デキ婚の離婚率とは? 高いと言われる理由や婚約破棄の注意点
「授かり婚」や「できちゃった婚」とも呼ばれるデキ婚は、子宝に恵まれて幸せなスタートを切る一方で、「離婚率が高い」と言われることもあります。
厚生労働省の人口動態統計を見ても、結婚したカップルの約3組に1組が離婚している計算となり、特に20代のような若い世代ほど離婚の割合が高い傾向です。
本コラムでは、デキ婚と離婚率の関係や、離婚率が高くなる理由、婚約者との結婚を「やめたい」と考えたときの注意点などについて、ベリーベスト法律事務所 離婚専門チームの弁護士が解説します。
目次を
1、デキ婚の離婚率は本当に高いのか?
デキ婚は「離婚率が高い」とよく言われますが、実際の統計データを確認すると約3組に1組の夫婦が離婚していることがわかります。
以下では、デキ婚と離婚率の関係について、具体的な数値やデータをもとに説明します。
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(1)約3組に1組が離婚している
厚生労働省が公表している「人口動態統計月報年計」によると、令和6年(2024年)の婚姻件数は48万5063件、離婚件数は18万5895件でした。
この数字から特殊離婚率を算出すると、下記のとおり、約3組に1組が離婚している計算になります。(18万5895÷48万5063)×100=38.3%
この数値はすべての夫婦を対象としたものであり、デキ婚に限定した統計はありません。
また、令和6年の婚姻件数と離婚件数を単純に比較した数値(=特殊離婚率)であるため、その年に婚姻した夫婦の3分の1が離婚しているわけではない点に注意が必要です。 -
(2)特に若い世代ほど離婚率が高い
国立社会保障・人口問題研究所の調査である「人口統計資料集(2025年版)」では、年齢層別に離婚率(配偶者がいる人1000人あたりの離婚件数)を明らかにしています。
その結果によると、男性では20~24歳がもっとも多く49.47件、女性では15~19歳がもっとも多く71.72件となっていました。10代や20代前半はそもそも有配偶者が少ないため、分母が小さくなり率が大きく振れやすい点に注意が必要ですが、男女ともに10代から20代での離婚率が圧倒的に高く、若い世代ほど離婚しやすいとも言えるでしょう。
その背景には、経済的な基盤がまだ安定していないこと、精神的な成熟度が発展途上であること、価値観の違いを受け止めきれないことなどが挙げられます。
デキ婚は若い年齢で結婚に踏み切るケースも少なくないため、この「若年層の離婚率の高さ」が影響していることも考えられるでしょう。
2、デキ婚で離婚率が高いと言われる主な理由6つ
デキ婚が「離婚率が高い」と言われるのは、単なるイメージだけではなく、実際に夫婦生活で直面する問題が多いためです。妊娠・出産を伴う結婚は、通常の結婚以上に生活環境や精神面で大きな変化が生じます。
以下では、デキ婚で離婚率が高いと言われる代表的な理由を6つ紹介します。
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(1)育児や家事などで女性の負担が大きくなった
出産後は、母親が中心となって育児や家事を担うことが多く、相手の協力が得られないと不満がたまりやすくなります。
たとえば、「夫が育児に参加せず、休日も友人と遊びに行ってばかりで喧嘩が増えた」という声も少なくありません。サポート体制がないと孤立感やストレスが強まり、夫婦関係の悪化につながります。 -
(2)交際期間が短く、相手の価値観や生活習慣を十分に理解できていない
デキ婚は、妊娠をきっかけに結婚を決めるケースが多く、十分な交際期間を経ていない場合があります。それにより、価値観や生活習慣の違いが結婚後に浮き彫りになりやすいのです。
たとえば、「金銭感覚がまったく合わず、家計のやりくりで揉め続けた」など、結婚して初めて相手の性格に気づくケースもあります。 -
(3)経済的な負担が増える
出産や育児には多額の費用がかかります。若い世代や安定した収入がない状況でのデキ婚では、経済的な負担が大きな壁となることも少なくありません。
たとえば、「妊娠中に仕事を辞めたことで収入が減り、生活費の不足から借金が増え、夫婦仲が悪化した」というトラブルも見られます。 -
(4)親になる覚悟がないまま結婚した
妊娠をきっかけに急いで結婚した場合、精神的な準備が整わないまま親になることがあります。結果として、夫婦のどちらかが「思っていたより大変」と感じ、精神的な未熟さがすれ違いを生みやすいのです。
たとえば「父親になった自覚が持てず、夫が遊びを優先して家庭を顧みなかった」という相談もあります。 -
(5)妊娠・出産による生活リズムの変化や育児ストレス
妊娠・出産は女性の体に大きな負担を与え、睡眠不足や体調不良、育児ストレスが夫婦関係に影響を与えます。
たとえば、「深夜の授乳で疲れているのに夫は協力せず、言い争いが増えた」といった不満が積み重なり、離婚に至るケースもあります。 -
(6)親や周囲からの反対・干渉による夫婦関係の悪化
デキ婚の場合、親や周囲から反対を受けることもあります。こうした外部からの干渉が夫婦の溝を深める原因になることがあります。
たとえば、「親が頻繁に口を出し、夫婦の意思決定ができなくなった」というケースも少なくありません。
デキ婚の離婚率が高いとされる背景には、このように多方面の課題が一度にのしかかる現実があるためでしょう。
3、デキ婚に不安を感じて結婚をやめたいときの注意点
妊娠をきっかけに結婚を決めたものの、「本当にこの相手と一緒にやっていけるのか」と不安を感じる人も少なくありません。中には、結婚前に相手の性格や生活態度に違和感を覚え、結婚をやめたい(婚約破棄したい)と考えるケースもあります。
以下では、デキ婚を控えた状態で婚約破棄を検討する際の注意点を説明します。
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(1)婚約破棄によって慰謝料を請求される可能性がある
婚約は、将来結婚するという法律上の約束とみなされるため、正当な理由なく婚約を破棄すると不法行為として慰謝料を請求される可能性があります。
たとえば、相手に浮気やDVなどの重大な落ち度がないのに「気持ちが冷めたから」と一方的に別れを告げた場合、婚約破棄により精神的苦痛を受けた相手から慰謝料を請求される可能性が高いでしょう。 -
(2)出産後の養育費を請求するためには相手から認知を受けなければならない
婚約を破棄した後に子どもを出産する場合、相手が子を「認知」しなければ法律上の父子関係が成立しません。父子関係がなければ養育費を請求できず、母親が経済的に困窮するおそれがあります。
相手が任意に子どもの認知をしてくれない場合には、家庭裁判所の調停や訴訟による強制認知の手続きが必要になりますので、早めに弁護士に相談するようにしましょう。 -
(3)出産後の親権・戸籍・出生届の手続きへの影響
婚約破棄した後、未婚の状態で出産した場合、子どもの戸籍上の扱いも変わります。父親が認知をしない限り、子どもの親権者は、母親のみとなり、戸籍には「母の子」として記載されます。
たとえば、「子どもの将来を考えると父親の名前を戸籍に残したい」と望んでも、認知されない限り父親の記載はできません。 -
(4)出産費用や出産準備品の負担をめぐるトラブル
妊娠・出産には、病院の費用やベビー用品の購入費など多額の出費が伴います。
婚約を解消する際に「出産費用はどちらが負担するのか」「購入済みのベビー用品の費用を返すべきか」といった金銭トラブルが生じやすいのも、デキ婚による婚約破棄の特徴です。
きちんと取り決めをしておかなければ「出産費用をすべて女性側が負担することになった」という不公平な事態にもなりかねません。
このように、婚約破棄は慰謝料・養育費・戸籍・出産費用など、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。妊娠中は、精神的にも不安定になりやすく、感情的に決断してしまいがちですが、安易な別れはその後の生活や子どもの将来に大きな影響を及ぼしかねません。
不安を感じて結婚をやめたいと思ったら、一人で抱え込むのではなく弁護士に早めに相談することをおすすめします。
4、婚約破棄を検討するときに弁護士へ相談するメリット
デキ婚を検討中の婚約破棄は感情的な問題にとどまらず、慰謝料・養育費・親権など法的に複雑な争いにつながることがあります。そのため、迷ったときこそ弁護士に相談することが大切です。
以下では、婚約破棄を検討するときに弁護士へ相談する主なメリットを説明します。
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(1)感情的な口論や交渉の泥沼化を防げる
婚約破棄を巡る話し合いは、感情的になりやすく、冷静なやり取りが難しいケースも少なくありません。本人同士だけで話し合うと「裏切られた」「責任を取れ」と言い合いになり、解決どころか対立が深まってしまうこともあるでしょう。
弁護士が間に入ることで、冷静かつ法的根拠に基づいた交渉が可能となり、不要な感情的対立を避けられる可能性が高まります。 -
(2)適正な慰謝料・養育費・財産分与額を見極められる
慰謝料や養育費の金額は、ケースによって大きく異なります。「相場がわからずに過大な請求に応じてしまった」ということも少なくありません。
弁護士であれば、過去の判例や法律に基づき適正な金額を算定し、不当な支払いを防ぐことが可能です。逆に、相手に対して慰謝料を請求したい場合も、法的に認められる範囲を見極めて請求できるため、損をするリスクを減らせます。
ベリーベスト法律事務所では、簡単に養育費を計算できる無料シミュレーションツールを公開しているため、ご活用ください。 -
(3)相手やその家族とのやり取り、調停や裁判を代理してくれるため精神的負担が減る
婚約破棄は、本人同士だけでなく、相手の親や家族も介入してくることがあります。「相手の両親から毎日のように電話がきて精神的に追い詰められた」というケースもあるため、自分一人で対応するのは精神的な負担が大きいといえるでしょう。
弁護士に依頼することで、婚約者やその家族とのやり取りを一任できるため、精神的な負担を大幅に軽減できるでしょう。調停や裁判に発展した場合も弁護士が手続きを担うので、安心して任せられます。 -
(4)合意書や公正証書など、将来のトラブルを防ぐ書面を作成できる
婚約破棄した後に子どもが生まれる場合、養育費や認知の取り決めを曖昧にすると、後に「払ってもらえない」「約束が破られた」といったトラブルにつながります。
弁護士は、合意内容を文書化し、公正証書を作成することで、法的に強制力を持たせることができます。こうした予防措置により、将来の紛争を未然に防ぐことができるのです。 -
(5)弁護士が入るだけで相手の態度が変わる可能性もある
本人同士の話し合いでは強気だった相手も、「弁護士が入った」とわかると態度を軟化させるケースは少なくありません。専門家の存在自体が心理的な抑止力となるのです。
弁護士への相談は「婚約破棄を決めてから」ではなく、不安を感じた段階で行うことが望ましいと言えます。
早めに相談することで、「今後、トラブルを回避するために何をすべきか」「婚約破棄の慰謝料はどうなるのか」といった不安を解消しながら、適切に事を進めることが可能です。
お悩みの方はご相談ください
5、弁護士からのメッセージ
デキ婚の離婚率が高いと言われる背景としては、出産や育児に伴う心身の負担、経済的な不安、親になる覚悟が不十分なまま結婚に踏み切ることなど、さまざまな要因が重なりやすいことが挙げられます。
「婚約を解消したほうがいいのか」「このまま婚約者と結婚してよいのか」と迷う場合には、早めに弁護士へ相談することが大切です。
ベリーベスト法律事務所では、慰謝料・養育費・親権といった複雑な問題を法的に整理し、将来のトラブルを回避するためにサポートいたします。
電話やZoomを活用したオンラインでの弁護士相談も受け付けておりますので、婚約破棄についてお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。
- 所在地
- 〒106-0032 港区六本木一丁目8番7号 MFPR六本木麻布台ビル11階 (東京オフィス)
- 設立
- 2010年12月16日
- 連絡先
-
[代表電話]03-6234-1585
[ご相談窓口]0120-663-031※代表電話からは法律相談の受付は行っておりません。ご相談窓口よりお問い合わせください。
- この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています。
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