. (2)住宅や自動車の価値がローンを下回る場合

    では、住宅や自動車の価値が、ローン残高を下回る、いわゆるオーバーローン状態のときはどうでしょうか。ケースバイケースになりますが、たとえば以下のように考えることができます。

    (2)-1ローンを抱えた財産を他の財産と別に考える方法
    たとえば、預金が1000万円、夫名義の不動産の価値は3000万円、夫名義の住宅ローン残高が3600万円というケースを考えます。
    まず、預金1000万円をふたりで500万ずつ分配します。
    次に、住宅ローンと不動産価値を差し引きすると600万円のマイナスが出ます。このマイナス600万円の部分は分与対象とせず、不動産もローンも、もともとの名義人、つまり夫がそのまま引き継ぎます。
    最終的に、夫は3000万円の不動産と預金を500万円分保持する一方、3600万円の住宅ローンも引き続き負い、妻は預金を500万円分受け取ります。

    (2)-2全財産を合算して計算する方法
    上記のやり方ですと、ローンを組んだ側の負担があまりに大きいという批判があります。そのため、住宅やローン残高以外の全財産を合算し、その結果、最終的にマイナスになった部分のみを分与対象から外して考えるという方法もとられています。
    この方法で上記のケースをみると、預金1000万円、不動産価値3000万円、ローン残高3600万円を全て合算・差し引きします。すると、400万円のプラスが出ますので、この400万円の2分の1、つまり200万円を妻に渡せばすみます。
    この方法では、夫は3000万円の不動産と預金を800万円保持する一方、3600万円の住宅ローンは残り、妻は預金を200万円分受け取ります。

  3. (3)注意点(名義や保証人など)

    (3)-1 連帯債務者・連帯保証人
    また、夫婦の一方が銀行ローンの名義人(主債務者といいます)となり、他方がその連帯保証人や連帯債務者となっている場合もあります。たとえば、夫名義で不動産を購入し、夫がローンを組み、妻がその保証人になった場合です。
    離婚する以上、妻としてはすぐにでも保証人から外れたいと思うところです。しかし、お金を貸した銀行としては、そう簡単に保証人を外すわけにはいきません。銀行と交渉しながら、たとえば他の保証人を立てられないかといった方策を検討して進めていくことになります。

    (3)-2 名義変更することは可能?
    そして、不動産の名義を夫から妻に変更したいといった希望もよくあります。一般的に、ローンが残っている間は、名義変更をしないという条件で借り入れていることが多く、勝手に名義を換えるとその条件に反するおそれがあります。

3、財産分与の方法と、話し合いがまとまらないときの対応方法

  1. (1)まずは話し合い

    財産分与はまずはお互いの管理する財産を把握することから始まります。できればリストを作って、名義と金額がわかるように整理していきましょう。
    そのうえで、どの財産をどちらが取得するのか、何をどう分けるか、ひとつひとつ決めていきます。
    なお、財産分与請求の権利は、離婚後2年で時効消滅してしまいます。お金の話を進めるのは気まずく、苦しいときもありますが、今後のためにもきちんと話し合いましょう。
    当事者同士で話し合いができない場合、または、相手がきちんと財産を開示しない場合には、裁判所での手続きに進むことができます。

  2. (2)調停

    家庭裁判所の調停を利用する方法です。
    相手方の居住地を管轄する家庭裁判所に申し立てて行いますが、ここでは、「離婚調停」として、離婚そのものや子どもの親権、慰謝料、そして、財産分与などのもろもろをまとめて協議する調停を求めることもできますし、財産分与だけを決める調停を求めることもできます。
    いずれにしても、調停の申立書、戸籍謄本、財産の証拠となる書類(通帳明細、不動産評価証明、有価証券の評価額、保険類の証書など)などが必要です。
    なお、裁判所の手続きを利用すると、相手が財産を開示しないときでも、裁判所から銀行などに直接照会することで残高や明細が分かることもあります。
    ただし、調停とは、あくまで裁判所という場所と調停制度を用いて、当事者同士の話し合いを促すものです。したがって、調停で合意できなければ、家庭裁判所における審判手続に移行することになります。

  3. (3)裁判

    離婚訴訟に附帯して財産分与の申立てをすることもできます。 このような裁判は、当事者のどちらかの居住地を管轄する家庭裁判所に訴えることで始まります。調停で提出した書類などは、裁判に引き継がれることはありません。また一から主張と立証を進めていくことになります。裁判では、話し合いや調停の場と異なり、とにかく証拠が重要です。離婚を考え始めたら、相手の管理する財産もできるだけ把握しておきましょう。たとえば、通帳や保険証券の写真やコピーをとるなど、事前準備が重要です。

4、まとめ

離婚とお金の問題にはいろいろありますが、住宅ローン問題ほど複雑で悩ましい問題はないといって過言ではありません。ローン残高はいくらか、あと何年払うのか、それぞれの収入は安定しているか、今後、この家に住みたいか、売るならいくらで売れるかといった、多様な問題がいっぺんに表れるため、ストレスを抱えながら冷静に進めるのは難しいことです。
話し合いで希望どおりに進められない場合は、弁護士に相談して、ご自身の事情に適した解決方法を複数検討してみるのがよいでしょう。
ベリーベスト法律事務所では、ローンが残る場合、残らない場合、いずれについても、経験豊かな弁護士が親身にご相談に応じています。いつでもお問い合わせください。

同じカテゴリのコラム(その他)

PAGE TOP