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国際結婚後の離婚で注意すべき子どもの親権・養育費のこと

2020年03月05日
国際結婚後の離婚で注意すべき子どもの親権・養育費のこと

国際結婚した夫婦が離婚するとき、未成年の子どもがいたら親権問題が発生するケースが非常に多くなっています。基本的に子どもはどちらか一方の親としか一緒に暮らせないため、相手が親権や監護権を主張すると親権をとられてしまう可能性があります。
今回は国際結婚した夫と離婚するときに子どもがいたらどのようにして親権や養育費を決めれば良いのか、国際離婚のケースで親権を獲得する方法などを弁護士がわかりやすく解説します。

1、国際結婚した外国人の配偶者と日本で離婚する場合、親権はどうなる?

国際結婚した外国人配偶者と日本で離婚する場合、親権者はどのようにして決定するのでしょうか?

  1. (1)まずはどこの国の法律に従うか確認する

    国際離婚では「どの国の法律が適用されるか」を確認する必要があります。子どもの親権者については以下の法律が適用されます。

    • 子どもの本国法が父母の一方の本国法と同一であれば子どもの本国法

    つまり子どもと父または母が同じ国籍なら、子どもの国籍の法律が適用されるということです。あなたが日本人で子どもも日本国籍なら、日本の法律によって親権者を定めます。
    子どもが国際結婚した相手の国籍であれば、相手国の法律で親権者を定めます。

  2. (2)日本法が適用される場合の親権の決め方

    国際結婚して日本で暮らしている場合、お子さまも日本国籍となっているケースが多いでしょう。その場合には日本法で親権を決定します。
    日本の法律では、離婚後の親権者は単独親権となっており、親権は父母のどちらか一方にしか認められません。そして基本的に夫婦が話し合って離婚後の親権者や監護者を決定することになっています。協議が調わないときには調停や訴訟を行って親権者を決めます。

    訴訟で裁判所が親権者を決定するときには、以下のような事情からどちらが妥当か決定されます。

    • これまでの養育実績
    • 養育能力、意欲や姿勢
    • 心身の健康状態
    • 経済力
    • 居住環境
    • 現在の子どもとの関係性
    • 親族や友人などによるサポート
    • 子どもの年齢
    • 子どもの希望
    • 兄弟姉妹は分離しない

    これまであなたが主として子どもの養育監護を行ってきており、子どもが日本で落ち着いて暮らしているなら、アメリカやフランスなどの本国に帰国する夫や妻に親権をとられる可能性は低いと考えられます。

2、国際結婚した夫婦が日本で離婚する手続きの流れと親権の考え方

国際結婚した外国人と日本で離婚する場合、どのようにして離婚手続きが進んでいくのでしょうか?

  1. (1)外国人配偶者と日本で離婚する場合の離婚手続きの流れ

    国際結婚した外国人配偶者と離婚するときには、やはり「どこの国の法律が適用されるのか」を定める必要があります。適用すべき法律を「準拠法」といいますが、準拠法は「法の適用に関する通則法」という法律によって決まります。
    そこでは以下のように規定されています。

    • 夫婦の本国法が同一であるときはその本国法による
    • 夫婦の本国法が異なる場合、夫婦の常居住国の法律による

    夫婦が日本で暮らしている場合、日本法が適用されます。海外の相手国に居住している場合にはその国の法律が適用されます。

    • その法律もないときは夫婦にもっとも密接な場所の法律による

    たとえば夫婦の国籍以外の第三国に居住している場合、その第三国の法律が適用されます。

    • 夫婦の一方が日本に常居所を有する日本人であるときには日本法を適用する

    日本人配偶者が日本に住み外国人配偶者が外国に住んでいる場合には、日本の法律が適用されます。

    上記からすると「日本人女性や日本人男性が日本で離婚をする場合には日本法が適用される」ことになります。

  2. (2)日本法が適用される場合の離婚の流れ

    国際結婚しても家族全員で日本国内に生活している場合や相手と別居してあなたが日本に居住している場合、日本法を適用して離婚手続きを進めることができます。
    日本法で離婚するときには、まずは夫婦が協議(話し合い)をして協議離婚を目指すのが通常です。協議では親権や養育費、財産分与、慰謝料などの離婚条件を決定します。
    話し合いで解決できない場合には、家庭裁判所で離婚調停を申し立てます。離婚調停では調停委員の関与のもとにお互いが納得できる離婚条件を取り決めていきます。
    調停でも解決できず「不成立」になってしまった場合、離婚訴訟を起こして裁判所に離婚を認めてもらう必要があります。訴訟で婚姻関係(夫婦関係)の破綻を立証できれば判決で離婚が認められ、相手と離婚できます。

  3. (3)親権、監護権はどう決めるのか?

    日本法が適用されるケースでは、親権者や監護権者についてはまず当事者同士が話し合って決定します。
    協議で決められない場合には、家庭裁判所で離婚調停を申し立てその手続き内で親権者や監護権者を決めます。調停でも意見が一致しない場合には家庭裁判所で離婚訴訟を提起して裁判所に適切な親権者を定めてもらうことになります。
    裁判所が親権者を判断する際には、先ほど説明したような判断基準によって決定されます。

    離婚や親権を決める流れ自体は日本人同士が離婚するときと変わりませんが、国際結婚した相手と離婚する場合、相手の考え方が日本人と異なるケースが多々あります。
    日本では離婚後は単独親権となりますが、アメリカやフランスなどの欧米諸国では離婚後は共同親権が認められるケースが多くなっているからです。相手としては「なぜ離婚したら親権が認められないのか」と、納得できない気持ちが強くなり、親権を激しく争われる可能性が高くなります。
    アメリカ人、スイス人やフランス人、イタリア人などの欧米諸国出身者と離婚するときには、親権争いが発生する可能性があることに注意が必要です。

  4. (4)離婚の効力に注意

    国際結婚した配偶者と離婚する際には離婚の効力にも注意が必要です。
    日本では「協議離婚」による離婚方法が認められていますが、国によっては話し合いでは離婚できず「必ず裁判しなければならない」ケースがよくあるからです。相手の出身国がそういった国の場合、協議離婚しても相手国では離婚の効力が認められない可能性があります。
    相手国で離婚を成立させるには、離婚調停や裁判離婚をする必要がある場合が多くあります。
    また、日本で離婚届を提出して戸籍が書き換わっても相手国では離婚したことにならないケースがあります。相手国でも有効に離婚を成立させるには、相手国でも届けをしなければならないケースが多数です。

3、養育費の取り決め方と国際離婚の難しさ

国際結婚した相手と離婚して親権者となる場合、相手から養育費を受け取れるのが通常です。どのようにして子どもの養育費を取り決めれば良いのでしょうか?

  1. (1)養育費の取り決め方

    国際離婚で養育費を決める際にも「どこの国の法律が適用されるか」が問題です。
    基本的には「扶養権利者の常居住国の法律」が適用されます。
    この場合の「扶養権利者」は子どもなので、子どもが日本で生活しているなら日本法が適用されます。

    日本法で養育費を決定する際には、夫婦が協議をして離婚後の養育費についての取り決めをします。決められない場合には離婚調停や訴訟で決めることも可能です。
    金額については家庭裁判所が公表している算定表があるので、そちらを適用するケースが多数です。

  2. (2)養育費の受け取り方に注意

    国際結婚した相手から離婚後に養育費を受け取りたいときには、「回収できなくなる可能性」があるので要注意です。
    離婚すると相手がもともと日本での永住者でもない限り、日本に滞在するビザ(在留資格)を失い自国に戻ってしまう可能性が高くなります。その後は養育費を滞納されても請求することが困難になるでしょう。外国にいる相手に対し、強制執行をするのも日本国内とは異なり簡単ではありません。国際結婚した場合、離婚後にきっちり養育費を受け取るためには以下のような工夫が必要です。

    • 離婚前に一括で払ってもらう
    • 送金方法をきっちり取り決め、支払われなかった場合の対処方法などもきちんと取り決める

    ご自身たちだけで対応すると将来養育費を支払ってもらえないリスクが高くなるので、離婚時から弁護士に相談することをおすすめします。

4、国際離婚するとき知っておきたいハーグ条約のこと

国際結婚した相手と離婚する際、子どもがいるならぜひ「ハーグ条約」について知っておいてください。

  1. (1)ハーグ条約とは

    ハーグ条約とは、国際的な子どもの連れ去りを禁止する条約です。
    国際結婚した夫婦が離婚すると、お互いが別々の国で暮らすことになるケースが多数あります。そのようなとき、子どもが現在の居住国から別居親の国に連れ去られると、子どもに対する影響が非常に大きくなります。そこで各国が条約を締結して子どもの不法な連れ去りを防ぎ、万一連れ去られたときには迅速に元の環境に戻せるようにしています。

    ハーグ条約が適用されて子どもが元の国に戻されるまでの流れは以下のようなものです。

    国際的な子どもの連れ去りが発生すると、連れ去られた親が自国や相手国の中央当局に連れ戻しの援助申請をします。子どもとの面会交流援助も申請可能です。

    申請があると、連れ去られた親のいる国と連れ去った相手のいる国の中央当局が調整しながら連れ去られた親を支援します。

    調整によっても子どもを戻せない場合、相手国の裁判所で子どもの返還の申し立てを行い、裁判所が子どもを返還するかどうか決定します。

    アメリカもフランスもスイスもハーグ条約に加盟しているので、国際結婚の相手がアメリカ人やフランス人、スイス人などであればハーグ条約が適用されて子どもの取り戻しが行われます。

    参考:ハーグ条約についての基礎知識

  2. (2)子どもを連れ去った場合、刑事上の罪に問われることも

    国際結婚した相手と離婚した際、監護権のない親が子どもを不法に自国に連れ去ると「犯罪」が成立する可能性もあるので要注意です。
    たとえばアメリカやイギリス、カナダなどでは実親が自分の子どもを連れ去った場合にも誘拐罪が成立し、刑事罰が与えられます。10年もの禁錮刑が適用されるケースもありますし、相手がアメリカ人なら連邦捜査局(FBI)の国際指名手配犯になってしまうケースもあります。賠償金も数億円になる事例があります。

    もし親権者になれなかったとしても連れ去りは絶対にしてはなりません。また、万一相手に連れ去られたとしたら、一刻も早く連れ戻すために、すぐにでも弁護士までご相談ください。

5、まとめ

さまざまなハードルを乗り越えて国際結婚しても、残念ながら離婚せざるを得ないケースがあります。外国人との離婚では親権問題をはじめとして困難な手続きが多く、ご本人だけで対応すると思わぬ不利益を受ける可能性が高まります。
後悔しない離婚を実現するため、弁護士が万全のサポートを行います。国際結婚後に離婚することになったらまずはベリーベスト法律事務所までご相談ください。弁護士が力になります。

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