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夫(社長)から役員解任と離婚を突き付けられた妻が知っておきたいこと

2020年05月28日
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夫(社長)から役員解任と離婚を突き付けられた妻が知っておきたいこと

妻が夫の経営する会社で役員をつとめているようなケースで、ある日突然、夫から離婚を突きつけられたらどのように対応すれば良いのでしょうか? そうした場合、夫から離婚と同時に役員の退任も求められることもあり、そうなれば妻は家族も仕事も全て失ってしまいます。

経営者と離婚する妻が不利益を受けないためには、一般のサラリーマン家庭における離婚とは異なり、注意が必要です。今回は、夫の経営する会社で役員となっている妻が離婚する際に知っておくべき法律知識を弁護士がわかりやすく解説します。

1、離婚を理由に役員を解任されることはない

社長である夫が自社の役員を務めている妻に対して離婚を求めるときには、役員を退任するよう求めるのが通常です。そんなとき、妻としては役員の退任に応じなければならないのでしょうか?

  1. (1)離婚と役員解任との関係

    法律上、離婚しても経営者である夫が役員の妻を解任できるとは限りません。役員を解任するには原則として、株主総会の決議をする必要があり、多数決の賛成票が必要となるからです。
    夫が過半数の株式を持っていれば株主総会を開いて妻を解任することも可能ですが、単に「離婚するから辞めさせる」という理屈は通りません。

    また、解任には正当な事由が必要です。もしも正当事由がないのに解任されるようなことがあれば、役員は会社に対し損害賠償請求が可能です。
    正当事由が認められやすいのは、役員に法律違反の行為があった場合や心身の故障があって仕事を続けられない場合、経営判断の失敗といったような場合などです。「経営者の夫と役員の妻が離婚する」というだけでは役員解任の正当事由と評価されにくいでしょう。
    万一、夫が過半数の株式を持っていて妻の役員解任を強行したとしても、妻は会社へ損害賠償請求できる可能性が高いといえます。

  2. (2)役員を解任するときの流れとは

    ・株主総会を開催する
    役員を解任するには、株主総会を開催しなければなりません。そのためには事前に会社が株主に対して議題を告げ、招集通知を送る必要があります。
    定款に別の定めがない限り2週間前までに招集通知を送らないと、有効な株主総会を開くことができません。

    ・役員解任の決議を行う
    株主総会を開催したら「役員解任」の決議を行う必要があります。過半数の株主が賛成すれば解任できますが、票が集まらない場合には解任できません。

    また、解任が有効になったとしても、先に説明したように「正当事由」がなければ役員は会社へ損害賠償請求が可能です。

    このように会社役員を任期途中で解任するのは簡単ではありません。特に夫が過半数の株式を持っていないような場合、ハードルがかなり高くなります。妻が離婚と同時に役員の退任を求められたとしても辞めたくなければ応じる必要はなく、役員報酬も受け取り続けることができます。
    また、役員を退任するなら、それなりの退職手当を要求することもできます。

2、役員の妻が離婚するとき知っておきたい財産分与

夫が経営する会社で役員の地位にある妻が離婚する際、重要となるのが「財産分与」です。一般の会社員と離婚するケースより対象資産が高額になることが多く、どの程度財産分与を受けられるかで、妻の離婚後の生活が大きく変わってくるからです。以下で役員の妻が離婚するときに押さえておくべき財産分与の方法や注意点をみていきましょう。

  1. (1)財産分与とは

    財産分与とは、夫婦の共有財産を離婚に際して分け合う手続きです。婚姻中に夫婦が協力して積み立てた財産は実質的には夫婦の共有財産となり、離婚時には夫婦で分け合うのが一般的です。
    そこで離婚時に清算するための方法が財産分与です。

    財産分与の対象になるのは夫婦の名義の預貯金や不動産、車や株式、保険などの各種の財産です。原則的に財産は、2分の1の割合で分配します。

  2. (2)夫婦が社長や取締役の場合に発生するさまざまの問題

    ・夫による財産隠し
    夫が経営者の場合、一般のサラリーマン夫婦より保有財産が高額になるため、夫は必死で財産を守ろうとする場合があります。妻に渡したくないので資産を隠す事例も少なくありません。妻側としてはしっかり財産を洗い出し、もらえる財産を確実にもらっていく必要があります。

    ・財産分与割合
    一般的なケースにおける財産分与割合は夫婦が2分の1ずつです。ただし夫婦の一方の特殊な能力や資質、資格などによって著しく高額な収入を得ていたり資産を形成していたりする場合、財産分与割合が修正される可能性があります。
    たとえば夫が医師であり病院を経営しているようなケースで妻が専業主婦であるようなケースでは、分与割合が2分の1にならないとされた裁判例があります。ご自身のケースで具体的に何割とすべきかについてはケース・バイ・ケースの検討が必要です。

    ・会社株式の財産分与
    夫が経営者の場合、夫は会社の株式を持っていることが多いでしょう。会社を設立したのが結婚後であれば、夫の保有する会社株式も財産分与対象となります。夫側としては、離婚する妻に半分の株式を渡すとその後の経営に支障が出るおそれが高まります。妻側としても換金の難しい非公開株を取得する利益はあまりありません。そこで株式を実際にやり取りするのではなく、金銭的な清算をする方が双方にとって建設的といえるでしょう。

    ただし、そのためには会社株式の評価が必要です。上場会社の株式であれば評価が簡単ですが、非上場株式の場合には評価方法が複雑となり、専門の税理士などの関与が必要です。

    ・退職金
    夫の退職金も財産分与の対象になり得ます。「経営者には退職金がない」と思われているケースもありますが、現実には将来に備えて高額な「生命保険」に加入しているか、小規模企業共済に加入している事業経営者が多くなっています。
    これらの保険解約返戻金は財産分与の対象になるので、調査して半額分の価値の支払いを求めていくことができます。

    ・役員報酬
    財産分与とは異なりますが、妻に支払う役員報酬をどうするかも問題となります。先ほどご説明したように、離婚するとしても夫は簡単には妻を役員の地位から解任できません。役員の地位にとどまっている以上、会社は妻へ役員報酬を払い続ける必要があります。
    また会社を辞めるならそれに見合った退職手当あるいは解決金の支払いを求めましょう。

3、会社名義の財産は財産分与の対象となり得るのか

会社役員の妻が離婚するとき、夫名義の財産はほとんどなく、多くは会社名義になっている場合があります。そのようなとき、会社名義の財産も財産分与の対象にできるのでしょうか?

  1. (1)基本的に会社の財産は財産分与の対象にならない

    原則的に会社名義の財産は経営者夫婦の財産分与の対象になりません。法律上、経営者と法人は別個の人格となっており、財産についてもそれぞれ別人格の所有と考えられるからです。
    妻が夫以外の他人(たとえば夫の親など)の財産に対して財産分与を求められないのと同様に、夫の経営する会社の財産に対しても財産分与を求めることはできません。

  2. (2)例外的に会社の財産が財産分与の対象になるケース

    ただし一定のケースでは、例外的に会社の財産を財産分与対象にできる可能性があります。
    それは、以下のような場合です。

    • 零細企業で会社経営者の個人資産と会社資産の区分けが不明確
    • 「法人」といっても名ばかりであり、実質的には個人事業と変わらない経営形態


    上記のような場合、会社財産と事業経営者の財産をくっきり分けるのが不合理なので会社名義であっても一部財産分与として支払いを受けられる可能性があります。
    ただし「会社名義のすべての財産」を財産分与対象にできるとは限りません。たとえば、「普段家族で使っている会社名義の車」のみ財産分与対象になるケースもあります。
    財産分与の適切な方法を判断するには専門知識を持った弁護士によるサポートが必要なので、迷ったときにはご相談ください。

    参考:配偶者が経営する会社の株式が財産分与の対象となるか

4、役員の妻が離婚するとき、弁護士に依頼すべき4つの理由

役員の妻が事業経営者の夫と離婚するときには、弁護士に相談することをおすすめします。以下でその4つの理由を示します。

  1. (1)財産の調査や評価ができる

    相手が会社経営者の場合、財産分与の対象とすべき資産の調査や評価が難しくなります。
    財産分与の対象になるのかどうか判断しにくい資産も存在しますし、非公開株式の評価は個人では困難でしょう。相手が財産隠しをする可能性もあります。
    弁護士がついていれば的確に財産の調査や評価ができるので、役員の妻が不利益を受ける危険性が低下します。

  2. (2)トラブルの拡大を防ぐことができる

    経営者の夫は、何としても財産分与を少なくしようとしてくるものです。
    会社経営者はトップダウンで社員に対し一方的に指示を出す立場なので、妻側の意見を聞かずに自分の意見を押し通そうとする傾向があります。
    妻が自分で対応しようとしても、相手がまったく聞く耳を持たずトラブルが拡大してしまう傾向があり、問題点を整理してスムーズに離婚を進めるためには弁護士のサポートが必須です。

  3. (3)養育費や婚姻費用を適切に計算できる

    離婚前に別居をするなら、収入の高い夫は低い妻に対して婚姻費用を払わねばなりません。未成年の子どもがいる場合には離婚後の養育費の問題も発生します。
    夫が会社経営者で高収入の場合、こうした婚姻費用や養育費の金額も多額になり専門的な計算が必要となるため、難しい対応が要求されます。きちんと支払いを受けるには弁護士の助けが必要な状況となります。

  4. (4)調停や裁判になっても心強い

    財産分与や慰謝料問題などでどうしても夫と意見が合わなければ、やむを得ず調停や訴訟に進めなければなりません。一人では慣れない手続きに不安な気持ちに陥りがちですが、弁護士がついていると心強く感じることでしょう。
    調停や訴訟をより有利に進めるには協議段階(話し合いの段階)から弁護士に相談しておくことが重要です。先々、こうした調停や訴訟の手続きになり得ることを想定し、早めにご相談ください。

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5、まとめ

配偶者が会社経営者の場合、離婚トラブルが大きくなりがちです。離婚後に「押し切られてしまった」「損をした」などと後悔しないためにも早期の段階から弁護士に相談して適切な対応を進めることをおすすめします。
ベリーベスト法律事務所ではさまざまな業種、事業規模の会社経営者との離婚案件の解決実績があり、対応ノウハウを蓄積しています。夫から離婚を突きつけられたとき、役員の退任を求められて困ったときにはぜひともお早めにご相談ください。

※この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています。

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