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弁護士コラム 離婚・男女問題SOS

夫に怒り心頭!ワンオペ育児で離婚する前に知っておくべきこと

2018年08月23日
  • 離婚
  • ワンオペ
夫に怒り心頭!ワンオペ育児で離婚する前に知っておくべきこと

「ワンオペ育児」をご存知でしょうか?最近、夫が家事や育児に協力してくれない「ワンオペ育児」によって夫婦関係が悪化し、離婚してしまうご夫婦が増えています。
どうしてワンオペ育児の離婚事例が多くなっているのか、またワンオペ育児による離婚を回避するにはどうしたら良いのか、反対に、ワンオペ育児に耐えられなくなって、どうしても離婚したい場合の対処方法についても押さえておきましょう。

今回は、「ワンオペ育児」が原因で離婚を考えている方へ向けて、前に進むために知っておくべきことを弁護士が解説いたします。

1、ワンオペ育児とは?

そもそも「ワンオペ育児」とはどのようなことなのでしょうか?
「ワンオペ」とは「ワンオペレーション(One Operation)」の略で、「すべての作業工程を一人が行っている」状態を言います。
「ワンオペ」という言葉が有名になったのは、とある飲食チェーン店における「ブラック労働問題」がきっかけです。その飲食店では、従業員が休憩もとらずに、1人で接客や仕入れ、清掃、片付けなどのすべての業務を行っており、その過酷な労働環境が問題になりました。
最近は、この「ワンオペ」という言葉が、夫婦間の家事育児の分担の場面においても使われるようになっています。すなわち、夫婦のうち1人(多くは妻)に家事や育児が集中することを「ワンオペ育児」というのです。
かつて専業主婦が当たり前だった時代には、女性が「ワンオペ育児」をしていても大きな問題にはなりにくかったのですが、最近では共働き夫婦が増えて、女性も男性と同じように家計を支えているケースが多いです。
それにもかかわらず、男性側は帰宅時間も遅く、家事や育児についてはすべて女性の方に負担がかかるので、「すべての家事育児の作業を1人で行っていて、ブラック労働と同じである」という声が上がり、子育ての場面で「ワンオペ」と言われるようになったのです。妻たちにワンオペ育児をさせる夫のことを「ブラック夫」などと表現するケースもみられます。
最近ではインターネットの普及により、SNSやブログなどで「ワンオペ育児」の不満を表現する女性たちも増えています。これにより、なお一層「ワンオペ育児」という言葉が一般に広がり、認知度が高まっています。夫が単身赴任しているのであればある程度は仕方ありませんが、同居しているのに家事育児に協力してくれないので、妻たちのイライラが募ってしまうことがあります。

2、なぜワンオペ育児が発生してしまうのか?

今や男性も女性も同じように外で働いて収入を得ている「共働き家庭」もたくさんあるにもかかわらず、どうして女性の側に家事や育児の負担がかかる「ワンオペ育児」の状況が生まれてしまうのでしょうか?
以下のような理由が考えられます。

  1. (1)夫が家事育児に非協力的

    ワンオペ育児の1つの理由は、夫が家事や育児に非協力的であることです。
    最近では「イクメン」などという言葉も流行っており、昔と比べるとずいぶん家事や育児に協力的な男性が増えましたが、それでもまだまだ「家事や育児は女性が行うもの」という根強い考え方があります。たとえば子どもが急に熱を出して保育園に迎えに行かなければならないとき、会社を抜けて駆けつけるのは常に「母親」というパターンも多いです。
    また、今でこそ、共働きの家庭が相当増えていますが、旦那の母親世代では、まだまだ女性の社会進出も進んでいませんでした。そのため、夫は、自分自身の母親が全面的に自分たちを育ててくれた経験から「育児は女性の仕事」と思い込んでいるケースもあります。

  2. (2)核家族化

    昔のように、祖父母と同居している大家族であれば、妻が家事や育児に追われてどうしようもなくなったとき、周囲の家族が助けてくれたものです。同居していなくても、近くに住んでいたら祖父母や姉妹などが家に来てくれて、子どもを見てくれることもあるでしょう。
    しかし最近では核家族化が進み、実家から遠く離れて生活している夫婦も多いため、夫や妻の周囲に子育てを手伝ってくれる親族の存在はありません。このように核家族化してしまったことも、ワンオペ育児の一因となっています。

  3. (3)夫の長時間労働、過重労働

    夫の会社での労働時間が長くなっていたり、過重労働を強いられていたりすることがワンオペ育児の原因となっている場合もあります。毎晩残業で疲れ切って帰ってきた後、夫はとうてい家事をする気持ちになれませんし、休日には「休みの日くらいはゆっくりしたい」と考えるので、家事や育児に非協力的になってしまうのです。
    また、日頃夫の帰宅が遅く、子どもを寝かしつけた後になる場合、必然的に妻が育児をせざるを得なくなり、ワンオペ育児の状態になります。

    以上のように、現代社会では妻たちに一方的に家事育児の負担がかかってしまう「ワンオペ育児」の状況が発生しやすいと言えます。これが原因で、「離婚」を本気で考え始めてしまう女性の方もたくさんおられるので、深刻な問題です。

3、ワンオペ育児のケースで夫の心境は?

ワンオペ育児によって妻に過剰な負担がかかっている場合、夫は毎晩帰りが遅く、奧さんの家事や育児に協力していないケースが多いです。このようなとき、夫はどういった心境で日々を過ごしているのでしょうか?
ワンオペ育児状態になっているケースにおける夫の心境には、以下のパターンが考えられます。

  1. (1)本当は早く帰りたい

    毎晩帰りが遅く、妻にワンオペ育児させている夫であっても、本心では「もっと早く帰って家事をし、子育ても積極的にやっていきたい。家族と一緒に過ごしたい」と考えているケースが実は多いです。
    しかし、勤務先の会社で長時間労働が当然になっていたり、仕事内容によっては定時が後に付き合いをせざるを得なかったりして、気持ちとは裏腹に、帰りが遅くなってしまいます。
    このような場合には、妻の方も夫の事情を汲んで、できる限り理解を示すことが夫婦関係の維持のため重要です。ただし、毎晩夫の帰りが遅いとどうしても妻のイライラが募ってしまうので、夫の方も妻に対し「いつも子どもの面倒をみてくれてありがとう」「家事をしてくれて助かっている」など、ねぎらいと感謝の気持ちを伝えることも必要でしょう。

  2. (2)早く帰らなくても良い

    一方で、ワンオペ育児のケースでは「早く帰らなくても良い」と考えている夫も少なからず存在します。
    その理由は、以下のようなものです。

    • 早く帰って家事や育児をしても、妻から「やり方が悪い」「触らないで」「邪魔」などと文句を言われる
    • 妻がイライラしているので、自宅に戻っても安らげない
    • 家に帰っても子どもが中心になっていて妻は自分にかまってくれないので、居場所がない
    • たまに早く帰ると、「こんなに早く帰ってこられたら、調子が狂う」などと文句を言われる

    このように、家が「居心地の良くない場所」になってしまうと、夫も早く帰ろうという気持ちを失ってしまいます。本来ならば早く帰れる状況でも、だらだらと会社で過ごしたり、会社帰りにふらっとバーなどに寄ってしまったりする男性もいます。
    すると、以下のような悪いスパイラルに陥ります。
    「常に夫の帰りが遅く、妻に家事育児の負担がかかる」

    「妻のイライラが募る」

    「夫が早く帰ってきても妻が冷たいので帰りたくなくなる」

    「夫の帰りがさらに遅くなる」

    どんどん状況が悪化してしまうおそれがあり、注意が必要です。

4、ワンオペ育児による離婚を回避する方法

ワンオペ育児の状況が続くと、妻は本気で離婚を考えることがあります。また、夫の方も「家に帰っても面白くない」ので妻への気持ちが冷めてしまったり、ときには別の女性との浮気に走ってしまったりする可能性もあります。
しかし、離婚すると、子どもにも影響が大きいです。ワンオペ育児による離婚という残念な結果を避けるには、どのようにしたら良いのでしょうか?離婚を回避する方法を考えてみましょう。

  1. (1)冷静になってじっくり考える

    まず、夫婦がお互いに冷静になる必要があります。イライラしている状況では、話し合いをしてもお互いが感情的になって「離婚」に突き進んでしまう可能性が高くなります。

    • 本当に離婚しなければならないのか?
    • 離婚が子どもにどのような影響を及ぼすか?
    • 離婚後1人で子どもと生活していけるのか?
    • 愛情は失われているのか?

    など、いったん頭を冷やして自問自答しましょう。

  2. (2)夫との話し合いを重ねる

    次に、夫としっかり話し合いをすることが重要です。妻が真剣に悩んでいることを伝えてきちんと話をすれば、夫の方も理解してくれて、意外と「良いパパ」になってくれるケースもあります。また、夫が「家に帰りづらい」と感じているならば、妻側に改善すべき点が見つかるケースもあります。こうしたことを前向きに話し合い、夫婦関係の修復を図りましょう。

  3. (3)旦那に子どもをみてもらい、妻が1人で過ごす時間を作る

    妻がワンオペ育児のイライラから解放されて気持ちを落ち着けるためには、旦那に子どもを預けて妻の1人の時間を確保することが役立ちます。
    夫が子どもを見る時間ができれば、妻がすべてを抱え込む「ワンオペ育児」の状態が多少とも改善されますし、旦那も子どもと一緒に過ごして子どもに愛情を感じられ、家族の絆が深まるからです。

  4. (4)長い目で見る

    ワンオペ育児が辛いのは、妻が「夫がやってくれたら良いのに」と期待することも影響しています。期待しているのにしてくれないので、余計にイライラが募るのです。
    確かに、夫がまったく協力しない場合には、妻がこのように感じるのも当然なのですが、夫なりに家事・育児をしようとしているときに「あなたがいると邪魔」「触らないで」等と言って関与させない女性の方もおられます。そのような対応をされると、夫の方もより一層家に寄りつきにくくなってしまい、状況が悪化します。
    夫には過剰な期待をせず、「やる気を見せてくれたら御の字」くらいに考えておいた方が良いこともあります。夫が何かしてくれたとき、実際には役に立たなくても「ありがとう」と言い、コミュニケーションを取り続けていたら、そのうち夫も上手に行えるようになってくるものです。ワンオペ育児脱却のため、夫に家事育児を行わせるには、ある程度長い目で見ることが必要です。

  5. (5)周囲の協力を得る

    ワンオペ育児が辛いならば、周囲の協力を仰ぐのも1つの方法です。
    たとえば実家の家族が近くに住んでいたら、祖母や姉妹などに家に来てもらって子どもを見てもらうことも考えられます。実家が遠ければ、近くに引っ越しをする方法もあります。
    また、最近では、インターネット上のサービスなどで、安価で家事代行を利用しやすくなっているので、そういったサービスを積極的に活用するのも良いでしょう。
    保育園の延長保育などの制度も最大限利用しながら、ママ友に相談して愚痴を聞いてもらったり、共働きの友人や先輩のママさんに上手な対処方法を聞いたりすることも役立ちます。

5、ワンオペ育児が原因で離婚できる?

以上のように、離婚を回避する努力を重ねて夫婦関係を改善できれば良いですが、旦那さんの理解を得ることができず、最終的に「離婚しか考えられない」という方もおられます。
このような場合、ワンオペ育児を理由として離婚することができるのでしょうか?

  1. (1)協議離婚、離婚調停は可能

    ワンオペ育児で離婚できるかどうかについては、離婚の種類によって異なります。
    まず、協議離婚や調停離婚で双方が合意すれば,ワンオペ育児が理由でも離婚することが可能です。これらの手続きでは、夫婦の合意さえあれば、特に明確な理由がなくても離婚できるからです。
    たとえば妻が「私にばかり育児の負担がかかるので、もう一緒に暮らせない」と夫に告げ、夫が離婚に納得すれば、協議離婚できます。協議離婚するときには、子どもの親権者だけを取り決めて離婚届を作成して市町村役場に提出すれば、戸籍を書き換えてもらえます。ただし実際には、協議離婚する場合でも、財産分与や養育費、面会交流、年金分割などの親権以外の離婚条件についても取り決めておくべきです。

    離婚協議では夫婦が合意できない場合には、家庭裁判所で調停をすることによって離婚の話し合いを行えます。調停も話し合いの手続きですので、双方が合意すれば,特に明確な理由がなくても離婚可能です。協議の段階では離婚を受け入れなかった夫でも、調停を開始すると調停委員の説得などもあって、離婚に応じる可能性があります。

  2. (2)裁判では離婚が認められない可能性がある

    一方で、裁判(離婚訴訟)で、判決によりワンオペ育児を理由とした離婚が認められる可能性は高くありません。
    離婚訴訟で判決により離婚するためには「法律上の離婚原因」が必要だからです。法律上の離婚原因には5つありますが、ワンオペ離婚で離婚するためには「その他婚姻生活を継続し難い重大な事由」が必要です。
    「婚姻生活を継続し難い重大な事由」と言えるためには、配偶者の不貞(浮気、不倫)や悪意の遺棄(生活費不払いや家出)、3年以上の生死不明や回復しがたい精神病などの非常に重大な離婚原因と同程度に重大な事由であることが必要です。
    「妻に家事育児の負担が集中している」という「ワンオペ育児」のみでは「婚姻関係を継続し難い重大な事由」とまでは言えず、判決による離婚は認められない可能性が高いです。

    ただし、もともとはワンオペ育児が原因となって夫婦が不仲になったケースでも、妻が子どもを連れて家を出て夫と別居し、相当長期間別居期間が継続している場合などには、実質的に婚姻関係が破綻していると認定されて判決により離婚できる可能性もあります。

    また、夫が別の女性と不倫している場合には、不倫(不貞)を理由として判決により離婚が認められる可能性があります。

6、主婦がワンオペ育児を理由に離婚する時に知っておきたいこと

旦那さんとの婚姻中に「主婦」だった方は、自分自身の収入が少ないケースが多いです。離婚後は、夫から生活費を入れてもらえないので、基本的に自分の収入と行政給付によって生きていかなければなりません。特に専業主婦の方の場合には、ご自身に収入がないため、「離婚後の生活が不安」という方が多いでしょう。
主婦の方がワンオペ育児を理由として離婚するのであれば、具体的な離婚に向けての行動を起こす前に、次のような点についての知識を持っておくべきです。

  • 専業主婦が離婚するリスク
  • 離婚に際して事前にどのような準備をしておけばよいか
  • 離婚の切り出し方はどのようにしたらいいか
  • 別居したら婚姻費用分担請求をする
  • 離婚のタイミングで請求できるお金はどのくらいか
  • 子どもの親権を取れるか
  • 養育費を確保する方法
  • 離婚協議書について
  • 離婚調停について
  • 再就職の方法
  • シングルマザー(ひとり親家庭)が受けられる様々な助成金
  • 子育てのポイント

これらの離婚のポイントについて、詳しくは次のページに詳しく書いているので、よろしければご参照ください。

離婚できない専業主婦が知っておくポイント

7、ワンオペ育児が原因で離婚するなら弁護士にご相談を

現代の日本社会では、どうしても女性に過剰な家事育児の負担がかかりがちです。
ワンオペ育児が奥さまにとって過剰な負担になり、精神的に追い込まれてしまったら、拙速に離婚に進んでしまう前に、第三者によるサポートを受けることが大切です。自分一人で悩んでいても良い解決にはつながりにくいものですし、離婚を進めるにしても適切な準備が必要となります。離婚問題に強い弁護士に相談をするだけで、見えてくるものがあるので、離婚するにしても避けるにしても、1度、お気軽にご相談ください。

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