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離婚調停とは?離婚調停の基礎知識と交渉を有利に進める方法

2018年05月02日
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離婚調停とは?離婚調停の基礎知識と交渉を有利に進める方法

「夫婦で離婚について話しあったが、なかなか話がまとまらない」ケースはよくあります。離婚ついてはお互いの意思が固まっていても、財産分与や子どもの親権、慰謝料など、離婚では決めなければいけないことがたくさんあり、条件面でお互いの意見がかみ合わなくなってしまうのです。そんなときは、離婚調停がおすすめです。調停では、調停委員が話し合いをサポートしてくれるため、話がまとまりやすくなります。今回は、離婚調停の基礎知識から、交渉を有利に持って行く方法まで解説いたします。

1、離婚調停とは?

離婚調停とは?

まず、離婚調停について理解していきましょう。ここでは、離婚調停の概要と離婚調停のメリットをお伝えします。

  1. (1)離婚調停とは、調停委員を挟んだ離婚の話し合いのこと

    離婚調停とは、家庭裁判所で行われる離婚に関する話し合いのことを指します。夫婦だけの話し合いとは異なり、家庭裁判所に出向いて行う点、調停委員を挟んでの話し合いとなる点が特長です。

    離婚調停の正式名称は、夫婦関係調整調停です。家庭裁判所に、夫婦関係調整調停を申し立てることで開始されます。離婚について中立的な立場である調停委員が、離婚の話し合いを促してくれます。離婚調停では、離婚をするかどうかという根本的な話し合いのみではなく、親権や慰謝料、財産分与など離婚に関わる物事一切を話し合うことが可能です。

  2. (2)離婚調停のメリット3つ

    離婚調停のメリットは何なのでしょうか。

    離婚調停のメリットは、大きく3つあります。


    1. ①離婚の話し合いがスムーズに進む
      まず、離婚の話し合いがスムーズに進むことです。
      離婚は、当事者だけで話していても話しが進まないことがよくあります。これは、お互いの感情や子どものことなど複雑な問題が多く混在しているためです。一方は離婚したいが、他方は子どものためにも離婚はしたくないというケース、離婚の意思はお互い共通しているが、離婚後の金銭問題で折り合いがつかないなど、話が進まない理由はさまざまです。離婚調停なら、夫婦それぞれの意見や主張を聞き、調停委員が客観的な立場で離婚の話し合いを進めてくれます。それでも納得ができない場合は、調停を不成立として終わらせることもできるため、裁判とは異なり自由度が高いのもメリットの1つといえるでしょう。

    2. ②夫婦が顔を合わせずに話し合いができる
      また、夫婦が顔を合わせずに話し合いができる点もメリットです。
      離婚調停では、夫婦が面と向かって話し合うことはありません。夫婦それぞれが調停委員に自分の意思を伝え、相手の意思については、調停委員から聞くことになります。調停委員は、それぞれの意見を伝えるだけでなく、必要な場合は法律的な面からアドバイスをもらえたり、妥協案を提示してくれることもあります。第三者である調停委員を挟み提案をきくことで、冷静に話し合いが進む可能性が高くなります。 お互い顔をみて話しを行うと、つい感情的になり余計なことも話してしまいがちですが、相手を責め続けるだけでは離婚は成立しません。お互い感情的になってしまいがちという夫婦には、離婚調停に大きなメリットがあるといえます。

    3. ③プライバシー保護が徹底されている
      そして、プライバシー保護が徹底されている点もメリットの1つです。
      離婚調停は、非公開で行われます。離婚に関する内容は、個人的なことばかりであり、プライバシーに配慮して非公開とされています。裁判所が介入すると聞くと、どうしても「家庭の事情が公になってしまうのでは?」と不安になってしまう方がいらっしゃいます。しかし、離婚調停については非公開で行われるため、安心して利用することができます。調停委員が当事者の秘密を公開するようなことはありません。話し合いで行われた内容はもちろんのこと、調停が行われたことも、自分で誰かに話さなければ漏れることは、まずありません。相手が一方的に離婚を突きつけてきたケースにおいて、離婚したくない意思がある場合でも、公にならずに話し合いを行うことができます。

2、離婚調停が終わるまでどれくらいの期間や費用がかかる?

離婚調停が終わるまでどれくらいの期間や費用がかかる?

次に、離婚調停にかかる期間や費用についてご説明致します。

  1. (1)離婚調停にかかる期間はどれくらい?

    離婚調停にはどれくらいの期間を要するのでしょうか。

    離婚調停については話し合いの進行状況により、期間が変わってきます。離婚自体についてまとまっている場合には、話し合いの期間は短くなりますが、離婚の意思についても意見が分かれる場合には、話し合いの期間は長くなるでしょう。具体的には、半年ほどで多くの離婚調停は終了します。早ければ、1ヶ月、長ければ1年以上かかることもあります。

    申立て以降はどのようなスケジュールで進行していくのでしょうか。

    まず、調停には申立てが必要です。基本的には離婚の意思がある方が、家庭裁判所に夫婦関係調整調停を申し立てます。これを受けて、裁判所は、調停を行う日を通知しますが、最初の期日は申し立てから1ヶ月~2ヶ月後になるでしょう。年末年始などの休暇を挟んでいる場合には、最初の期日の日程がずれこむこともあります。

    調停は、何度か行われることになりますが、1度にかかる時間は2時間程度です。もっとも、話し合いの内容が多い場合には、お昼過ぎから始めて夕方までかかることもあります。基本的には、30分を目安に双方が調停委員と話すことになり、2往復程度することになります。

    調停の期日は、具体的なケースによって変わりますが、1ヶ月〜1ヶ月半に一度というペースで行われます。
    話し合いがまとまらなければ、その分、調停の回数も増えていきます。

  2. (2)離婚調停にかかる費用はどれくらい?

    離婚調停ではどのくらいの費用がかかるのでしょうか。

    離婚調停と聞くと、「高額な費用がかかるのでは?」と考える方もいらっしゃいます。しかし、離婚調停を自分で行う場合には基本的にはそれほどお金のかかるものではありません。

    離婚調停時には、申立て手数料、切手、その他の費用、弁護士費用があります。申立て手数料は、家庭裁判所に支払う費用で、1200円です。調停期日が何度も指定されたとしても追加料金が発生することはありません(婚姻費用が支払われていない場合で、婚姻費用分担請求調停を一緒に申し立てる場合には、追加で1200円がかかります)。切手代は、裁判所から郵便物を送るためにかかる費用です。最初に1000円程度支払っておく必要があります。切手代は裁判所によって異なりますので、管轄裁判所に問い合わせてください。

    その他の費用としては、各種書類(戸籍謄本など)を手に入れるための費用や交通費などがかかります。戸籍謄本は450円程度ですし、その他の書類も数百円程度ですので、それほどお金のかかるものではありません。交通費は、裁判所に行くためにかかる費用です。
    その他、調停成立時に調停調書謄本の取得費用など1000円~1500円程度かかります。

    離婚調停を弁護士に依頼する場合には、弁護士費用がかかります。弁護士費用は、離婚調停の申立てだけでなく交渉を有利に進めるためのアドバイスを受けたり、調停に同行してもらって意見を言ってもらったりなど、調停全般のサポートを受けるためにかかるものです。弁護士費用は、調停を申し立てる時に着手金、調停が終了した時に報酬金を支払い場合が多いといえます。どれくらいの費用がかかるかは、依頼する事務所によって異なりますので、問い合わせをしてみるのがよいでしょう。

3、離婚調停の流れや準備しておくべきこと

離婚調停の流れや準備しておくべきこと

次に、離婚調停の流れと調停前に準備しておくべきことをご説明します。

  1. (1)離婚調停の流れ

    離婚調停はどのような流れで進んでいくのでしょうか。


    1. ①家庭裁判所による期日指定
      まず、当事者の一方が夫婦関係調整調停の申立てを行います。この申立てを受けたあと、家庭裁判所は期日の調整を行います。第一回調停期日が決まったら、夫婦それぞれに期日の通知書が送られることになります。

    2. ②第一回調停期日
      次に、第一回調停です。
      調停期日には、指定の家庭裁判所へ向かい、待合室で時間まで待機します。準備が整ったら、申立人から調停室に呼び出されますので、調停室にて話し合いを進めていくことになります。調停室には、調停委員2名が待機しており、調停に関する説明から始まります。その後、申立てた経緯や理由についての質問がありますので、丁寧に答えるようにしてください。30分程度話し終えたら、待合室に戻ります。その後、相手方が呼び出され、調停室にて同様に話を行います。これを2往復くらい繰り返します。くれぐれも調停期日には遅れないようにしてください。第一回調停が終了する際、調停員から次の期日に必要な資料などを提出するよう促されることがあります。

    3. ③第二回調停期日以降
      第二回目以降の調停期日についても一回目と同様の流れで進んでいきます。何度か調停を繰り返したあと、調停終了となります。調停が成立した場合には、無事離婚となります。調停成立の場合は、離婚調書という文書が作成されます。調停調書には、強制力があるという点において重要です。慰謝料を支払わない、養育費を支払わないなど内容を守らなかった場合には、調書をもとに給与などについて強制執行をすることができます。裁判所から離婚調書を受け取ったあとは、大切に保管してください。

    4. ④調停成立・不成立
      調停が成立したら離婚ができることになります。とはいっても、離婚届は別途提出しなければいけません。調停成立後10日以内に離婚調書と一緒に提出しなければいけませんので、注意してください。離婚届に相手の署名捺印は必要ありません。

      調停は成立しないこともあります。この場合は調停不成立といって、離婚できないまま終了です。不成立の場合は、不調調書が作成され、これを元に離婚裁判を行うかどうかを検討することになります。再度夫婦では話し合うこともできますが、調停で話がまとまらない場合は夫婦で再び話し合っても、離婚をまとめることはかなり難しいでしょう。調停成立・不成立以外でも、申立ての取り下げで終了するケースもあります。
  2. (2)離婚調停前に準備しておくべきことは?

    では、離婚調停を申し立てる前に準備できることはあるのでしょうか。

    離婚調停をスムーズに開始するためにも、事前にいくつか準備をしておきましょう。

    まず、必要書類を集めておくことです。具体的には、夫婦関係調整調停申立書、申立人の印鑑・戸籍謄本、年金分割のための情報通知書(年金分割を求める場合)が必要です。事前に集めておくと、申立て手続きを円滑に行うことができるでしょう。

    また、管轄裁判所を調べておきましょう。どこに申立てをすべきかわからないと困りますので、これを調べておく必要があります。基本的には、相手方(離婚する相手)の住所地が管轄となります。

    また、婚姻費用分担請求を同時に行うのか、弁護士に依頼するのかなどを検討しておくと尚良いです。婚姻費用分担請求を行う場合には、夫婦関係調整調停とは別に費用がかかります。また、弁護士に相談する場合にも、別途費用がかかりますので、この点を先に考えておくとよいでしょう。

4、離婚調停を有利に進める方法は?

離婚調停を有利に進める方法は?

次に、離婚調停を有利に進める方法をお伝えします。離婚したい方・離婚したくない方、それぞれの視点に分けてご説明したあと、弁護士に依頼するメリットもご説明いたします。

  1. (1)離婚したい人が注意すべきポイント

    離婚したい人が調停を有利に運ばせるためのポイントについてご説明します。

    離婚をなんとしてでも成立させたい場合、自分の意見が通るように有利に運ばなければいけません。交渉を有利に進めるためには、次の3つのポイントをおさえてください。


    1. ①まず、離婚しようと思った原因と自分の主張をまとめておくことです。
      離婚の原因にはさまざまな理由があります。そこで、価値観の不一致、DV、不倫などそれぞれの理由を書き出します。そして、これについて自分の意見をまとめておきましょう。具体的には、「○年から○年まで相手方が不倫関係していて、それに耐えられず離婚したい」というような内容です。また、離婚理由をしっかりとまとめたあとには、離婚条件についてもまとめておきます。具体的には、財産分与、慰謝料額、親権、養育費、面会交流について考えておきます。文書にしておくこともいいでしょう。「慰謝料→200万円、養育費→子ども1人につき4万円を希望」など具体的にしておくことで、調停での話し合いもスムーズになります。意思をしっかりと伝えることで、調停委員の印象も良くなります。

    2. ②次に、証拠を確保しておくことです。
      離婚理由を考えたあとは、この主張を支える証拠が必要となります。客観的な証拠があることで、有利に離婚を進めることができます。例えば、DVがある場合には、その様子を撮影した動画やDVを受けた後の怪我の写真、モラハラがある場合には、録音を取っておくなどが考えられます。これらの場合には、医師に診断書を書いてもらうことを考えてもいいでしょう。動画などを取ることができなくても暴力を振るわれた、モラハラを受けた日付や内容を記録しておくと証拠として使いやすいでしょう。
      また、不倫の場合は、浮気現場を押さえた写真などが有効です。これがない場合でも、浮気相手とのラインのやりとり、家に帰ってこなかった日、日記などを用意しておくと証拠になります。価値観の不一致がある場合は、どのような出来事が離婚に結びついたのかということをまとめておいてください。喧嘩など具体的な出来事がある場合には、日付も記入しておいてください。できるだけ事実を具体的に伝えることで、有利に進めやすくなります。

    3. ③最後に、相手の財産を確認しておくことです。
      財産分与では原則として2人の財産を半分にわけることになります。このとき、相手が貯金などを隠してしまう可能性もありますので、調停前に財産を調べておくことは有効です。
  2. (2)離婚を回避したい人が注意すべきポイント

    離婚をしたくない場合は、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。

    まずは、自分の意見をまとめておくことです。

    一方的に離婚を突きつけられ、いきなり離婚調停を申立てられたという通知がきたというケースもあるでしょう。動揺するかもしれませんが、ここで相手を責め立てたりするようなことをしても仕方ありません。

    調停の呼び出しを受けたら、まずは自分の意見をまとめておいてください。
    離婚を希望しない、やり直せるように努力したい、相手が嫌だと言っているところを改善する気持ちがある、などです。これを文書にして、第一回調停期日前に家庭裁判所に送付しておきましょう。真摯な態度を見せることで、相手を納得させることができるかもしれません。相手が離婚調停を申し立てるということは、離婚の意思が固いということです。これを覆すには、最大限に真摯に対応するしかありません。相手の意見を聞く余裕があるということを調停委員に見せるようにしましょう。

    次に、相手を非難しないことです。

    離婚したくないなら、相手を非難することは避けたほうが良いでしょう。調停委員は、離婚したい側の主張をしっかりと聞いています。なんらかの具体的な理由があって、離婚したいんだというように捉えています。そんなときに、あなた自身が調停委員の目の前で相手を非難しても、印象が悪くなるだけです。「自分も悪いが相手も悪い」というようなことも言わないようにしましょう。調停委員の印象が悪くなると離婚を促される可能性も高くなりますので、できるだけ冷静に相手の言い分を聞くようにしましょう。そして、しっかりと「離婚したくない」という希望を伝えてください。

    最後に、調停委員に良い印象を持ってもらうことです。

    調停委員も人間です。期日に遅れる、調停での態度が悪い等の場合には、相手の主張を叶えてあげたくなるものです。ですので、社会人として当たり前のことは守るようにしてください。例えば、時間はきっちり守ること、相手の悪口はいわないこと、服装はきちんとした格好をすること、横柄な態度はとらないことなどです。

    マナーを守ることは非常に大切です。調停委員の印象を良くすることで、やり直す機会を与えるように相手に伝えてもらえるかもしれません。

  3. (3)弁護士に相談するメリット

    離婚調停は、自分で申立てを行うことも可能です。弁護士に依頼するとどうしても費用がかかってしまうため、自分でなんとかしたいと考える方も多いかもしれません。

    しかし、離婚条件を確実に有利にまとめたいなら、弁護士に依頼することをおすすめします。

    弁護士は、法律のプロです。離婚を数多く扱っている弁護士であれば、どのような主張を行えば調停委員や裁判官に効果的に訴えることができるかを知っています。ポイントを押さえた主張を行うことで、有利に交渉が運ぶことがあります。また、アドバイスをもらっても「実際に調停委員を目の前にすると言えないかもしれない…」と不安になる方もいらっしゃるでしょう。弁護士に調停を任せれば、調停に同席しますので、余計に不安になる必要もありません。あなたの希望通りの離婚条件が叶えられるようサポートできます。

    また、弁護士が調停に参加すると、夫婦だけのケースよりも早く調停が成立することもあります。適宜、どの点で妥協すべきかについてアドバイスを行いますので、スムーズに調停が進みます。一刻も早く離婚したい・調停を終わらせたいという方は、弁護士に依頼することをおすすめします。

    弁護士に依頼する場合、このようなメリットが考えられますので、「絶対に離婚したい」、「有利に進めたい」、「相手の言いなりで離婚したくない」という方は、弁護士にご相談ください。

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