旦那の浮気が発覚したらどうするべき? 考えられる4つの選択肢
夫の浮気が発覚するきっかけとしては、LINEやSNS、メールのやり取りなどが多く挙げられます。それ以外にも、急に残業や休日出勤が増えたり、夫の態度が突然変わったりすることで浮気に勘付くようなケースも少なくありません。
「実際に夫が浮気していたら、その後はどうしたら良いんだろう」と、確信が持てずに悩んでいる方もいるでしょう。
本コラムでは、「夫の浮気発覚」のきっかけを紹介するとともに、浮気発覚後に考えられる慰謝料請求や離婚といった選択肢について、べリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。
1、旦那の浮気が発覚するよくある14のきっかけ
夫の浮気はどのような場合に発覚することが多いのでしょうか? 以下でよくあるきっかけを列挙します。
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(1)スマホの通知やメールの送受信履歴
浮気発覚でよくあるパターンのひとつは夫のスマホのLINEなどの通知やメールの送受信履歴などです。不倫相手からのメッセージ受信が表示されたり、メールを見たところ不倫相手と恋人同士のやり取りをしているのを発見したりして、浮気が発覚します。
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(2)SNSやブログの内容
Twitterやフェイスブック、ブログなどに書かれている内容から浮気していることがわかるケースもあります。
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(3)写真
夫がパソコンやスマホ、携帯などに保存している写真や動画の内容がきっかけで浮気が発覚するケースも多々あります。
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(4)スマホを肌身離さなくなる
浮気すると、スマホや携帯電話を使って浮気相手とやり取りするので、風呂に入るときまで肌身離さなくなる夫も多数います。
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(5)浮気相手と頻繁に電話している
浮気すると、深夜に浮気相手と長時間会話したり、家族と一緒にいても少しの時間を見つけて浮気相手と通話やメールしたりするので、浮気が発覚しやすいです。
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(6)クレジットカードの明細や領収書
浮気相手とのデートで使ったお金や相手に渡したプレゼント代を支払ったクレジットカードの明細や領収証から浮気が発覚するパターンもあります。
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(7)携帯GPSやカーナビの履歴
GPSを使って、浮気相手の家やホテルなどにしょっちゅう出入りしていることを突き止め、浮気が発覚するケースがあります。またカーナビの履歴により、浮気相手の住所が判明すること多々あります。
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(8)旦那の態度や言動の変化
夫の態度が突然冷たくなったり反対に異常に優しくなったりするので妻が不審に思い、浮気が発覚するパターンもよくあります。
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(9)身なりや服装がおしゃれになる
これまで服装などにはまったく気にかけなかったのに、突然美容院に行ったり良いスーツ、ネクタイを購入したりしておしゃれになり、妻が怪しんで浮気が発覚するケースも多々あります。
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(10)残業や休日出勤が増える
浮気相手と会うために「残業」「休日出勤」などと言って家を出るので、怪しんだ妻が本当に出勤しているかどうかを調べて浮気が発覚するパターンもあります。
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(11)日記帳やスケジュール表、手帳など
夫が日記帳やスケジュール帳、手帳などに浮気相手と会う日を書いていることから、不倫関係が発覚するケースもあります。
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(12)生活費をくれなくなる
浮気相手のためにお金を使いたいので家族に生活費を払いたくなくなり、「これからは給料を俺の好きに使わせてもらう」などと言い出して生活費をくれなくなる夫がいます。単身赴任先で浮気が始まり、生活費の送金が止まるケースもあります。
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(13)家出してしまう
浮気にのめり込むあまり、浮気相手と一緒に住むために家出してしまう男性もいて、浮気が発覚します。
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(14)浮気相手が妊娠する
浮気相手が妊娠し、夫が産婦人科に付き添っていったため、夫が産婦人科の領収証を所持していたことから浮気が発覚するケースもあります。
お悩みの方はご相談ください
なる場合がございます。
2、旦那の浮気が発覚したときに考えるべきこと
もしも夫が浮気相手と不倫していることが発覚したら、以下のようなことを検討しましょう。
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(1)旦那から離婚を求められても絶対に離婚したくないのか
まずは夫から離婚を求められたとき、どうしても離婚したくないのかどうか、考えてみてください。
夫が浮気しているならば、妻であるあなたの方から離婚請求できますし、あなたが離婚に応じない限り不倫をして有責である夫からの離婚請求は原則として認められません。離婚するかしないかはあなたの一存にかかってくるので、離婚したくないなら離婚する必要はありません。 -
(2)不倫相手と別れて完全に関係を断ち切ってほしいのか
もしも夫と離婚しないなら、一般的には浮気相手との男女関係を清算して別れてもらう必要があります。ただし浮気は放置して、割り切った婚姻関係を続けることも可能です。
そこで浮気相手に対し「夫と別れて完全に関係を断ち切る」ことを要求するのかどうか、考えましょう。 -
(3)場合によっては離婚も仕方ないと考えているのか
「場合によっては夫との離婚も仕方ない」という選択肢もあります。できれば夫婦関係を続けたいけれど、関係の修復が困難であれば離婚もやむを得ないと受け入れる立場です。
この方法であれば、夫に対して比較的高額な慰謝料請求が可能です。 -
(4)すぐにでも旦那と離婚をしたいか
4つ目の選択肢は「すぐに夫と離婚する」というものです。配偶者の裏切り行為が発覚したらもはや相手を信頼して夫婦関係を継続することができず、「今すぐ離婚したい、関わりを断ちたい」と妻たちが考えるのも普通です。そのような場合、自分で離婚を決意して、夫に対しては離婚と慰謝料請求を、浮気相手には慰謝料請求を進めます。
3、旦那の浮気が発覚した後の行動について
夫の浮気が発覚したら、以下のような行動をとりましょう。
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(1)絶対に旦那とは離婚したくない場合
絶対に夫と離婚したくない場合の対処方法は、「とにかく離婚に応じない」ことです。浮気している夫は「有責配偶者」となるので、あなたが離婚に応じない限り、離婚訴訟を起こしても原則として離婚が認められません。
また、浮気の証拠を集めることが重要です。離婚訴訟を起こされたとき、「夫が浮気している」事実を証明できなければ、裁判所が離婚を認めてしまうかもしれないからです。
浮気発覚のきっかけとなったメールや写真以外にも、できるだけ確実な証拠を集めましょう。場合によっては探偵に調査を依頼して報告書を出してもらうのもひとつの方法です。
さらに離婚届の不受理申出書を出すのを忘れてはなりません。夫がどうしても離婚したいと望んだら、勝手に離婚届を偽造して提出してしまうかもしれないからです。不受理願を出しておけば、役所は夫が単独で提出した離婚届を受け付けなくなるので、あなたが望まない離婚を避けることが可能となります。 -
(2)不倫相手と別れて関係を断ち切ってほしい場合
夫と不倫相手を別れさせて関係を断ち切らせたい場合には、不倫相手との話し合いによって別れさせることを考えましょう。
たとえば夫の浮気が発覚したときに浮気相手に慰謝料請求をして、和解の際に「二度と関わりません」という誓約書を書かせて夫との関係を断ち切らせる方法があります。
関係を解消させるだけではなく、不倫相手からの謝罪文や賠償金(慰謝料)を勝ち取ることができる場合もあります。
ただし夫が浮気にのめり込んでいる場合に不倫相手に慰謝料請求すると、夫が不快に思ったり不倫相手に同情したりして、夫婦関係が悪化してしまう可能性があります。夫と別れない場合の慰謝料請求には慎重に対応する必要があります。
●ベリーベストにおける解決事例
夫の浮気が発覚して謝罪文と慰謝料請求をした妻が、弁護士に依頼すると慰謝料が倍額に増額され、納得のいく謝罪文も獲得できた事例です。 -
(3)場合によっては離婚も仕方ないと考えている場合
旦那が不倫している場合、どのような努力をしても修復できないケースがあります。夫婦関係が壊れてしまったならば離婚も仕方ないと思っている場合の対処法は、以下の通りです。
●証拠を集める
まずは夫が相手の女性と不倫している証拠が必要です。不倫で離婚するには肉体関係があることを証明する必要があるので、メールや写真などの中でも肉体関係を示すものを中心に集めていきましょう。
●希望する離婚条件を決める
夫と離婚するならば、離婚条件を決める必要があります。財産分与や慰謝料、子どもの親権、養育費の問題など、どのような条件を希望するのか検討しておきましょう。
●離婚カウンセラーに相談してみる
気持ちが動揺して冷静な判断ができない、離婚して良いものかどうか迷っていて自分の心がわからない場合には、離婚カウンセラーに相談するのも良いでしょう。 -
(4)すぐにでも旦那と離婚をしたい場合
浮気した夫を許せないのですぐにでも離婚したい方の場合には、以下のような対応を進めます。
●証拠を集める
離婚する場合であっても、まずは不貞(夫と浮気相手の肉体関係)の証拠を集めることが重要です。不貞の証拠がなければ、離婚理由が認められないので離婚請求が棄却されてしまうかもしれませんし、慰謝料も請求できないからです。
●離婚請求をする
証拠がそろったら、夫に離婚を求めます。当初は話し合いによる解決を目指すと良いでしょう。どうしても折り合いがつかないならば、家庭裁判所で離婚調停を利用します。それでもお互いが合意できない場合、離婚訴訟によって解決する必要があります。
●不倫相手に慰謝料請求をする
夫に離婚請求をするとともに、不倫相手の女性にも慰謝料請求できます。内容証明郵便などを使って慰謝料請求の通知書を送りましょう。その後話し合いをして合意できたら「慰謝料請求に関する合意書」を作成して、支払いを受けることができます。以下の「不倫・浮気の慰謝料を請求したい方へ」のページでは、より詳しく慰謝料請求に関するポイントや注意点を解説しています。あわせてご一読ください。
●弁護士に相談する
夫と離婚するときには、財産分与や子どもの親権、養育費など、いろいろと決めなければならない事項があります。慰謝料請求の際にも、相手からの反論に対抗しつつ、なるべく有利な条件で和解すべきです。
このような法律的な問題に対応するには、自分一人では手に余り、困難となるケースも多々あります。離婚や慰謝料請求を有利に進めるためには弁護士の介入が非常に有効です。無料相談を実施している事務所も多いため、一人で悩んでしまう前に気軽に相談してみてください。
お悩みの方はご相談ください
なる場合がございます。
4、まとめ
既婚者であるにもかかわらず別の女性と肉体関係をもつことは、法律上許されない「不貞行為」です。
夫の浮気が発覚したときには、まずは冷静になって証拠集めを開始しましょう。また、離婚を考えた際には、離婚条件について考えていくことも必要です。しかし、浮気だけでなく、離婚のことまで考えるとなると、精神的にも大きく負担が掛かります。
不倫慰謝料の請求や離婚を決断した際には、離婚男女問題に強いベリーベスト法律事務所まで、ぜひ一度ご相談ください。
弁護士やスタッフがお気持ちに寄り添いながら、次のステップに踏み出せるようにサポートいたします。
- 所在地
- 〒106-0032 港区六本木一丁目8番7号 MFPR六本木麻布台ビル11階 (東京オフィス)
- 設立
- 2010年12月16日
- 連絡先
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[代表電話]03-6234-1585
[ご相談窓口]0120-663-031※代表電話からは法律相談の受付は行っておりません。ご相談窓口よりお問い合わせください。
- この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています。
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