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国際離婚における離婚手続きの方法と気をつけるべき5つのこと

2019年12月19日
国際離婚における離婚手続きの方法と気をつけるべき5つのこと

外国人と離婚するときには日本人同士の離婚とは異なるさまざまな手続きが必要になる可能性があり、注意が必要です。

国際離婚ではそもそもどこの国の法律が適用されるのか、届け出などの手続きがどうなるのか、子どもの親権や養育費などについても知っておく必要があるでしょう。

今回は、日本人と外国人との国際離婚の手続きと気をつけるべきことを、弁護士が解説します。

1、そもそも国際離婚とは

そもそも「国際離婚」とはどのような離婚を言うのか、確認しておきましょう。
国際離婚は「国籍が違う人同士の離婚や、自国と異なる国で行う離婚」です。
たとえば日本人と外国人が離婚するケースや、外国人夫婦が日本で離婚する場合などが「国際離婚」の例です。

国際離婚の場合、どこの国の法律が適用されるのかが問題となります。国際的な法律問題に適用される法律を「準拠法」といいます。
日本では「法の適用に関する通則法」という法律によって準拠法が決まります。そこでは以下のように規定されています。

  • 夫婦の本国法が同じときはその本国法
  • 共通の本国法がないときは夫婦共通の常居所地(普段婚姻生活を送っている国)の法律
  • 共通の常居所地法もないときは夫婦と密接な関係にある地の法律
  • 夫婦の一方が日本に常に居住する日本人であるときは日本法


このように、どこの法律が適用されるかはケースによって違いますが、日本人同士の夫婦が外国で離婚する場合には日本法が適用されますし、外国人と日本人配偶者が日本で離婚する場合にも日本法が適用されます。日本人が帰国して日本在住であり、外国在住の配偶者と離婚するときにも日本法が適用されます。

日本人と外国人の国際結婚でも、適用される法律が日本の法律であれば日本人同士の離婚と同じ手続きで離婚できます。「相手が外国人だから特別な離婚手続きが必要になるかも」と不安を感じる必要はありません。

2、国際離婚の手続きの進め方

次に国際離婚の具体的な手続きの進め方を見ていきましょう。

  1. (1)日本で離婚する場合の離婚の流れ

    日本人と外国人配偶者の国際離婚であっても、日本国内で離婚する場合には日本の法律が適用されて日本の役所で手続きをすることができますので、難しいことはありません。
    まずは夫や妻と離婚協議(話し合い)をして「協議離婚」を目指しましょう。
    相手が離婚することに同意して、財産分与や慰謝料、養育費などの離婚条件についても合意ができれば「離婚届」を市町村役場に提出することによって協議離婚をすることができます。
    協議が調わない場合には家庭裁判所で調停を申し立てて調停離婚を目指しましょう。
    調停でも合意できない場合、家庭裁判所で離婚訴訟をすることになります。

  2. (2)海外で離婚する場合の離婚の流れ

    日本国籍と外国人国籍の夫婦が相手国で暮らしている場合には、相手国の法律が適用される可能性があります。その場合、適用される法律によって離婚の手続きや流れが変わってきます。

    ●アメリカの場合
    相手がアメリカ人であり、アメリカ国内で離婚するときにはアメリカの州法が適用されます。実は米国の法律は州によって異なるので離婚の要件や費用、手続きの方法には州ごとに違いがあります。アメリカで離婚するには州内の実務を知っている現地の弁護士を雇う必要があるでしょう。

    ●中国の場合
    中国の場合、「渉外婚姻(国際結婚)」は中国国内で結婚することであり「日本で中国人が結婚すること」は含みません。同じように「渉外離婚(国際離婚)」は中国国内で離婚手続きを行うことであり、日本で離婚しても離婚したことになりません。
    中国で離婚手続きを進める場合には「婚姻登記機関」という場所に行って協議離婚または裁判離婚を行います。

    ●フィリピンの場合
    フィリピンには宗教的な理由で、そもそも離婚手続きがありません。相手がフィリピン人の場合、フィリピンでは離婚できないので、日本の離婚手続きのみを行って日本で届け出を出せば離婚できます。フィリピンに報告すべき義務もありません。

    このように国際離婚で外国法が適用される場合、国によって法律や離婚の方法が異なります。
    上記で紹介した以外にも、相手が韓国人、ベトナム人、フランス人やドイツ人、オーストラリア人などのケースもあるでしょう。相手国の法律が適用される場合、協議離婚が認められず裁判離婚しなければならないケースも多く、自分ひとりで対応するには限界があります。現地の弁護士や大使館などに問い合わせて詳細を確認しながら、手続きを進めましょう。

3、国際離婚で気をつけるべき5つのこと

国際離婚の場合、たとえ日本法が適用されて日本で離婚手続きができるとしても、日本人同士の夫婦の離婚とは異なる注意が必要です。 以下で気をつけるべき重要なポイントを5つ、ご紹介します。

  1. (1)そもそも婚姻関係が成立しているか?

    国際結婚のケースでは「一方の国だけで婚姻が成立していて、もう一方では成立していない」状況が起こりがちです。たとえば中国では「中国国内で結婚の手続き」をしない限り渉外結婚になりません。日本で手続きをしても中国では「単なる内縁」の扱いです。
    その場合、婚姻が成立していない方の国では離婚手続きをする必要がありません。

  2. (2)離婚手続きは両方の国で必要

    両方の国で婚姻が成立している場合、離婚手続きを夫婦双方の国で行う必要があります。
    たとえば日本人と韓国人が日本で離婚したとき、日本だけで届け出をして韓国に届けを出さなければ、韓国では「婚姻したまま」の状態になってしまいます。
    すると韓国人配偶者が韓国に戻り、将来別の人と結婚しようとしたときにあなたとの結婚の記録が残ったままになっていて「再婚できない」あるいは「重婚状態になる」危険が発生します。
    フィリピンなどの「離婚が認められない国」では本国の手続きが不要ですが、それ以外の国際離婚のケースでは、夫婦それぞれの国で離婚手続き(届け出)が必要になる場合が多いので注意が必要です。

  3. (3)慰謝料について

    日本では配偶者の不倫が原因で離婚に至った場合、配偶者と浮気相手に慰謝料請求をするケースが多いものです。しかし、たとえばアメリカのほとんどの州では配偶者への慰謝料請求は認められるものの浮気相手への慰謝料請求は認められていなかったり、ドイツでは「失われた愛の慰謝料は存在せず」という格言があるほど、不倫慰謝料の規定すらありません。日本の感覚で当然のように不倫慰謝料の話を出した場合、外国人配偶者から「不倫慰謝料とは何なのか? なぜ払わねばならないのか?」という反応が返ってきて、話し合いがうまくいかないことも考えられます。

  4. (4)離婚後の再婚について

    国際離婚の手続きは本来、日本と相手国の両方で行う必要があります。ただし日本人が日本国内で再婚するだけであれば、相手国での離婚手続きが成立していなくても可能です。

    再婚できないのは「自国で離婚手続きが成立していない人」です。たとえば外国で離婚して日本で離婚手続きが未了の場合、「離婚したはずなのに再婚できない」状態になってしまう可能性があります。

  5. (5)在留ビザについて

    外国人女性と結婚してその女性が配偶者ビザによって日本国内で生活していた場合などには、離婚するとビザの更新ができず在留資格を失う可能性があります。国際離婚するときには、そういった説明もしてあげる必要があるでしょう。

4、国際離婚の場合、子どもはどうなる?

国際離婚する夫婦に未成年の子どもがいたら、親権や養育費の問題が発生します。どのようにして親権者を決めればよいのかなど、みていきましょう。

  1. (1)親権を決める法律

    国際離婚のケースでも、日本法が適用されるケースでは日本の法律によって親権が決められます。協議離婚の場合には夫婦が話し合って親権者を決定しますし、話し合いがまとまらなければ調停へ進み、調停が成立しなければ訴訟を行って裁判所に親権者を決定してもらいます。
    問題になるのは海外の法律が適用されるケースです。海外では離婚後の親権が「共同親権」となる国もたくさんあります(日本では単独親権にしなければなりません)。その場合、離婚後も元の配偶者としっかり連絡を取り合って子どもの養育方針等を決定して育てていかなければなりません。

    国際離婚のケースで子どもがいるなら、どの国の法律によって親権者が決まるのかを決定しなければなりません。
    基本的に、以下の法律が適用されます。

    • 子の本国法が父又は母の本国法(父母の一方が死亡し、又は知れない場合にあっては、他の一方の本国法)と同一である場合には子の本国法
    • その他の場合には子の常居所地法


    ほとんどの場合には子どもの本国法ですが、両親の国籍と子どもの国籍が異なる特殊な場合にのみ、子どもが普段生活している国の法律が適用されます。

  2. (2)国籍について

    国際結婚したカップルから生まれた子どもの国籍はどうなるのでしょうか?
    国際結婚のケースでも親の一方が日本人であれば、子どもは日本国籍を取得できます。その場合、子どもが生まれてから3か月以内に日本の役所へ「出生届」を提出すれば手続きできます。ただし相手国によっては、国内で生まれると自動的に国籍が与えられるケースもあります。すると二重国籍の状態になってしまいます。

    子どもの国籍が二重になる可能性がある場合には、出生届の際に「国籍留保」の手続きをしましょう。すると後に子どもが22歳になるまでの間に自分で国籍を選択できます。

  3. (3)養育費等について

    相手が外国人で離婚後は別々の国に住む場合、養育費についても注意が必要です。別々の国に住んでいると、どうしても養育費が払われなくなるケースがあるからです。
    あなたが養育費を受け取る側であれば、支払い方法をきっちり取り決める他、離婚の際にある程度まとまったお金をもらっておく方法などを取るべきでしょう。
    あなたが支払う側の場合、送金方法をしっかり確認するか、離婚の際にまとまったお金を渡して解決するなどしましょう。 また今はハーグ条約」という条約が発効し、国際的な子どもの連れ去りが禁じられています。海外から勝手に子どもを日本に連れ帰ったりするとトラブルになるので、してはいけません。一方、面会交流の機会は確保されるので、可能な限り積極的に進めていきましょう。

5、まとめ

国際離婚では、日本人同士の離婚とは異なるさまざまな問題や注意点があります。相手の国籍国、結婚生活場所などによっても適用法や手続きが変わります。お一人で対応すると間違いが発生する可能性もあります。国際離婚の問題を抱え、お悩みのようでしたらまずはお気軽にベリーベスト法律事務所までご相談ください。弁護士が親身になってお話を伺い、解決に向けて力を尽くします。

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