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再婚時に知っておくべき法律や手続き

縁があって再婚を考えたとき、離婚経験がある場合は初婚時と比べ、どう違うのでしょうか。
再婚するときの手続きは、基本的には結婚と同じです。しかし、子どもがいるなど、あなたの状況によっては注意すべき点もあり、すべき手続きが異なります。これから再婚する予定の方はもちろん、離婚したあとの人生はどうすべきか考えている方も、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

再婚に関する法律と戸籍

法律上では「婚姻」と称される結婚。これについては、民法の第4編 親族にある「第2章 婚姻」の項に記されています。結婚とは、これまで他人だった個人同士が親族となる契約の一種なのです。それは、再婚のときも変わりありません。つまり再婚するためには、まずは「婚姻」の項に記されている「婚姻できる条件」を満たさなければならないということです。たとえば、男性は18歳以上、女性は16歳以上でなければ婚姻できないとする婚姻適齢、重婚の禁止などは、改めて説明するまでもないでしょう。

再婚禁止期間

初めて結婚するときと、再婚では、大きな違いがひとつあります。誰もが知っている婚姻の規定とは別に、もう一つ留意しなければならない事項があるのです。それが、「再婚禁止期間」です。
民法第733条に定められた「再婚禁止期間」とは、以下の法令です。

(再婚禁止期間)
第733条
女は、前婚の解消又は取消しの日から起算して百日を経過した後でなければ、再婚をすることができない。
2 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
 1.女が前婚の解消又は取消しの時に懐胎していなかった場合
 2.女が前婚の解消又は取消しの後に出産した場合
(再婚禁止期間内にした婚姻の取消し)
第746条 第733条の規定に違反した婚姻は、前婚の解消若しくは取消しの日から起算して百日を経過し、又は女が再婚後に出産したときは、その取消しを請求することができない。

あなたが男性であれば、再婚時の制約はありません。もしあなたが女性であれば、再婚禁止期間があるので、注意が必要です。この再婚禁止期間は、平成28年6月1日に改正されたばかりの法律で、同年6月7日に公布・施行されました。
改正される前は、いくら早く再婚したくても、女性というだけで6ヶ月間も待つ必要がありました。しかし、改正によって、女性の再婚禁止期間は大幅に短縮され、さらに特定の条件さえ満たせば、再婚禁止期間内でも再婚できるようになったのです。
もしあなたが女性であれば、以下の条件に満たすことでいつでも再婚できます。

  1. 離婚が成立した日から100日経った
  2. 離婚したとき妊娠していなかった証明書を提出すれば、100日を待たずとも再婚可能
  3. 離婚後に出産したという証明書を提出すれば、100日を待たずとも再婚可能

ただし、②、③をの条件を満たすには、「民法第733条第2項に該当する旨の証明書」と呼ばれる、医師による診断とその証明書が必要となります。なお、医師による診断を受ける際、「前婚の解消又は取消日」(=離婚の届出日等、法的に前婚の解消又は取消しの効力が生じた日)を申告する必要があります。この日について、誤って別の日を医師に申告した場合には、証明書を作成したもらったとしても、再婚禁止期間内の再婚が認められない場合があるので、注意が必要です。つまり、少しでも早い再婚を望む女性は、離婚した直後に病院へ行き「離婚時に妊娠していなかった」という証明書を作っておかなければなりません。「離婚後に出産した」場合も、出産時に証明書をつくっておいたほうがよいでしょう。

戸籍の変更

再婚したら、当然のことながらあなたと再婚相手は、自動的に同じ戸籍に入ります。
ただし、苗字が異なるままでは同じ戸籍に入れません。あなたか再婚相手の苗字が、戸籍の筆頭者になる方の苗字へ変わることになります。

これに伴い、基本は初婚時と同じですが、戸籍は以下のような処理がされます。

  • 婚姻届の提出と同時に、どちらかを筆頭者にした戸籍が新たに作られる。
  • 相手の戸籍へ移動した時点で、これまで入っていた戸籍からは除籍される。その戸籍に残っている人が一人でもいれば、戸籍そのものは残る。
  • 相手の戸籍へ入る方が単身の戸籍だった場合、戸籍そのものが全員除籍状態となり、元の戸籍へ戻れなくなる。

戸籍が全員除籍状態になると、万が一、再婚後また離婚したときは、新たな戸籍を作らなければなりません。

再婚するための手続き

再婚するだけであれば手続きは簡単です。再婚相手とともに、婚姻届を提出するだけで、再婚の手続きそのものは完了します。入籍を終えたあとは、住民票や社会保険などの手続きを行っておきましょう。あなたの苗字が変わる場合は、銀行やカードなどの手続きも忘れずに行う必要があります。あなたか再婚相手、どちらかに子どもがいる場合は、子どもの心のケアだけでなく、さまざまな手続きを検討しなければなりません。次の項で詳細を説明します。

どちらかに子どもがいるときの再婚

あなたか再婚相手に子どもがいる場合は、再婚前には「子どもの名字や戸籍」のことを決めておかなければなりません。再婚したとき、あなたは再婚相手と同じ苗字になり、同一の戸籍に入ることになりますが、そのままでは子どもの戸籍はもちろん、苗字も変わらないためです。さらには、子どもの養育に関する責任や相続権についても、あらかじめ考えておく必要があるでしょう。いくら子連れで再婚しても、「養親となる方が子どもと養子縁組を行わなければならない」というわけではありません。ただし、世帯主と子どもの間で養子縁組を行っていなければ、健康保険組合によっては扶養家族として扱われず、子どもと同居していなければ世帯主と同じ健康保険へ加入できないこともあるようです。あらかじめ確認しておく必要がありそうです。選択によっては、再婚するふたりはもちろん、子どもの人生にも関わることになります。互いにじっくり話し合ってください。

養子縁組・特別養子縁組とは

子連れ再婚といえば、まずキーワードとなるのが養子縁組です。一般に養子縁組とは、血縁関係がない者同士を、法律上の親子関係とする契約のことを指します。嫡出子の身分の取得について定めた民法第809条では「養子は、縁組の日から、養親の嫡出子の身分を取得する。」と記されています。つまり、養子縁組を結んだ日から、他人であったふたりは親子だとみなされます。よって、あなたにとって血縁関係がない子どもでも、養子となった瞬間に、実子と同じ「法定相続人」となりますし、扶養の義務を互いに負うことになります。また、もし元配偶者から養育費をもらっている立場であれば、もらえなくなる可能性が高くなることを覚えておいてください。一口に養子縁組といっても、「普通養子縁組(一般養子縁組)」と「特別養子縁組」の2つの制度があります。まずはこれらの違いを解説します。

普通養子縁組(一般養子縁組)制度

子どもにとって血のつながった父母との親子関係を維持したまま、新たに養親とも法律上の親子となる制度です。この場合、養子になる子どもは「普通養子」と呼ばれます。一般的に再婚時に行われる養子縁組はこの普通養子縁組になります。実親との親子関係は継続しているため、子どもにとっては2重の親子関係ができることになります。万が一の際、実親の遺産はもちろん、養親の遺産も相続の対象となりますし、扶養の義務も実親に残される、というわけです。万が一、あなたと再婚相手が子どもを扶養しきれなくなってしまったときは、子どもの実親に子どもを託すことも可能となります。

特別養子縁組制度

子どもにとって血のつながった父または母との関係は完全に断ち切り、新たに親となる方を実親と同じ扱いにするための制度です。この場合、養子になる子どもは「特別養子」と呼ばれます。実親との親子関係が完全に絶たれて他人と同じ扱いになるため、相続できるのは、養親の遺産のみとなります。たとえ実親に遺産があっても相続できず、また、あなたと再婚相手に万が一のことがあっても、実親に扶養を依頼することもできなくなります。ただし、特別養子縁組を行うためには、民法第817条の2~第817条の9まで、様々な条件が規定されています。例えば、特別養子縁組で養子となることができるのは、原則として6歳未満の子どもとされており、年齢制限があります(民法第817条の5)。また、完全に血縁関係を断つ関係上、家庭裁判所による許可が必要となっています(民法第817条の2)。このように、特別養子縁組は、普通養子縁組と比べるとかなりハードルが高い手続きとなっています。
なお、特別養子縁組は、「父母による養子となる者の監護が著しく困難又は不適当であることその他特別の事情がある場合において、子どもの利益のために特に必要があると認めるときに」、特別に認められるものとなっています(民法第817条の7)。特別養子縁組制度は、児童福祉のための制度であり、様々な事情により適切な養育環境に置かれていない子どもが、別の家庭での養育を受けることができるようにするための制度です。したがって、通常、連れ子再婚の場合では特別養子縁組は認められません。

子どもを、あなたか再婚相手の養子にして、同じ戸籍に入れる場合

もしあなたか再婚相手の子どもと、法律上でも親子関係を結びたい場合は、一般的に普通養子縁組を行います。普通養子縁組の手続きは簡単で、子どもが15歳未満であれば、養親になる者か子ども本人の本籍地となる市区町村の役所に養子縁組届を提出することで成立します。また、養子となる子どもが15歳以上であれば、子ども本人の同意が必要です。婚姻届と養子縁組手続きをセットで行うことで、子どもと親子関係が結ばれ、子どもの戸籍も同一のものとなります。

子どもを、あなたか再婚相手の養子にせず、同じ戸籍に入れる場合

子どもの実親の苗字が変わるケースであれば、子どもの戸籍をあなたと同じ戸籍に入れるかどうかを検討する必要があります。同じ戸籍に入れたいときは、同じ苗字でなければ同じ戸籍に入れないため、まずは子どもの苗字を変えましょう。再婚するときに家庭裁判所に子の氏変更許可の申し立てを行ってください。申し立てる者は、子どもが14歳以下であれば親権者、子どもが15歳以上であれば子ども本人となっています。
この手続きにより子どもの苗字が同じになれば、その後、ふたりの戸籍に入れるための手続きを行います。市役所戸籍窓口で「母(父)の氏を称する入籍届」を届け出てください。これで、養子縁組をしなくても、子どもの苗字と戸籍を、再婚した二人と同じものにすることができます。
再婚後に入る戸籍の筆頭者が子どもの実親で、再婚しても苗字が変わらなければ、特別な手続きはありません。

子どもを、あなたか再婚相手の養子にせず、元の戸籍に残す場合

再婚により、子どもの実親の苗字が変わるものの、子ども自身が「苗字を変えたくない」と主張した、などのケースです。そんなときは、子どもを戸籍に残したまま、再婚することができます。この場合、戸籍の筆頭者は除籍されますが、子どもの戸籍だけは残ります。苗字もそのまま使い続けることが可能です。実親との親子関係も変わらないので、扶養や養育面など、生活上の不都合はないと考えられます。

離婚した元配偶者との再婚

一度離婚をした相手でも、問題なく再婚できます。
特に特別な手続きは必要ありません。通常の婚姻の手続きを行い、状況に合わせて子どもの苗字の変更が必要でしたら手続きを行っておきましょう。

戸籍に記載される事項について

戸籍には、あなたの婚姻歴はもちろん、離婚歴もすべて記載されています。再婚すると、さらにあなたの欄へ、婚姻したことが追記されます。

あなた自身の戸籍の記載は?

再婚前、環境にもよりますが、あなた個人の欄には、「夫(妻)○○と協議離婚届出」という一文が最後に記されているのではないでしょうか。この場合、再婚後は、「○○年××月○日 ○○と婚姻」といった記載が追加されます。もし、あなたが以前結婚したときから変わらず筆頭者であれば、前の配偶者の欄と除籍した記載が残されたままになっています。再婚相手が入籍すれば、新たな欄が増え、再婚相手の戸籍の変更履歴が記載されてゆきます。なお、再婚前に転籍の手続きを取れば、前の配偶者の欄だけでなく、自身の詳細欄にある「離婚」の文字を消すことができます。しかし、離婚した事実は戸籍上から消えるわけではありません。除籍した戸籍も150年保管されますし、確認もできます。当然のことですが、経歴を隠すことはできません。

子どもの戸籍の記載は?

子どもの戸籍にも、親の離婚時には「平成○年○月○日親権者を母(父)と定める旨父母届出」と記されます。その後も、親が再婚したという情報が書き加えられることになります。養子縁組をした場合は、「養子」という文字が掲載されます。

再婚したことを前の配偶者に知られてしまう?

元配偶者は、離婚したことで他人となりました。そのため、あなた個人の戸籍を請求して、現在あなたがどうしているかを探るなどということは基本的にはできません。よって、あなたが再婚したことを知られることはないでしょう。しかし、元配偶者は、あなた個人の戸籍を見ることができなくても、実子の戸籍抄本を取ることができます。そのため、あなたと元配偶者の間に子どもがいた場合は、注意が必要です。離婚後、子どもの戸籍をあなたの戸籍に移した場合は、再婚したことそのものは知られてしまいます。子どもと一緒に再婚相手のもとへ戸籍を移したとしても、子どもだけ残したとしても、実子の戸籍の閲覧は可能なので、あなたが再婚したかどうかはわかってしまいます。ただし、あなたに子どもがいても、子どもの戸籍が元配偶者の戸籍に入っているままであれば、あなたの戸籍を確認できないので、再婚を知られることはありません。元配偶者によるDVやストーカー被害を受けている場合など、どうしても、元配偶者に自分や子どもの戸籍や住民票を見られないようにしたいという方もいるでしょう。そのときは、市区町村の役場へ足を運び、戸籍や住民票の閲覧制限を行うための手続きを行っておくと安心できます。

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