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内容証明で不倫が家族にバレる? 知られずに慰謝料請求を解決する方法

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更新日:2024年07月19日  公開日:2022年10月17日
内容証明で不倫が家族にバレる? 知られずに慰謝料請求を解決する方法

自身が既婚者であることを隠して交際していた場合や、ダブル不倫(既婚者同士の不倫)で相手の配偶者に不貞行為がバレてしまった場合には、慰謝料を請求される可能性があります。

相手から慰謝料の支払いを求める書面が内容証明郵便で届いた場合には、不倫をしていたことなどが家族にバレてしまうのだろうかと、不安に思っている方もいるでしょう。

家族にバレることなく不倫や慰謝料請求のことを解決する方法はあるのかなど、気になっていることも多いはずです。

本コラムでは、不倫に対する慰謝料請求の内容証明が届いたときの対処法や、その後の流れ、解決方法などについて、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。

1、内容証明の基本

内容証明とはどのようなものなのか、まずは内容証明の基本的事項について説明します。

  1. (1)内容証明とは

    内容証明とは、文書の記載内容と、いつ、誰から誰に送ったのかを証明することができる郵便オプションの一種です。これは、インターネットや郵便局で手続きをすることによって、誰でも簡単に利用することができます。

    内容証明は証拠として形に残るものであることから、「言った」「言ってない」というトラブルを避けるためにも用いられます。しかし、あくまでも「文書の送付と内容を証明できる」というものに過ぎず、記載内容を相手に強制することはできません。その点では、一般的な郵便や手紙と変わりないといえるでしょう。

  2. (2)慰謝料請求で内容証明を利用する意味

    慰謝料請求自体は口頭でもできますし、LINEやメールといった、より手軽な手段で行うこともできます。

    内容証明という手段を利用する相手の意図としては、「本気である姿勢を見せよう」「要求に従わせよう」「心理的に負担を与えよう」という請求に対する本気度がうかがえます。

    また、内容証明には訴訟(裁判)の前の最終警告という意味も、含まれていると考えられます。一般的に、内容証明が手元に届いてから誠意ある対応をしなければ、次の段階として裁判などの法的手続きに移行となる可能性が高いため、注意が必要です。

2、不倫や慰謝料のことは家族にバレる? どう解決すれば良い?

今までの不倫が露見するきっかけは、内容証明だけに限られません。ここからは、不倫が家族にバレてしまうケースや、家族に知られずに解決する方法について説明します。

  1. (1)不倫が家族にバレる3つのきっかけ

    不倫や慰謝料のことが家族にバレてしまうケースとしては、以下のようなケースが挙げられます。

    ① 内容証明を家族や親が受け取る
    内容証明は受け取りのサインが必要になるため、対面での配達が基本です。いつ届くのかというような事前の通知もされません。そのため、同居している家族が内容証明を受け取ってしまう可能性があります。

    内容証明には、「不倫慰謝料として○○万円を請求する」という慰謝料請求のことだけでなく、どのような経緯で不倫関係に至ったのかについても記載されていることがあります。家族が内容証明を開封してしまった場合には、不倫がバレてしまうと考えて良いでしょう。

    ② 訴状を家族が受け取る
    相手からの慰謝料請求に応じなかった場合には、慰謝料の支払いを求める訴えを提起されることがあります。
    訴訟が提起されると、裁判所の訴状が自宅の住所宛てに送られてきます。訴状も内容証明と同様に、対面での受け渡しが基本です。

    訴状には、不倫の慰謝料を請求するに至った詳細な事情が記載されており、それを裏付ける証拠も一緒に付けられています。そのため、家族が訴状を受け取り、開封してしまうと、不倫の事実が家族にバレることになります。

    ③ 不倫相手やそのパートナーが自宅や勤務先を訪ねてくる
    メールやLINE、手紙などによって慰謝料請求がなされるケースは、比較的穏便なケースといえます。

    なかには、感情的になった不倫相手やそのパートナーが、突然自宅や勤務先を訪ねてくるというケースもゼロではありません。そのような事態になれば、当然ながら家族だけでなく、職場の同僚などにも知られてしまうでしょう。

  2. (2)家族にバレる可能性を低くする方法

    家族にバレることなく不倫や慰謝料の問題を解決する方法としては、弁護士への依頼が挙げられます。弁護士に依頼すると、相手との交渉を一任することができます。

    相手からの連絡や郵便物も、基本的には弁護士のもとに届くようになるため、郵便物から家族にバレるという事態を回避できる可能性は高くなります。

    ただし、訴状については、弁護士に依頼をしていたとしても、原則として自宅に送られてしまいます。
    訴訟に発展する前に解決するためには、慰謝料を請求された時点で弁護士に依頼をしておくことが大切です。弁護士が介入することにより、訴訟提起前の交渉段階で、不倫や慰謝料の問題を解決できる可能性が高くなります。

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3、内容証明で慰謝料請求されたら、支払わなければならない?

内容証明で不倫の慰謝料を請求された場合には、必ず応じないといけないのかと疑問に思っている方もいるでしょう。不倫が事実である場合と事実でない場合に分けて、解説していきます。

  1. (1)不倫が事実であった場合

    不倫(不貞行為)をしたことが事実である場合には、慰謝料請求は理由のあるものと言えますので、内容証明が届いた場合には、その内容を踏まえて誠意をもって対応することが大切です。

    内容証明が届いたにもかかわらず、それを無視するなどの不誠実な対応をしていると、相手の感情を逆なでする結果になりかねません。交渉での解決が難しくなった結果、訴訟提起されるリスクが高くなりますので、内容証明が届いた後の対応には注意が必要です。

    もっとも、相手の慰謝料請求に直ちに応じるのではなく、その内容を精査することは必要です。不倫の慰謝料額の相場は、ある程度幅があるものです。
    金額については、交渉によって減額できる場合も多いです。また、一括での支払いが難しいという場合には、こちらも交渉次第ですが、分割払いを認めてもらえる可能性があります。

  2. (2)不倫が事実でない場合

    不倫(不貞行為)とは、配偶者以外の異性と肉体関係(性交渉)をもつことをいいます。一緒にデートをしたり、キスをしたりすることは、不貞行為ではありません。デートやキスだけでも慰謝料が発生する場合がありますが、肉体関係がある場合と比較して非常に低額です。

    そのため、内容証明で不倫の慰謝料請求をされたとき、肉体関係(性交渉)がなく不倫が事実でない場合には、相手の文書に丁寧に回答をし、不倫関係にないと伝えることが大切です。

    事実無根だからといって、無視をしていると訴訟提起されるリスクがあるため、内容証明が送られてきた場合は、適切な対応をとるようにしましょう。


    以下の「不倫・浮気の慰謝料を請求された方へ」のページでは、より詳しく慰謝料請求に関するポイントや注意点を解説しています。あわせてご一読ください。

    浮気・不倫の慰謝料請求をされた方へ

4、内容証明が送られてきた後の流れ

内容証明が手元に届いたら、どのように対処するべきなのでしょうか。対応の流れを解説します。

  1. (1)内容証明で送られた文書の内容を確認

    内容証明という特殊な形式の郵便が送られてくると、多くの方は動揺してしまうものです。しかし、まずは落ち着いて書面の内容を確認するようにしましょう。
    相手がどのようなことを要求しているのか、記載されている事実は正しいのか、書面の内容を精査して、今後の具体的な対応を決めていきます。

    自分だけではどのような対応をとれば良いのかわからないという場合には、内容証明が届いた時点で弁護士に相談をして、具体的な対応を考えていくと良いでしょう。

  2. (2)内容証明への回答を作成・送付

    前述のとおり、内容証明で届いた書面の内容が事実であるかどうかにかかわらず、内容証明は無視せずに対応する方がよいです。

    内容証明に「○日以内に回答してください」「○日以内に慰謝料として○○万円を支払ってください」などの期限が定められている場合には、できる限り期限内に相手に連絡することが大切です。期限内に回答を作成・送付するのは難しいという場合も多いでしょうから、その場合には、期限までの回答が難しい旨を記した文書を先に送ると良いでしょう。

    不倫が事実であったとしても、慰謝料の額について過大な請求がなされていることもありますので、その点は考慮したうえで、金額について交渉するのが一般的です。また、一括での支払いが難しい場合には、その理由をしっかりと誠実に説明することによって、相手も分割払いに応じてくれることもあります。

    適切な慰謝料の額はどのくらいなのか、金額や支払い方法(一括か分割か)についてどのように交渉をしていけばよいのかわからないという方も多いでしょう。弁護士に依頼をすることによって、回答書の作成や相手との交渉もすべて任せることができます。対応に不安があるという場合には、弁護士への依頼をご検討されることをおすすめします。

  3. (3)合意書(示談書)の作成

    慰謝料の金額や支払い方法などについて、相手との合意が成立した場合には、その内容を残しておくために合意書(示談書)を作成します。

    後日トラブルにならないようにするためにも、必ず合意書を作成しておくようにしましょう。合意書の内容は決まったものがあるわけではありません。しかし、後日のトラブルを避けるという観点から、記載すべき項目や内容はありますので作成の際には弁護士に相談、ご依頼されるとよいでしょう。

  4. (4)交渉での解決ができない場合には訴訟

    相手と慰謝料についての交渉をしたものの、合意ができなかった場合には、訴訟を提起される可能性があります。

    訴訟提起された場合には、裁判所から訴状が自宅宛てに届くことになります。その後、訴状の内容を確認して、期限までに答弁書という書面の提出をすることが必要です。
    訴訟手続きは証拠に基づいて主張立証を行い、事実認定を行っていきます。最終的には、裁判官が請求を認めるかどうかを判断する、という流れです。

    訴訟になる場合は非常に複雑な手続きになるため、ひとりで対応するのではなく、弁護士に依頼することをおすすめします。

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5、まとめ

不倫相手や不倫相手の配偶者から慰謝料を請求する内容証明郵便が届いた場合には、無視することなく、誠実に対応することが重要です。

対応を誤ってしまうと、感情的になった相手が自宅や職場を訪ねてきたり、訴訟提起されたりするリスクもあります。

不倫や慰謝料請求について、「少しでも家族にバレる可能性を低くしたい」という場合には、相手との対応を弁護士に任せると良いでしょう。

内容証明郵便が届いて対応に困っていたり、不倫慰謝料の支払いを請求をされていたり、不倫問題でお悩みの方は、ベリーベスト法律事務所までお気軽にご相談ください。知見・経験豊富な弁護士が、今後のためのアドバイスや慰謝料減額のためのサポートをいたします。

この記事の監修
ベリーベスト法律事務所 Verybest Law Offices
所在地
〒106-0032 港区六本木一丁目8番7号 MFPR六本木麻布台ビル11階 (東京オフィス)
設立
2010年12月16日
連絡先
[代表電話]03-6234-1585
[ご相談窓口]0120-663-031
※代表電話からは法律相談の受付は行っておりません。ご相談窓口よりお問い合わせください。
URL
https://www.vbest.jp
  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています。

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