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弁護士コラム 離婚・男女問題SOS

離婚後、夫の財産隠しが判明!今からでも財産分与を請求できる?

2018年09月21日
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離婚後、夫の財産隠しが判明!今からでも財産分与を請求できる?

離婚した後になって、元夫や元妻が現金や株式などの多額の財産を隠していた事実が判明するケースがあります。このようなとき、相手に対し改めて財産分与を請求することはできるのでしょうか?また、財産隠しによって何らかの犯罪が成立し、刑事責任を追及できるものでしょうか?

本コラムでは、離婚後に相手による財産隠しが発覚した場合の対応方法を弁護士が解説します。

1、離婚時の財産隠しは犯罪になる?

そもそも離婚時に相手がお金などの財産隠しをしたとき、犯罪は成立しないのでしょうか?

  1. (1)財産隠しは犯罪にならない

    夫婦間で財産隠しがあったとき、基本的には犯罪が成立しません。その理由は、以下の通りです。
    離婚時財産分与を行うときには、本来であれば財産をすべて開示すべきです。
    それにもかかわらず、財産の開示をせず、本来ある財産をないように装って相手を財産分与に応じさせたのであれば、相手をだまして利得をしているので「詐欺罪」が成立するようにも思えます。また、相手の財産を勝手に盗って自分のものにしたのであれば、窃盗罪も成立しそうです。
    しかし、詐欺罪や窃盗罪には「親族相盗例」というルールが適用されます。親族相盗例とは、親族間で行われた窃盗罪、詐欺罪、恐喝罪、横領罪などの財産犯について、「不成立」としたり「親告罪」としたりする決まりです。
    親族相盗例により、配偶者、親子などの直系血族、同居の親族間の犯罪は刑が免除され、処罰されないことになっています。夫婦間の場合、相手をだましたり相手の財産を盗ったりしても刑が免除されるのです。
    そこで、相手が財産隠しをしたとしても、刑事事件として処罰してもらうことはできません。

  2. (2)民事上の請求は可能

    ただし、財産隠しは民事上の不法行為となる可能性があります。そこで、相手の財産隠しによって損害を受けたのであれば、元の配偶者に対して損害賠償請求できる可能性があります。

2、離婚した後でも財産分与を請求することはできるのか?

離婚時に相手が財産隠しをしたために財産分与が行われなかった場合や、相手が隠した財産が存在しない前提で財産分与をしたために不当に財産分与額を減らされてしまった場合、離婚後に財産分与をやり直すことはできないのでしょうか?

まず、財産分与は離婚後に行うこともできるので、離婚時に財産分与をしなかった場合には、離婚後に財産分与をするよう相手に求めることができます。
次に、一旦は財産分与を行った場合でも、相手の財産隠しによって行われた財産分与は「錯誤」によって無効になる可能性がありますし、相手にだまされた場合には「詐欺」を理由とした取消しができる可能性がありますので、財産分与をやり直すことができる場合もあります。

ただし、離婚後に財産分与請求するときには、「期限」があるので注意が必要です。
財産分与は、「離婚時から2年以内」に行う必要があります。そのため、財産分与請求権は、離婚後2年間で消滅します。この2年の期間は「時効」ではなく「除斥期間」と考えられているので、中断や停止をすることはできず、2年が経過した場合には財産分与を請求することができなくなります。
そのため、口頭や内容証明郵便などの書面による請求によっても除斥期間の進行を止められません。基本的には、2年以内に合意して財産分与の支払いを受ける必要があります。ただし、2年以内に家庭裁判所で財産分与の調停や審判を申し立てた場合、手続き中に2年が経過したとしても、裁判所で財産分与の方法を決定することが可能です。
このような期間制限があるため、離婚後に財産分与を請求するときには、早めに請求することが必要です。

なお、離婚後に請求できるのは財産分与請求だけではありません。相手が不貞行為をしたときの慰謝料請求(離婚後3年間)や、子供の養育費の請求(子供が成人するまで)なども可能です。

3、財産分与の対象になるもの、ならないもの

離婚後に財産隠しが発覚した場合、相手に財産分与を請求できるのはどのような財産なのでしょうか?対象になる財産とならない財産の区別を知っておきましょう。

  1. (1)基本的な財産分与の考え方

    財産分与の対象を把握するためには「財産分与の基本的な考え方」を知っておくと役立ちます。
    財産分与というのは、夫婦の共有財産を分け合うための手続きです。
    婚姻中は、夫婦の財産の一部が共有状態となっています。ところが離婚後は夫婦が他人になるので、財産を共有のままにはしておくのは適切ではありません。
    というのも、婚姻中は、夫婦が協力して資産を作るケースが多いといえます。たとえば、預金、貯金を積み立てたり株式や住宅用の不動産を購入したり生命保険に加入したりすることもあるでしょう。このように夫婦が協力して積み立てた財産は、離婚時に分け合うことが公平に資する場合が多いですから、やはり財産分与によって財産を分配する必要があるのです。

  2. (2)財産分与の対象になる財産(共有財産)とは

    それでは財産分与の対象になるのは、具体的にどのような財産なのでしょうか?
    まず「夫婦共有財産」であることが前提です。婚姻中でも「夫婦それぞれの特有財産」がありますが、そういったものについては財産分与の対象になりません。
    財産分与の対象になる「夫婦共有財産」には以下のようなものがあります。

    • 夫婦の名義の預貯金
    • 子ども名義の預貯金
    • 夫婦が契約者となっている生命保険、学資保険、火災保険
    • 夫婦の名義の車
    • 夫婦の名義の不動産
    • 夫婦の名義の株式、投資信託
    • 夫婦の名義のゴルフ会員権
    • 各種の積立金
    • 退職金
    • 現金
    • 貴金属、骨董品、絵画などの動産

    上記のようなもので、婚姻期間中に形成したものは、基本的にすべて財産分与の対象です。

  3. (3)財産分与の対象にならない財産(特有財産)とは

    これに対し、以下のようなものは夫婦それぞれの特有財産となり、財産分与の対象にはなりません。

    • 夫婦どちらかが独身時代から持っていた預貯金
    • 夫婦どちらかが独身時代から加入していた生命保険
    • 夫婦どちらかの実家の親族から相続した、あるいは譲り受けた財産

4、財産隠しされたときの財産分与請求の進め方

元配偶者が銀行口座などの財産隠しをしていた事実が判明したときには、どのようにすれば良いのか、みてみましょう。

  1. (1)財産分与の請求方法

    まず、離婚後も相手方と連絡がとれる状態で、「2年」の期間期限にも余裕がありそうな状態であれば、相手に直接請求してみるのもひとつの方法です。メールや電話などで「財産分与の話し合いをしたい」と伝えて相手も了承すれば、話し合いによって財産分与ができる可能性があります。
    財産隠しをしていた相手が電話やメールを無視する場合などには、内容証明郵便で財産分与の請求書を送ることもひとつの方法です。内容証明郵便を受け取った相手はプレッシャーを感じ、財産分与の話し合いが進むケースがあります。
    相手と連絡が取れない場合や、協議をしても合意ができない場合には、家庭裁判所で「財産分与調停」を申し立てる必要があります。財産分与調停では、調停委員を介して財産分与の話し合いを進めます。調停でも相手が財産隠しを続ける場合、調停委員を介して開示を求めることも考えられます。
    調停によっても合意できない場合には、財産分与調停が「審判」という手続きに移ります。離婚後の場合には、離婚前とは違い「訴訟」はありません。
    審判になると、裁判所が適切な財産分与の方法を決定して、財産隠ししていた相手に対して支払い命令を出してくれます。相手が審判に従わない場合には、相手の財産や給料を差し押さえることも可能です。

  2. (2)相手の隠し財産を調べる方法

    「相手が財産隠しをしている」と思われるケースでも、確実な証拠がないと請求は難しいです。証拠がないのに財産分与を求めても、相手は「そんな財産はない」と言って請求に応じない可能性が高いからです。
    今は個人情報保護の要請が高まっており、個人的に相手名義の預金口座などの情報を調べるのは難しいですが、弁護士であれば、生命保険会社や証券会社との取引について、法律に従った方法(弁護士法23条照会)で調査できるケースもあります。また、財産分与調停や審判が開始すると、裁判所を通じて銀行口座などを調べることができる場合があります。

5、財財産隠しされたときに弁護士に依頼するメリット

以下では、財産隠しされたときに弁護士に依頼するメリットをご紹介します。

  1. (1)財産を適正に評価できる

    財産分与をするときには、財産の「評価」が重要なポイントとなります。
    現金や預貯金などであれば、額面額が評価額となりますが、家などの不動産や車、非上場企業株式などの評価は難しくなることが多いからです。このようなとき、損をしないためには正しい評価方法を知っておくべきです。
    各種の財産をどのように評価して良いかわからなければ、話し合いのしようがありませんし、お互いに主張が食い違って平行線になってしまったり、相手の言うままの金額を受諾して損をしてしまったりするケースも多いです。
    このようなとき、弁護士に相談すると適正に評価できるので不利益を避けられます。

  2. (2)財産分与割合、基準時などについて正しく判断できる

    財産分与を行うときには、割合や基準時について、正しく判断すべきです。割合とは、夫婦の共有財産のうち、夫婦の一方がどれだけの財産を受け取るかということです。
    一般的な事案では2分の1ずつとなりますが、夫婦の一方の特殊な能力などによって財産を得られたケースでは、この割合が修正される可能性があります。
    また、同居したまま離婚した場合には、離婚時までに形成した財産が対象となり、離婚前に別居していた事案では、別居時を基準に対象財産を判断します。もしも別居中に生活費(婚姻費用)が未払いになっていれば、財産分与の話し合いの際に清算することも可能です。
    弁護士が間に入っていると、このような法律的な判断を適切にできるので、依頼者が有利になりやすいといえます。

  3. (3)協議、調停、審判などの法的手続きができる

    相手に財産隠しをされたときは、弁護士に相談をして気になることやわからないことを質問すると、アドバイスをもらえます。弁護士のアドバイスに従って適切に行動できれば不利益も避けられます。
    また、調停や訴訟などの手続を依頼することも可能ですし、相手が勝手に財産を処分してしまいそうな場合には、保全処分という手続きを行うことによってあらかじめ相手方による財産の処分を防止することも可能です。
    財産分与審判で裁判所が相手に一定額を支払えとの判断を示しているのにもかかわらず相手がそれに従わない場合には、会社の給料などを差し押さえることもできます。

6、まとめ

  1. 離婚前に相手が財産隠しをしたために適正に財産分与ができなかった場合には、離婚から2年以内であれば、改めて相手に財産分与を求めることが可能です。よりたくさんの財産を譲り受けるためには、弁護士に相談してみることをお勧めします。 ベリーベスト法律事務所では、これまで多数の財産隠しの事例を取り扱っており、最適なアドバイスを提供いたします。財産隠しにお困りの場合、お早めに弁護士にご相談ください。

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