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離婚時の財産分与に請求期限はある? 時効(除斥期間)について解説

2020年01月30日
離婚時の財産分与に請求期限はある? 時効(除斥期間)について解説

離婚の際、「とにかく早く別れたい」という気持ちが強かったり、相手から暴力を受けていて逃げたかったりした場合、離婚の成立を優先させ財産分与を後回しにしてしまうケースがあります。

落ち着いてから話し合おうと考えていても、別れてしまうと話し合う機会を持ちにくくなりがちです。また、相手が話し合いに応じてくれないケースもあり、先延ばしになってしまうことも少なくありません。

ここで気になるのが、いつまで財産分与請求が可能なのか、ということです。

本コラムでは離婚後に財産分与を請求できる期限について、弁護士が解説します。

1、離婚後に財産分与を請求できる期限

離婚後も、一定期間は離婚した元配偶者へ財産分与を請求することができます。しかし、請求には「期限」があるので要注意です。

離婚後の財産分与の請求期限は「離婚成立後2年間」です。
離婚時に財産分与についての取り決めをしなかった場合は、「離婚成立後2年以内」に相手に財産分与請求を行わなければ、請求権を失ってしまいます。

なお、離婚前に別居していたケースでも、財産分与の請求期限は「離婚成立時」からカウントします。「別居時から」ではないので注意しましょう。

2、財産分与を請求できる期限=時効ではない? 除斥期間とは?

民法は権利行使の期間制限として、「時効」と「除斥期間」の2種類をもうけています。離婚後の財産分与請求に適用される期間制限は、「時効」ではなく「除斥期間」です。
では、「時効」と「除斥期間」では何が違うのでしょうか。

  1. (1)時効とは

    時効とは、一定期間が経過することによって権利が失われたり(消滅時効)、あるいは権利を取得したり(取得時効)する制度です。たとえば、借金の請求を忘れていた場合、一定期間が経過すると請求する権利(貸金請求権)がなくなりますが、これは消滅時効による効果です。

    時効には「中断」制度が適用されます。
    中断とはその名の通り、時効を止められる制度です。時効期間の進行中に裁判を起こし判決が下されると、進行していた時効はリセットされ確定判決時から時効期間を改めてカウントし始めることとなります。なお時効が迫っている場合は、内容証明郵便で請求書を送れば、時効の成立を6か月間延長できる「催告」という方法もあります。

  2. (2)除斥期間とは

    除斥期間とは、期間の経過によって当然に権利が失われる制度です。期間が経過したら絶対的に権利が失われ、中断することもできません。たとえば、除斥期間の進行中に訴訟を起こしたとしても、除斥期間を止めることはできません。除斥期間が成立したら、裁判所は請求棄却の判決を下します。

  3. (3)財産分与に適用されるのは「除斥期間」

    「時効」と「除斥期間」は一見すると類似した内容に感じるため、離婚後の財産分与請求は「時効」が適用されると混同しているケースもあるので注意が必要です。

    離婚後の財産分与請求権に適用されるのは、時効ではなく除斥期間です。除斥期間は途中で中断させることはできないので、必ず2年以内に請求して支払いを受ける必要があります。

    ここで気になるのが、たとえば相手が協議に応じてくれず、請求期限の2年を過ぎてしまうような場合です。そのようなケースでは、あきらめざるを得ないのでしょうか。次の章で詳しく解説します。

3、除斥期間中に財産分与の話し合いがまとまらない場合

離婚後の財産分与の請求期限は2年です。ところが、相手と協議しても財産分与方法などについて合意できないケースや、相手がこちらの請求を無視するケースもあるものです。

  1. (1)財産分与調停を申し立てる

    財産分与について話ができないまま2年の請求期間を過ぎそうなときには、家庭裁判所で「財産分与調停」を申し立てましょう。
    調停とは、裁判所の調停委員会を介して、トラブルの当事者が話し合いを進める手続きです。裁判所と2名の調停委員が間に入って話を進めてくれるので、相手が無視したり、払わないと強硬な態度を取ったりしている事案でも、解決できる可能性があります。

  2. (2)調停が不成立になると審判になる

    調停委員会による仲介があっても話し合いが成立しない場合には、調停が不成立となり「審判」に移行します。審判になると審判官(裁判官)が財産分与の方法を決定し、相手に支払い義務がある場合は、支払い命令の審判を下してくれます。
    相手が命令に従わない場合は、相手の財産を強制執行(差し押さえ)することができます。

    財産分与調停を申し立てれば、調停や審判の進行中に除斥期間が過ぎたとしても、確定するまでは請求することができます。相手との話し合いが難しい場合やもめそうな場合は、早めに財産分与調停の申し立てに踏み切るのが得策でしょう。

4、除斥期間を過ぎても、財産分与を行えるケース

ここまで説明したように、離婚後に財産分与を請求するには、原則として2年の除斥期間が経過する前に手続きを終える必要があります。
しかし、以下のようなケースであれば、離婚後2年が経過しても財産分与を受けられる可能性があります。

  1. (1)お互いが合意する場合

    当事者が共に財産分与に合意すれば、2年を過ぎていても財産分与を行えます。除斥期間は「財産分与請求権が法律的に失われる」制度ではありますが「除斥期間が経過したら財産分与をしてはいけない」制度ではないからです。
    たとえば、離婚後2年が経過してから離婚した配偶者に財産分与請求をしたとき、元配偶者が分与に納得して財産分与方法について合意ができれば、不動産や預貯金等の財産分与を受けられます。

  2. (2)相手が悪質な財産隠しをしていた場合

    相手が悪質な財産隠しをしていた場合にも、除斥期間経過後に財産分与請求できる可能性があります。

    財産分与を行うときには、夫婦共有の財産をすべて開示し合う必要があります。仮に夫婦共有財産を一方の配偶者が隠し、「ないもの」として相手をだまして少額な財産しか渡さなかった場合は、だました配偶者には不法行為が成立します。
    不法行為の時効は「損害と加害者を知ったときから3年間」です。相手が財産隠しをしたため、少額の財産分与しか受けられなかったと気づいてから3年の間であれば、相手に財産分与のやり直しを求めることが可能です。

    財産隠しが発覚したとき、相手に話し合いを持ちかけて財産分与のやり直しを求めても、応じてくれないケースが多数でしょう。そういった場合には「損害賠償請求訴訟」などの民事裁判を起こし、判決によって強制的に財産分与させる対処法があります。

5、財産分与の請求をする際に確認しておきたいこと

相手に財産分与請求をするときには、基本的な知識として以下のような事項を確認しておきましょう。

  1. (1)改めて知っておきたい! 財産分与請求権とは

    財産分与請求権とは、離婚するときに相手に対して「夫婦共有財産の清算」を求める権利です。
    婚姻期間中は夫婦の預貯金や不動産などの財産が「共有」でも、特段問題はないでしょう。しかし、離婚すると共有のままにしておくと不都合が生じるので、お互いの取得分に分割する必要が生じます。その手続きが財産分与です。離婚の際、夫婦はお互いに「財産分与請求権」を行使して、相手に財産の清算や引き渡しを求められます。

  2. (2)財産分与の対象になり得る財産

    財産分与の対象になるのは、夫婦が協力して婚姻中に築いた財産のみです。どちらかが独身時代から持っていた財産や、実家から相続・贈与を受けた財産などは対象になりません。
    具体的には、以下のような財産が対象です。

    • 現金・預貯金
    • 不動産
    • 株式や投資信託、債券
    • 動産類
    • 保険(積立型のもの)
    • ゴルフ会員権
    • 各種の積立金、積み立て資産


    なお、特に注意したいのが銀行口座です。相手が隠し口座を持っている可能性もあります。相手が開示した財産内容において腑に落ちない点がある場合などは、弁護士へ相談すると良いでしょう。

  3. (3)注意したい、慰謝料と財産分与の違い

    離婚時に配偶者に金銭請求できる権利には「慰謝料請求権」もあります。財産分与と慰謝料を混同しないよう、違いを理解しておきましょう。
    慰謝料は、相手による不法行為によって受けた精神的苦痛について発生する、損害賠償金です。たとえば相手が不貞(不倫)した場合や、暴力を振るった場合(DV事案)、生活費を払ってくれなかったケースなどで慰謝料を請求できる可能性があります。慰謝料は、夫婦に財産があるかどうかは関係なく、相手の不法行為が認められた場合に発生します。

    一方、財産分与請求権は夫婦に共有財産があることによって発生します。たとえば、相手が不貞をしていたとしても関係ありませんし、仮にあなたが離婚原因をつくった側だったとしても、財産分与請求はできます。

    このように、財産分与請求権と慰謝料請求権は発生する根拠も内容も全く異なります。相手に請求したいのはどちらなのか、また請求権があるのかといった点が分からない場合は、弁護士へ相談するのが得策です。

6、まとめ

離婚後には財産分与や養育費など、離婚する相手と決めなければいけないことは多数あります。そのため、トラブルが発生するケースも少なくありません。
弁護士に相談すれば、あなたにどのような権利があるのかが正確に分かりますし、請求できる権利を実現できます。
婚姻費用や慰謝料などの離婚問題を抱えている方、離婚後の財産分与請求でお悩みの方は、まずはお気軽にベリーベスト法律事務所までご連絡ください。離婚問題に精通した弁護士が、権利を実現させるために尽力します。

参考:財産分与についての基礎知識

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