「旦那と別れたい」妻がすべき7つの準備|もめずに離婚する方法とは?
男女共同参画局が公表している「男女共同参画白書 令和4年版」によると、既婚者のうち今後離婚する可能性があると回答した人は、男性全体で14.9%、女性全体で15.4%でした。年代別にみると、男性・女性ともに40代がもっとも多い割合になっています。
つまり、既婚者10人のうち1~2人が、「旦那(夫)と別れたい」「妻と離婚すべきか」などと、悩んでいることになります。
夫婦が離婚を考える理由には、性格の不一致、DV、モラハラ、不倫などさまざまな理由があるでしょう。しかし、妻が旦那と別れる場合には、本当に離婚して後悔しないかシビアに見極め、子育てや生活に支障がないよう、着実に離婚準備を進めておくことが大切です。
今回は、旦那と別れたいと妻が考える代表的な理由や、後悔せずに離婚するための準備、離婚に向けた具体的な流れについて、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。
1、妻が「旦那と別れたい」と考える8つの理由
妻が旦那と別れたいと考える理由は、どのようなものが多いのでしょうか。以下では、令和4年の司法統計の離婚調停申し立て理由のうち、女性側が離婚を考える代表的な8つの理由を紹介します。
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(1)性格が合わない
女性が考える離婚理由でもっとも多い理由が、性格の不一致です。元々は他人同士のふたりが一緒に生活をするため、仕事、家事、育児、休日の過ごし方など、さまざまな面で意見の対立が生じてしまうことは珍しいことではありません。
しかし、意見の衝突に落としどころを見つけられず、話し合いもせずにすれ違いが大きくなれば、次第に離婚を考える理由となるでしょう。 -
(2)生活費を渡さない
夫婦は、婚姻生活において互いに協力して生活していかなければなりません。しかし夫に収入があるにもかかわらず、妻に必要な生活費を渡さないケースがあります。専業主婦やパート勤めはもちろん、共働きであったとしても、夫が生活費を渡さずに自分だけで使っているのであれば、離婚を考える十分な理由になりうるでしょう。
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(3)精神的に虐待する
精神的な虐待とはモラルハラスメント、いわゆるモラハラのことをいいます。
具体的には、以下の行為を繰り返すようなケースが該当します。- 大声で怒鳴る
- 無視をする
- 行動を監視する
- 友人との交流を制限する
夫から上記のような行為があった場合には、妻は精神的に追い込まれ、正常な夫婦生活を続けることができないでしょう。
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(4)暴力を振るう
夫から殴る、蹴るなどの暴力を振るわれるなど、いわゆるDVも離婚を考える理由になります。そのまま放置していると自分だけでなく子どもにも危害を加えられるリスクもあります。
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(5)異性関係
夫が不倫や浮気などの不貞行為をしているケースも、離婚の理由になります。不貞行為は、夫婦の信頼関係が崩れることはもちろん、妻が夫に対して生理的な嫌悪感を抱き、同居生活が困難になることも珍しくありません。このような状態になれば夫婦関係を継続していくことは難しいでしょう。
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(6)浪費する
夫がギャンブル、ブランド品の購入、飲み代などにお金を浪費していると、家計を管理する妻としては、大変な苦労を味わうことになります。このような夫婦の金銭感覚の違いについても離婚を考える理由のひとつになっています。
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(7)性的不調和
性的不調和とは、セックスレス、性的嗜好(しこう)の不一致、性的異常など夫婦間の性的な問題全般を指します。長く一緒に生活していく夫との間に性的不調和がある場合には、夫婦生活自体に苦痛を感じることもありますので、離婚を考える理由になっています。
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(8)家庭を捨てて省みない
休日はゴルフや釣りにひとりで外出してしまう、飲み歩いてばかりで家に帰ってこないなど夫が家庭を省みない行動を繰り返せば、離婚を考える理由となるでしょう。
2、旦那との別れを検討した方がよいケース5つ
以下のようなケースに該当する場合には、夫との別れも検討する必要があるのではないでしょうか。
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(1)DV
日常的に殴る、蹴る、物を壊す、脅すなどのDVが行われている場合には、離婚を検討した方がよいでしょう。現時点で大きな被害が出ていないとしても、家庭内の暴力は、徐々にエスカレートしていく傾向があります。なお、DVには、経済的DVも含まれます。十分な生活費を渡されず、経済的に追い詰められている場合には、完全に身動きが取れなくなる前に離婚に向けて準備を進めることが必要です。
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(2)モラハラによる精神的被害
夫からのモラハラによって、日常的に精神的虐待を受けていると、うつ病などの精神疾患を発症するリスクがあります。うつ状態が悪化すると、夫から理不尽な要求を受けても「自分が悪いから仕方ない」などと考え、正常な判断ができなくなってしまうおそれもあります。家族や友人、離婚問題に実績のある弁護士など、夫以外の第三者へ早めに相談しましょう。
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(3)不倫
何度も不倫を繰り返したり夫に反省の態度がなかったりする場合、離婚を検討するのも良いでしょう。一度の不貞でも、大きな精神的ダメージを受けます。夫婦関係を修復するのが難しいと感じているのであれば、まずは弁護士に相談することをおすすめします。
以下の「不倫・浮気の慰謝料を請求したい方へ」のページでは、より詳しく慰謝料請求に関するポイントや注意点を解説しています。あわせてご一読ください。
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(4)多額の借金などの金銭問題
浪費やギャンブルが常習化してくると、生活費や子どもの預貯金にも手を付けることがあり、妻名義で借金をするよう求めてくることもあります。このような状態になれば、離婚をしても十分な財産分与を受けられなくなってしまうため、注意が必要です。金銭問題が深刻化する前に早めに離婚を検討した方がよいでしょう。
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(5)子どもへの悪影響が生じている
夫が妻だけでなく子どもにも暴力を振るっている、子どもの前で妻に対して暴言を吐いているようなケースでは、子どもの心身にも悪影響が及ぶ可能性があります。子どもへの悪影響を最小限に抑えるためにも、早めに離婚を検討した方がよいでしょう。
3、離婚後に後悔しないためにやっておくべき7つの準備
離婚後に後悔することがないよう、まずは現在の状況を客観的に見つめる必要があります。ここでは、離婚前にやるべき7つの準備を解説します。
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(1)気持ちを紙に書き出す
離婚に対する気持ちを整理し、離婚の話し合いをスムーズに進めるために、まずは、離婚したいと思う理由や現在の気持ちなどを紙に書き出してみましょう。離婚をする場合、夫との話し合いが必要になります。思い切って離婚の話を切り出したとしても、自分の中で気持ちが整理できていないと、思いを十分に伝えられず、思ったように事態が進まないおそれがあります。
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(2)友人、家族、自治体窓口、離婚カウンセラーなど第三者の意見を聞く
離婚をするかどうか迷っているという場合には、自分以外の第三者の意見を聞くという方法も有効です。精神的に追い詰められている状態では冷静な判断を下すことは困難です。第三者の意見を踏まえて、本当に離婚すべきかどうか気持ちの整理をすることが大切です。
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(3)弁護士に相談する
離婚の決心が固まったら、離婚トラブルの実績が豊富な弁護士に相談をすることをおすすめします。離婚の際には、親権、養育費、慰謝料、財産分与といったさまざまな離婚条件を決めなければなりません。その際、適切な権利を主張するためには法的知識が不可欠です。弁護士に相談をすれば、有利に離婚を進めるためのアドバイスや証拠集め・離婚協議のサポートが期待できます。
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(4)証拠集め
十分な証拠がないまま離婚を切り出してしまうと、相手が警戒してその後証拠を集めが困難になりかねません。夫に離婚を切り出す前に、離婚に向けた証拠を集めておくことが大切です。たとえば、夫から暴力を受けている場合には、診断書、暴行時の動画や音声、怪我の写真などが証拠になります。また夫の不貞行為があった場合には、不倫相手とホテルに入っていく動画・写真、メッセージのやり取りなどが証拠になります。
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(5)離婚までのスケジュールを組む
離婚までにどのような手続きが必要になるのかを考えて、あらかじめスケジュールを組んでおけばスムーズに離婚手続きを進めることができます。特に、子どもがいる場合には、転園・転校、戸籍、氏の変更などの手続きが生じる可能性がありますので、あらかじめスケジュールを組んでおくことが大切です。
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(6)収入源、引っ越し先の確保
離婚後は、夫からの生活費の援助はなくなります。そのため、早めに就職活動をするなどして収入減を確保しておきましょう。また、家を出ていく場合には、引っ越し先も確保しておかなければなりません。特に、DVやモラハラを理由に離婚を考えている方は、早めに引っ越し先を確保しておき、別居後に弁護士などを介して離婚の話し合いを進めた方がよいでしょう。
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(7)共有財産の確認など
離婚時には、財産分与によって夫婦の共有財産を2分の1ずつ分けあうのが一般です。しかし、夫が財産を隠す、任意に財産を開示しない、などの場合は、財産分与で不利益を被るおそれもあります。そのため、離婚を切り出す前に夫の財産を調べておくことが大切です。
4、旦那ともめずに別れたい! 離婚を進める流れとは
旦那とできる限りもめずに別れたいという場合には、以下のような方法で離婚を進めていきます。
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(1)離婚の意思を「冷静に」伝える
離婚を決意した場合には、夫に離婚の意思を伝えて、離婚に向けた話し合いを進めていきます。離婚の話し合いでは、どうしても感情的になってしまいますが、もめずに別れるためには、冷静に気持ちを伝えることが大切です。口頭で直接気持ちを伝えることが難しいという場合には、以下のような方法を検討してみるとよいでしょう。
① 手紙
口ではうまく伝えられないという場合には、離婚を決意した経緯や理由などを手紙にまとめて相手に渡してみましょう。手紙でのやり取りであれば、時間をおいて意見の交換ができますので、お互い冷静になって気持ちを伝えあうことができます。その際には、必要以上に相手に対する不満や批判などを書きすぎないことがポイントです。相手を怒らせると、離婚の話し合いがスムーズに進まないと心得ましょう。
② メール
手紙が苦手な場合は、メールを活用してもよいでしょう。メールであればいつでも連絡を取ることができますので、夫と別居をしている場合でも時間を気にせずに送ることができ、送信履歴も残ります。直接話し合いをする前に、メールである程度気持ちを伝えておけば、会って話をする際も冷静に話し合いを進めることができるでしょう。
③ 弁護士
夫からDVやモラハラを受けている、不貞行為が原因などで話し合いが感情的になってしまうといった場合は、弁護士に交渉を一任することをおすすめします。離婚トラブルの実績がある弁護士であれば、冷静な第三者として適切な主張を行います。
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(2)あらかじめ希望する離婚条件をまとめておく
離婚時には、親権、養育費、慰謝料、財産分与、面会交流などさまざまな離婚条件を決めなければなりません。その場の思い付きで決めてしまうと不利な条件で離婚をしてしまうおそれがあるため、あらかじめ希望する離婚条件についてはメモなどにまとめておくことが大切です。
ただし、あまりにも相場からかけ離れたような離婚条件を提示してもトラブルの元ですので、希望する離婚条件が適切なものであるかどうかについては、弁護士に相談をしてアドバイスをもらうことをおすすめします。 -
(3)話し合いでの解決が難しい場合には離婚調停・離婚裁判
夫との話し合いでの解決が難しい場合には、家庭裁判所に離婚調停の申し立てを行います。離婚調停では、夫婦の間に調停委員が入って話し合いを進めてくれますので、当事者だけでは感情的になってしまうケースでも冷静に話し合いを進めることが可能です。
ただし、調停は、基本的には話し合いの手続きですので、相手が離婚に同意しない場合には、調停は不成立となります。調停が不成立となった場合には、離婚裁判を起こして、裁判所に離婚の判断をゆだねることになります。
その際には、以下の法定離婚事由のいずれかに該当する必要があります。- 不貞行為
- 悪意の遺棄
- 配偶者の生死が3年以上明らかでない
- 強度の精神病にかかり回復の見込みがない
- その他婚姻を継続し難い重大な事由
裁判を検討する際には、法定離婚事由があるかどうかをあらかじめ検討した上で対応を決める必要がありますので、まずは弁護士に相談をすることがおすすめです。
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(4)ひとりでの対応が難しい場合には早めに弁護士に相談を
離婚をする際には、親権や養育費、財産分与などさまざまな取り決めが必要になります。後悔せず有利な条件で離婚をしたいのであれば、弁護士に相談するのが重要です。
弁護士であれば、本人に代わって相手と交渉するため、精神的負担が軽減できます。また、調停になった場合には、調停期日に同席してサポートしてもらえますし、裁判になった場合の対応も任せることができます。もめずに、なるべく有利な条件で離婚するためには、協議の段階から弁護士へ相談するとよいでしょう。
お悩みの方はご相談ください
なる場合がございます。
5、まとめ
性格の不一致、DV、モラハラ、不倫などの理由から「旦那と別れたい」と思うこともあるでしょう。
しかし、感情にまかせて離婚を決めてしまうのではなく、まずは冷静に見極めることが大切です。そして、離婚の決意が固まったら、ひとりで離婚を進める前に、一度弁護士に相談をしましょう。
離婚で後悔しないためには、しっかりと準備を進めることが必要です。そのためには、経験豊富な弁護士のアドバイスやサポートが重要です。おひとりで悩まず、まずは離婚トラブルの実績のあるベリーベスト法律事務所までご相談ください。
- 所在地
- 〒106-0032 港区六本木一丁目8番7号 MFPR六本木麻布台ビル11階 (東京オフィス)
- 設立
- 2010年12月16日
- 連絡先
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[代表電話]03-6234-1585
[ご相談窓口]0120-663-031※代表電話からは法律相談の受付は行っておりません。ご相談窓口よりお問い合わせください。
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