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元配偶者が知らない間に再婚! 養育費の返還請求は認められる?

2020年06月04日
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元配偶者が知らない間に再婚! 養育費の返還請求は認められる?

「養育費を支払っているのに、元配偶者が知らない間に再婚していた……」

養育費を支払っているものの、元配偶者と疎遠になっている場合、相手の状況を知らないというケースも少なくありません。しかし、もし相手が再婚していた場合は、知らなかったでは済まないと感じるでしょう。まずは、養育費の支払いがどうなるのか気になるのではないでしょうか。

本来、再婚相手と子どもが養子縁組したら養育費の支払い義務はなくなります。では、養子縁組をしていない場合は、どうなるのでしょうか? また、養子縁組していることに気がつかず養育費を払い続けていた場合、払いすぎた分の返還請求はできるのでしょうか?

本コラムでは養育費の返還請求ができるのか、減額・免除を受けるにはどうすれば良いのかなどを、弁護士が解説します。

1、養育費の返還請求はできる?

  1. (1)養育費の支払い条件が変わる可能性があるケースとは

    養育費は、支払いを取り決めたら、約束通りに支払いを続けなければいけません。しかし事情が変わると、養育費の支払いについて変更が生じる可能性があります。
    たとえば、以下のような場合です。

    • 元配偶者が再婚して子どもと再婚相手が養子縁組した
    • 元配偶者が多額の収入を得るようになった
    • 支払い義務者の収入が減った、無収入になった

    上記のような場合、養育費の支払い義務がなくなったり、支払うべき養育費の金額が減額されたりします。
    つまり、事情が変わった場合、養育費の支払いについて、再度取り決めを行うことは可能です。では、事情が生じた時点から月日がたっている場合、さかのぼって養育費の返還請求をすることはできるのでしょうか。

    参考:現在の収入状況で養育費を計算してみる

  2. (2)養育費の返還請求は難しい

    基本的には、養育費の返還請求は困難です。
    なぜなら、養育費はいったん取り決めをした以上、変更するまで合意内容が有効になるためです。
    相手の再婚・養子縁組などの事情変更により養育費の金額が不合理な状況になれば、話し合いや調停によって「金額を決め直す」必要があります。状況が変わったからと言って自然に減額はされません。
    つまり、元配偶者が再婚し養育費が不要な状況となっていたにもかかわらず、知らずに払い続けたとしても、取り戻し(返還請求)は原則として難しいでしょう。
    しかし、相手と話し合って任意に返してもらうことは可能ですし、相手にだまされていたなどの事情があれば返還請求できる可能性があります。

2、元配偶者が再婚しても養育費は支払い続ける必要がある?

養育費の返還請求は難しいですが、元配偶者が再婚したことによって、養育費の減額、免除ができる可能性があります。

  1. (1)そもそも養育費とは?

    養育費は、親が子どもの生活や教育のために負担しなければならない費用です。別居親は子どもを養育監護しませんが、親である以上子どもに対する扶養義務を負い、養育費を支払わなければいけません。
    養育費の支払い義務は、「子どもに自分と同程度の生活をさせるべき生活保持義務」であり、「自分の生活レベルを落としてでも、子どもの生活を維持すること」を求められる、高いレベルの義務です。

    参考:養育費についての基礎知識

  2. (2)再婚相手と養子縁組しているケース

    養育費の減額、免除が認められるケースのひとつとして、現在の親権者が再婚した場合があげられます。
    ただし、ただ再婚しただけでは、扶養義務がなくなるわけではなく、再婚相手と子どもが「養子縁組」している必要があります。養子縁組をすると「法律上の親子関係」が作られて、新しく親となった養親が第一次的な扶養義務者となります。
    その場合、別居している実親の扶養義務は二次的となり、養親に十分な資力がないなどの理由がある場合にのみ、扶養義務を負うことになります。

  3. (3)再婚相手と養子縁組していないケース

    元配偶者が再婚しても、子どもと再婚相手が養子縁組しない場合、子どもと再婚相手は「他人同士」のままなので、再婚相手は子どもに対する扶養義務を負いません。
    よって、別居親が第一次的な養育義務を負ったままの状態となり、これまで通り養育費を払い続ける必要があります。

    このように、元配偶者が再婚した場合には「再婚相手と養子縁組するかしないか」で大きく状況が変わってきます。再婚が発覚したら、養子縁組したかどうかも確認する必要があるでしょう。

3、養育費を減額・免除する方法とは

自分の収入が減ったり、子どもが元配偶者の再婚相手と養子縁組したりしたとき、養育費を減額、免除するには以下のような手順で進めていきましょう。

  1. (1)勝手な不払いは絶対にNG!

    養子縁組などを知った時点で、「もう支払わなくていい」と考えて勝手に養育費の送金を止めてしまう方がいますが、それは間違った対応です。
    養育費の支払いについて取り決めをしている場合は、減額や免除の合意をしない限りは、以前の取り決め内容が有効となります。
    養育費の約束が「公正証書」や「調停」で決めていた場合は、突然不払いになると、元配偶者から「差し押さえ」をされる可能性もあります。

    2020年4月に民事執行法が改正されたことに伴い、「強制執行(差し押さえ)」のハードルが従来よりも低くなりました。
    まず「第三者からの情報取得手続き」が新設されたため、仮執行宣言付き判決や、養育費を取り決めた公正証書があれば、勤務先や預貯金口座の情報の開示手続きがなされる能性が高くなります。
    また、財産などを隠しているケースにも対応ができるよう、債務者の勤務先(給与債権)・不動産・預貯金などの情報を、裁判所を通して得られる制度も新設されています。
    その他、「財産開示手続き」も見直されました。裁判所からの呼び出しに応じないと、罰則が適用される可能性もある点も留意する必要があります。

    このように、勝手な判断で養育費の支払いをやめてしまうと、給料や預貯金などの財産を差し押さえられるリスクがあります。状況が変わった場合は、以下のように手順を追って進めることが大切です。

  2. (2)元配偶者と話し合う

    適正な方法で養育費の免除や減額をするには、まずは元配偶者と話し合いをしましょう。また、払いすぎた養育費があれば返還請求を行い、相手が同意すれば返してもらうことも可能です。

    養育費の変更に双方で合意ができたら、あらためて「合意書」を作成します。
    できれば、変更内容を明確にした「公正証書」を作成するようおすすめします。公正証書については、次の章で詳しく解説します。

  3. (3)養育費減額調停を起こす

    元配偶者が話し合いに応じない場合や、話し合っても養育費の減額、免除に同意を得られない場合は、家庭裁判所に「養育費減額調停」を申し立てましょう。
    調停では、調停委員が間に入るので、落ち着いて話し合いを進められる可能性が高まります。資力のある相手と養子縁組をしているなど、養育費を免除、減額する明らかな事情があれば、調停委員が変更に応じるよう促してくれます。
    調停でも元配偶者が納得しない場合は、「審判」に移行します。審判では、裁判官が妥当な養育費の金額を決め直します。相手が再婚して再婚相手と子どもが養子縁組しているケースでは、養育費の支払い義務自体が免除される可能性もあります。

    調停や審判で養育費の変更が認められると、通常は「調停の申し立て時」までさかのぼって適用されます。申し立てが遅れると、その分減額や免除の適用時期も遅くなります。養育費の返還請求は難しいため、話し合いが進まない場合や、話し合いをできる見込みがない場合は、素早く調停を申し立てるのが得策です。

4、養育費を取り決めたら公正証書を作成する

養育費の見直しを行い、新たな養育費の取り決めを行った場合は「公正証書」を作成するよう、強くおすすめします。公正証書を作成すべき理由は、以下の通りです。

  1. (1)口頭の約束はトラブルのもと

    書面を作成せず口頭のみで減額の約束をしていると、あとから元配偶者が「減額に応じていない」「金額が違う」などと言い出す可能性があります。
    お互いに「言った言わない」の水掛け論となり、トラブルが発生する可能性が高まるでしょう。
    また、養育費の約束を公正証書や調停で行っていたにもかかわらず、新たな取り決めについては書面化しなかった場合、相手が以前の公正証書や調停調書を使って「差し押さえ」をする可能性も考えられます。
    新たな合意に関する書面がなければ、「養育費の免除を受けた(減額された)」事実を証明できないので異議申し立てができず、差し押さえを受けるしかなくなります。

    以上のようなリスクがあるので、養育費の新たな取り決めは、必ず書面化すべきと言えます。

  2. (2)公正証書のメリット

    書面化するにあたっては、公正証書での作成をおすすめします。公正証書は、本人確認をした上で作成されるので、相手が「署名押印していない」「無理やり署名押印させられた」などと言い出すリスクがなくなります。
    また原本が公証役場で保管されるので、紛失の可能性もありません。たとえ相手が破って捨てたとしても、証拠が失われずに済みます。
    さらに確定日付が入るので、万一相手が以前の調停調書などを使って強制執行してきても、新しい日付の公正証書を示して差し押さえを止めることが可能です。

5、まとめ

離婚や養育費に伴う問題は、どうしても感情的になりやすいものです。しかし、感情に任せて「君は再婚相手がいて、子どもとも養子縁組しているから、もう養育費を払わない」と告げてしまえば、大きなトラブルになる可能性もあります。自身の生活をきりつめながら養育費を支払っていた場合は、事情が変わっても黙っていたことに怒りがわくかもしれませんが、まずは落ち着いて対応することが重要です。

自身の主張を的確に伝えるためには、第三者である弁護士を代理人として進めるのが得策と言えるでしょう。弁護士は代理人となるほか、「そもそも減額、免除ができるケースかの法的な判断」「適正な金額の算定」などを法的な視点とこれまでの経験から判断し、アドバイスをすることが可能です。

「払いすぎた養育費の返還請求をしたい」「養育費を減額・免除してもらいたい」と悩んでいる方は、おひとりで悩まず、まずはベリーベストの弁護士までご相談ください。しっかりとお話を伺ったうえで、最善の解決に導けるよう尽力します。

※この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています。

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